Unreal Engine 5 ブループリントアップデート

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May 01, 24

スライド概要

Unreal Engine Meetup in Osaka Vol.01にて代表の中村(alwei)が登壇した際に利用したスライドです。

Unreal Engine 5 ブループリントアップデート
https://indie-us-games.connpass.com/event/294068/

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

Unreal Engine 5 ブループリントアップデート Indie-us Games 代表 alwei Unreal Engine Meetup in Osaka Vol.1

2.

自己紹介 名前 : alwei Xアカウント(@aizen76) 株式会社Indie-us Games 代表 Unreal Engineの何でも屋 昨年結婚した。そろそろ新婚見納め FF16をプレイして物量にヤバさに度肝を抜いた

3.

Indie-us Gamesについて Unreal Engine専門のスタジオ。 ゲームをメインとしながらも、 映像、製造、建築、XR、メタバースなど あらゆる業種の案件をやっています。 何かありましたら、いつでもご相談を! https://www.indie-us-games.co.jp/

4.

Unreal Engine Meetup in Osaka 大阪でUnreal Engineコミュニティを再度盛り上げるべく、 以前行っていた勉強会からリニューアル! 今回だけでなく次回開催も検討しておりますので、 ぜひ登壇したい方がおられましたら何卒お願いします! 面白いUnreal Engineネタであれば何でもOK!

5.

アジェンダ ・UE5.0からのBPアップデート ・UE5.1からのBPアップデート ・UE5.2からのBPアップデート ・UE5.3からのBPアップデート

6.

その前に…

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全力で探してみましたが… ぶっちゃけそこまで美味しい情報はなかったです… Tips程度のものが多いです。 UE5以降のブループリントで 大きな変更はごく僅か。 それを承知の上でご清聴ください。

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UE5.0からのBPアップデート

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Type Promotion 自動的に型を判断して、 演算子ノードでの接続の手間を より少なくしてくれる ただし、一部型(DateTime型) においては型が合わなくて、 Subtractが接続できないという 既知の問題がある

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ブループリントデバッガーの刷新 デバッガー全体がUE4.27の頃と はあらゆる部分で刷新されました 変数情報はこれまで個別でしか 見れなかったのが一覧で 見れるようになったで便利!

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Print String & Print TextのKey Keyの文字が同一だった場合、 同じKeyを出力した場合に 同一メッセージを上書きします 複数同じメッセージを Printしたくない場合に便利!

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親クラス名が全て表示されるように UE4.27まではBPのクラス設定上で 親クラスを設定した時にクラス名が 全て表示されていなかったのが UE5.0になってクラス名が 全て表示されるようになった! UE4.27 UE5.0

13.

Find Relative Look at Rotation 対象との向きを取得するFind Look at Rotationの 相対向きを考慮するように改良された Find Relative Look at Rotationが UE5.0で追加されている 自分の向きを考慮できるので、 何気にめちゃくちゃ便利!!

14.

Get Build ~ ノード追加 Get Build Versionでは UE5のビルドバージョンを取得 Get Build Configurationでは Development、Shipping、Test などのビルド構成を取得 特に後者はビルド構成毎に機能分け するのに非常に便利!!

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Widget内でInput Eventが利用可能に UE4.27まではInput ActionやInput Axisは そのままUMG Widget内で扱えなかったが、 UE5.0以降ではWidgetの中でも問題なく使えるように!

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UE5.1からのBPアップデート

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ブループリント ヘッダープレビュー BPの内部構造を解析し、 ほぼそのままC++のヘッダーへと コピペ可能なコードをプレビュー BPネイティブ化が廃止された 代替機能として追加された 実装は自分で行う必要がある

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ブループリント 名前空間 BPにおける名前空間システムの追加 名前空間を分けることで、不要なロードを行わせないように 設定することができる また検索時のフィルター としても機能するので、 名前空間を分割することで 表示を整理することが可能! 解説記事 → https://unrealengine.hatenablog.com/entry/2022/09/28/230631

19.

