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June 04, 23
スライド概要
訪問看護ステーションの看護師さん向けに挨拶まわりのポイントをまとめました。
訪問看護 居宅への 挨拶周りのポイント
スライドの目的 訪問看護で働いてから、「挨拶周りに行ってき て」と所長から言われたことのある看護師さんは 結構いるのではないでしょうか? 挨拶周りって何したら良いの?、もしくはケア マネと話をするのが苦手なんだよなと感じる方も 多いかなと思います。 今回は居宅への挨拶周りでケアマネとどんな会 話をしたら良いかやそもそも居宅ってなに?とい う部分を解説していきます。 ケアマネや居宅について理解ができ、挨拶周り が少しでもうまくいくヒントが見つかれ嬉しいで す。
話すこと 1. 「基礎資格の違い」 2. 「何が併設しているか」 3. 「訪看使っている?」 4. 「ケアマネの課題解決をする」 5. 「次の接点を考える」 6. 「想いを知る」
ポイント❶ 「基礎資格の違い」 ケアマネは「介護支援専門員」という資格を取 得している方がやられています。ケアマネの資格 を取得するにあたり、必須条件になってくるのが 有資格者であることと現場経験があるということ です。 多くのケアマネは介護福祉士を持っていて、ヘ ルパーとして施設や居宅で支援を行っていた方が 多いです。
すべての方という訳ではありませんが、介護の 方は看護師に対して「怖い人が多い」というイメ ージを持っているという声も聞きます。 初対面では特に「なんでも相談しやすそう!」 という印象を与えるような立ち振る舞いをするの が良いかもしれません。 また、介護についてはケアマネさんの方がプロ フェッショナルですので、介護のことは頼りにす るというスタンスで接するのも大切です。
ポイント❷ 「何が併設しているか」 居宅介護支援事業所(ケアマネの事務所)の運 営は株式会社から医療法人まで色々あります。組 織についていうと、ひとりケアマネから病院が運 営している居宅まで様々です。 居宅によっては他事業所が併設して運営されて いる事業所もあります。何に併設されているかに よって、居宅の担当している利用者さまの特徴が もありますので、 挨拶周りに行く居宅は、どこが運営しているの かを把握しておくことも大切です。
訪問看護が併設してい る居宅 訪問看護が併設している居宅は医療的な管理が 必要な利用者さまが多いのですが、訪問看護のニ ーズがある利用者さまは併設の訪問看護に依頼さ れているケースが多いみたいです。 (個人的な印象ですが、訪問看護併設している居宅のケアマネ へ挨拶周りに行くと結構冷たくされちゃう印象がありま す、、、。もちろん優しいところの方が多いですが。) ただ併設している訪問看護ステーションにリハ ビリ職が在籍していないケースもあるので、そう いった場合には依頼の相談がくることもありま す。
訪問診療が運営してい る居宅 訪問看護が併設している居宅と同様に医療依存 度が高い利用者さまが多い印象です。居宅で担当 されている利用者さまは併設の訪問診療が主治医 を担当しているケースが多いので、院長先生と良 好な関係を築くのも大切かもしれません。
個人や介護事業所が運 営している居宅 他事業所は併設している場合は、居宅の担当利 用者さまは併設の事業所のサービスを受けている ことが多いかもしれません。 また、依頼されている訪問看護ステーションに ついては個々のケアマネの相性や関係性で相談さ れている可能性が高いです。 ケアマネといい関係性が築けると少しずつ相談 も増えてくるかもしれません。
ポイント❸ 「訪看使っている?」 ケアマネが担当できる利用者さまの総数は35人 です。という事は1人のケアマネにつき、多くて も利用者さま35名に対して訪問看護を介入させる ことができます。(単純計算ですみません。) 仮に挨拶をしたケアマネが35名担当していて訪 問看護介入が0名であれば、そのケアマネには35 名の潜在的な訪問看護のニーズがあると考えても いいかもしれません。 逆に全利用者に訪問看護が介入していれば、そ のケアマネに他訪問看護が入る余地はないので す。
もし、ケアマネの担当利用者さまの中に訪問看 護介入をしていない方がいるのであれば、潜在的 なニーズを引き出せると新規依頼につながる可能 性もあります。 ただ、初対面で急に話を聞くのではなく関係性を 構築していく中で引き出すのが大切です。
ポイント❹ 「ケアマネの課題解決 をする」 よく営業で言われるのが「課題解決」をしてあ げるという話を聞きます。挨拶周りでも同様にケ アマネの課題解決をするスタンスは大切だと思い ます。 しかし、私の経験上ではケアマネの課題解決と いいう粒度ではケアマネ自身に刺さりづらいと考 えています。 挨拶周りでの課題解決という側面で大切なの が、挨拶をしたケアマネ自身の個の課題解決にフ ォーカスをすることが大切なのかなと思います。
以前にあったケースですが、挨拶をさせて頂い たケアマネは男性で医療的なニーズについては全 て医療職に任せたいという想いがありました。 しかし、看護師は怖くて話しづらいと感じてい たようです。 そんな中、丁寧で優しい看護師をケアマネに紹 介するとその看護師指名で依頼がくるようになり ました。 ケアマネが抱える問題ではなく、ケアマネ自身 の個の課題にアプローチするのは大切なことなん だと感じた一件でした。
ポイント❹ 「次の接点を考える」 挨拶周りをしている看護師さんから聞く話です が、「1回目の挨拶は良いけど、何回も行ってる と何話していいか分からない。」というお話を聞 きます。私もその通りだなと思いますし、何を話 したら良いか分からない状態で何回も行くのは流 石に相手にも失礼です。 そういった経験から私は挨拶した際に次にどの ような接点を持つかを決めるようにしました。 例えば、挨拶をしたケアマネが「褥瘡のことを知 りたい」と言えば「ちょうどその資料あったので 来週持ってきます。」と嘘でも言って1週間で資 料作成して持って行ったりしていました。
資料が欲しいなど言われなくても、「来月は空 き枠チラシ持ってきます。」と約束などをしてみ ると、次に訪問した際にも会話しやすかったりし ます。
ポイント❺ 「想いを知る」 最後になりますが、ケアマネの想いを知ること も大切です。せっかく挨拶をしてお話をしたので すから、ケアマネがどんな想いで介護の仕事をし ているのかに興味を持ってみると意外な共通点が 見つかることもあります。 急に「あなたの想いはなんですか?」と聞くと 怪し過ぎるので、「ずっとこの地域でやっている のですか?」という質問をフックに「介護に携わ る理由」などを聞いていけると良いかもしれませ ん。
まとめ 挨拶周りは初対面のケアマネさんとお話するの で、慣れないととても大変なことだと思います。 しかし、色々な方とお話をすることで学びになる こともありますし、良い刺激ももらえることもあ ります。 そして回数を重ねてくると今回紹介したこと以 外にも、こうすると良いという発見もあるはずで す。その際には私にも教えて頂けれ嬉しいです。