在宅勤務時のウェルビーイングに関連する生活環境要因についての調査

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September 14, 23

スライド概要

日本人間工学会第64回大会(ポスター)
講演番号:P1E5-06
原稿(pdf):https://researchmap.jp/d_the_rhythm/presentations/43339815/attachment_file.pdf

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大阪公立大学生活科学部居住環境学科デザイン人間工学研究室(土井俊央研究室)

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各ページのテキスト
1.

P1E5-06 日本人間工学会第 64 回大会 在宅勤務時のウェルビーイングに関連する生活環境要因についての調査 大阪公立大学生活科学研究科居住環境学分野 デザイン人間工学研究室 土井俊央 1. 背景・目的 ・コロナ禍以降、在宅勤務が急速に増えた。 ・従来のオフィス向けの人間工学ガイドラインには あてはまらないこともある。 ・在宅ワーカー個々の居住環境や裁量によって勤務環境は大きく 異なる。在宅ワーカー自身が環境構築する必要がある。 ・物理的な設備面・身体的な負担以外も含めて総合的に 考える必要がある。 在宅ワーカーのウェルビーイングに関連する在宅勤務時の 生活・居住環境の要因を調査する。 仕事に使う家具やデバイスといったハードウェアだけでなく、 SHEL モデルの観点からソフトウェア, 環境, 関係する人の側 面も含めて多角的に調査する。 ウェルビーイングは, 「ワークエンゲージメント」と「ストレ ス反応」の観点から検討する。 2. アンケート調査 週2日以上の在宅勤務を半年以上継続している就労者 434 名 (平均 43.6 歳, SD: 10.7, 男性 216 名, 女性 218 名)を対象にウェブアンケー ト調査を実施し, 下記の変数を用いて3つの重回帰分析(目的変数ごと) を行った。 目的変数 総合満足度 在宅勤務という働き方に対する総合的満足度(5段階評定) ワークエンゲージメント 日本語版ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度 ストレス反応 職業性ストレス簡易調査票のストレス反応の項目 説明変数 個人属性 年齢, 性別, 職務(管理職or非管理職) Software 仕事内容 仕事の質的・量的負担, 職務自律性, 在宅勤務日数, オンライン会議時間・回数など 生活リズム 定期的な休憩, 決まった時間の食事, 家事費やす時間, 家事による中断頻度など Hardware イス, 机, PC, インターネット速度, スピーカー, マイクなど Environment 照明, 環境音, 部屋の広さ, 仕事用スペースの有無, 仕事用スペースの場所など Liveware 誰と同居しているか, 同居者の介入度合, 同居者との家事分担など 3. 重回帰分析結果と得られた知見 ワークエンゲージメント, ストレス反応, 総合満足度をそれぞれ目的変数とした3つの重回帰分析を行った。 紙面の都合上, 有意な偏回帰係数が得られた変数のみを示す。 ワークエンゲージメント 自由度調整済みR2=0.36 F(19,414)=14.00, p<0.01 説明変数 標準偏回帰係数 t 性別(1=男性) -0.09 -1.98 * 職務自律性 0.36 8.12 ** 仕事の質的負担の小ささ -0.16 -3.83 ** 照明の明るさ 0.12 2.78 ** 仕事用スペース(1=有) 0.17 3.96 ** パートナーと同居(1=有) -0.11 -2.34 * 家事による中断頻度 -0.10 -2.42 * 勤務時間の一定さ 0.09 2.13 * 勤務時間外に仕事をしても考える頻度 0.11 2.27 * 休日に仕事のためにPCを見る頻度 0.18 3.58 ** 週当たりオンライン会議回数 -0.12 -2.48 * 日あたりオンライン会議時間 0.18 3.69 ** 定数項 1.87 **: p<0.01, *: p<0.05 ストレス反応 自由度調整済みR2=0.35 F(18,415)=14.03, p<0.01 説明変数 標準偏回帰係数 t 性別(1=男性) -0.12 -2.86 ** 職務自律性 -0.10 -2.12 * 照明の明るさ -0.11 -2.14 * 環境音の静かさ -0.18 -4.16 ** 机の広さ -0.10 -1.99 * イス(1=自身専用のイス有) -0.15 -3.39 ** イス調整機能(1=有) 0.15 3.23 ** 決まった時間の食事 0.12 2.29 * 家事による中断頻度 0.23 5.09 ** 勤務時間外に仕事をしても考える頻度 0.13 3.03 ** 日あたりオンライン会議時間 0.13 2.96 ** 定数項 13.89 ** **: p<0.01, *: p<0.05 総合満足度 自由度調整済みR2=0.30 F(17,416)=11.71, p<0.01 説明変数 標準偏回帰係数 t 職務自律性 0.32 7.03 ** 照明の明るさ 0.17 3.51 ** モニタサイズの大きさ 0.15 3.32 ** 外付けスピーカー(1=有) -0.14 -2.39 * 外付けマイク(1=有) 0.14 2.45 * 未就学児と同居(1=有) -0.13 -2.68 ** 中学生以上と同居(1=有) -0.09 -2.12 * 家事に費やす時間 -0.14 -3.05 ** 勤務時間外に仕事をしても考える頻度 0.16 2.87 ** 休日に仕事のためにPCを見る頻度 -0.19 -3.35 ** 週当たり在宅勤務日数 0.11 2.56 * 定数項 3.71 ** **: p<0.01, *: p<0.05 ・3つのモデルの共通点としては, 「家事の負担の少なさ(時間や頻度)」, 「職務自律性 の高さ」, 「照明の明るさ」, 「勤務時間外の状況(時間外に仕事をしたり, 休日にPCを 見たり)」などがあり, これらは特にウェルビーイングに関連する要素であると思われ る。 ・ワークエンゲージメント, 満足度といったポジティブな側面では, 職務自律性の影響 が特に大きかった。 ・ネガティブな側面であるストレス反応では, 家事による中断頻度, 環境音, イスの関 連性が特に見られた。