カテゴリーのオーバーライド エディタ環境設定から、 追加のブループリントカテゴリ にカテゴリーを追加することで 標準で変数や関数にカテゴリーを リストに追加することができるように! 特定クラスにのみ追加も可能

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IsAノードの追加 Objectが特定クラスかどうかを判定することが出来る 『IsA』ノードが追加 Castなどで判定する必要が なくなり、不要な参照を 増やすことがなくなる

21.

UE5.2からのBPアップデート

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Scriptable Tools Framework BPだけでインタラクティブなツールが作成可能に! Editor Utility Widgetでは不可能な3D空間を直接編集可能

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ブループリントのDiffツール Diffツールで異なるBP同士での比較が出来るように! これまでは同じBPでしか比較が出来なかった 差分があるもの対して細かく色分けされるように 現状はBPのみだが今後は他のアセットもサポート予定

24.

PrintStringの出力元追跡 bp.BlamePrintString 1 上記コマンドを入力するとPrintStringのソースBPを 追跡して情報が確認出来るように! スパムのように流れてくるPrint元を簡単に探すことが出来る

25.

BPノンブロッキングメニュー 右クリック時の検索(コンテキスト)メニューが 非同期処理となり、レスポンスがよくなるように! エディタ環境設定の設定が必要 5.2時点では標準ではオフだが、 5.3以降では標準でオンになる 解説記事 → https://unrealengine.hatenablog.com/entry/2023/07/29/224830

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BP変数型をコンテンツブラウザで確認 自作BPクラスの変数を作成してから、 詳細内で変数の型を右クリックを行うと、 『型をブラウズ』という項目が追加されている 選択するとコンテンツブラウザ上で ファイルを直接確認できるように!

27.

アクター構築中に非安全フラグ追加 Construction Script内など、 アクターを構築中に呼び出すと危険な関数に対して、 詳細設定内で『アクタ構築中に安全ではない』フラグが追加!

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UE5.3からのBPアップデート

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BPオンリーのUMG ViewModel UMGウィジェットのプロパティ更新をイベントドリブンで 行うことができるようになる!5.1から存在し、C++が 必須だったのが5.3からはBPオンリーでも利用可能になった MVVMと呼ばれる仕組み を採用しており、軽量に 動作してくれる 解説記事 → https://unrealengine.hatenablog.com/entry/2023/09/28/233801

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型変更時のオートキャスティング 変数の型変更などを行った際に、元々接続されていた ノード同士が双方でキャスト可能な型だった場合、 自動的にキャストノードを挿入するようになった 以前は型変更で接続が切れて しまってエラーになっていた ので余計な手間が減るように

31.

カスタムイベントのアクセス指定子 カスタムイベントに対してアクセス指定子を 指定することができるようになった Publicの他にProtectedとPrivateが設定可能に!

32.

参照型引数の初期値なしを許容 関数の引数に対して、参照型を 初期値なしで渡そうとすると 5.2まではエラーが発生する UE5.2 5.3からは初期値がない参照型を 渡してもエラーではなくなる! UE5.3

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オマケ

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VerseのUE5実装状況について 既にGitHubのUE5-Mainブランチ上に VerseVMの実装が多く入っている UEFNで動いている現状から、 UE5本体へと組込まれる日もそう遠くないはず 気になる方は実装を追ってみてください UnrealEngine/Engine/Source/Runtime/CoreUObject/Private/VerseVM/

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まとめ • UE5以降のBPで大きな更新は少ない • なくなってしまった機能もいくつかある(BPネイティブ化等) • UE4の時よりも確実に便利になってきている • 今後はBPの更新は少ないがVerseが入ってくる • 既にUEのGitHubにはVerse VMが存在している • BPはいい意味で枯れてきていると言える

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ご清聴ありがとうございました!