せん妄[基本]症状と3つの因子

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September 08, 26

スライド概要

せん妄の基本的な病態や症状、そして発症に関わる3つの因子について解説しています。せん妄は一時的な脳の機能不全による意識障害であり、急性発症や症状の日内変動が特徴です。認知症とは異なり発症時期を特定しやすく、注意障害やまとまりのない妄想、幻視、見当識障害、睡眠・覚醒リズムの乱れなどが生じます。特に過活動型の不穏や焦燥は医療事故や臨床現場の負担につながるため適切な対応が求められます。また、Lipowskiによるせん妄の3因子モデル(直接因子・促進因子・準備因子)に基づき、薬剤や身体的原因といった直接的な誘因から、痛みや環境変化などの促進因子、高齢や認知症などの準備因子まで、網羅的に理解を深められる内容となっています。

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各ページのテキスト
1.

せん妄 の基本

2.

せん妄は 意識の障害 一時的な 脳の機能不全による 意識障害

3.

急性に発症し 日内変動や日間変動 せん妄は を伴う 認知症が緩徐に進行するのに対し 急に発症するせん妄は 「何日の夜から」と発症時期を特定できる

4.

うつ病、双極性障害 統合失調症 パニック症 など 失恋、死別反応 人格の問題 など せん妄 など

5.

過活動型 せん妄 低活動型 せん妄

6.

過活動型 せん妄 精神運動活動が異常に活発にな る。不穏、興奮、焦燥、幻覚や妄想、 医療・ケアの拒否、点滴やカテーテ ルの自己抜去などが目立つ。 医療現場が 特に困ってる のは過活動

7.

せん妄は 注意の障害 を引き起こす 話していても、別のことに気を取られる 簡単な指示に従えなくなる 問いかけに対する返答に時間がかかる ぼんやりとして上の空になる 簡単な計算を間違える 新しいことが頭に入らなくなる 会話のつじつまが合わなくなる など

8.

妄想を せん妄は 伴うことがある 統合失調症の妄想と違い、せん妄の妄想は複雑に作り込まれて おらず、その場限りの一時的なまとまりがない内容。 入院環境や身体の不快感といった自分が置かれた状況が理解で きず、恐怖心から被害的な内容になりがち。 例:「毒を飲まされる」「監禁されて痛めつけられる」

9.

幻覚を せん妄は 伴うことがある 幻覚の中でも幻視が多い 天井の模様が動いて見えるなどの 錯覚も多い

10.

せん妄は 時間・場所・人物が分からなくなる 失見当識/見当識障害 をよく伴う 時間→場所→人物 の順で障害されやすい

11.

せん妄は 落ち着かず、活動性が高まる 焦燥 をよく伴う 例: 大声を出したり 点滴を引き抜こうとしたり 危険な状況で立ち上がろうとしたり

12.

睡眠-覚醒リズムの せん妄は 障害を伴うことが多く 夜間せん妄 の状態をとることが多い 夜は意識水準が低下しやすく せん妄が悪化しやすい。 夜間は感覚入力が減り 不安を感じやすく 混乱や不穏を招きやすい

13.

術後せん妄 身体的侵襲によるせん妄 安静保持や ドレーン等留置 に危険を伴う

14.

せん妄 • 事故のリスク • 病棟管理の負担増 • 入院期間の長期化 などの問題が生じうる

15.

精神診療 プラチナ マニュアル

16.

せん妄 Lipowskiの Slide 17 Slide 22 3因子 Slide 35 Lipowski, New England Journal of Medicine, 1989

17.

直接因子 原因となっている要因 Slide 18 Slide 19

18.

直接因子 せん妄を引き起こしうる 薬剤 • オピオイド • ベンゾジアゼピン受容体作動薬 • 抗コリン作用の強い薬剤 • ステロイド など

19.

直接因子 身体的原因 • 脱水・電解質異常 • 感染症 • 低酸素血症 • 全身状態不良、代謝障害、低アルブミン血症 • 臓器不全 • 頭蓋内病変 • 手術 • アルコール離脱 など

20.

直接因子 Slide 18 Slide 19 原因を見つけ その原因に対応する 対応できない原因であることもある

21.

精神診療 プラチナ マニュアル

22.

促進因子=誘発因子 せん妄を発症しやすくし 長引かせる要因 Slide 23 Slide 28 予防的ケアのターゲット

23.

内的・身体的な 促進因子 Slide 24 Slide 25 Slide 26 Slide 27

24.

内的・身体的な促進因子 不快な身体症状 疼痛、便秘、排尿困難 脱水、動けないこと など →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

25.

内的・身体的な促進因子 感覚障害 視力障害、聴覚障害など 周囲の状況を正しく認知 できなくなっている状態 →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

26.

内的・身体的な促進因子 睡眠の問題 不眠、睡眠障害、断眠 など →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

27.

内的・身体的な促進因子 精神的要因 不安、抑うつなど →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

28.

外的・環境的な 促進因子 Slide 29 Slide 30 Slide 31 Slide 32

29.

外的・環境的な促進因子 環境変化 急な入院 集中治療室への入室 など →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

30.

外的・環境的な促進因子 非生理的リズム 夜間の過剰な照明 過剰な音刺激 など →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

31.

外的・環境的な促進因子 医療用デバイス 点滴、尿カテーテルなど 身体の動きを邪魔し ストレスとなるもの →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

32.

外的・環境的な促進因子 身体抑制 不穏への対処や 事故予防で 身体的抑制が 必要になりがちだが 身体的抑制が せん妄を招くジレンマに注意 →せん妄の発症/遷延化/増悪の要因

33.

促進因子=誘発因子 Slide 23 Slide 28 予防的ケア が重要

34.

精神診療 プラチナ マニュアル

35.

準備因子 せん妄を引き起こしやすい素因 Slide 36 Slide 37 Slide 39 Slide 40 Slide 38 そのものを治療・排除できないが 事前のアセスメントに価値がある

36.

準備因子 70歳以上の 高齢者は せん妄リスクが高い

37.

準備因子 認知症だとせん妄 リスクが高い

38.

準備因子 脳血管障害、頭部外傷、神経変性疾患など 脳器質性疾患 の既往があると せん妄 リスクが高い

39.

準備因子 せん妄の既往 があると せん妄 リスクが高い

40.

準備因子 大量飲酒歴 があると せん妄 リスクが高い

41.

準備因子 Slide 36 Slide 37 Slide 39 Slide 40 Slide 38 事前のアセスメント が重要