クラウドレンダリングなメタバースでやれることやれないこと

6.9K Views

October 23, 24

スライド概要

Unreal Engine Meetup Connect - Vol.4 - TA編にて弊社 坂井が登壇した際に利用したスライドです。

https://leon-gameworks.connpass.com/event/328282/

profile-image

株式会社Indie-us GamesのDocswell公式アカウントです。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

Unreal Engine Meetup Connect Vol.4 クラウドレンダリングなメタバー スでやれることとやれないこと

2.

登壇者自己紹介 株式会社Indie-us Games 開発ディレクター 坂井 真(Shin Sakai) ● ● ● ● ● ● ● ● 東京出身。その後札幌、新潟、名古屋を経て大阪へ 広告業界デザイナー、デザインシステム開発 3D CGについて10代から独学を開始 業界歴だいたい30年 ロールはTechnical Artist セカンダリアニメーション、リグ、モーション実装などが 専門分野だが、基本的に全開発工程について網羅 IUGに参加してから7年になりました MetaMe UE開発のほぼすべての設計とデザインに関わって います

3.

キャリア 20th 大手出版社 営業部 30th 大規模システム 開発事業部 広告制作 独立(経営者) 自動車業界 インタラクティブ コンテンツ開発 ゲーム開発 40th フリーランス CG制作 TechArt Unreal Engine 50th IUG ゲーム開発 メタバース開発

4.

MetaMe紹介 MetaMe公式サイト プレスリリースから抜粋 「MetaMe」は、株式会社NTTドコモが取り組む新規事業創出プロ グラム「docomo STARTUP®」から生まれ、株式会社Relicが提 供するDUALiiというスキームを活用して、2023年2月にβ版先行 提供による事業検証を開始しました。 本ホワイトペーパーでは、これらのミッションを達成するための プロジェクトの詳細について、具体的な内容を詳述しています。

5.

MetaMeホワイトペーパーV1.0

6.

TA出身ディレクター 業務内容 ● ● ● ● ● ● ● ● ● UE開発コンサルティング UE5の機能トピックを網羅した設計指示・管理 技術挑戦・R&Dに取り組む ゲーム企画の提案・実装(上流工程) 各種デザイン工程ディレクション(時々自分でコミット) アジャイル・スクラム開発ディレクション 各開発コンポーネントとの連携・交渉 疎結合設計・データドリブン管理 最適化指示 ラインプロデューサー +UE開発ディレクション的な毎日

7.

TAとしてやってきたこと ● LookDevに合わせたシェーダー開発 ● ゲームリグとスケルトン開発支援 ● 物理シミュの実装とコンサルティング ○ RigidBody、PhysicalAnimation ○ 物理シミュにもとづく飛行系Pawn ● アニメーション開発支援(Animation BP他) ○ Control Rig以前のスケルタルコントロール ● コリジョン設計・カスタマイズ ● Maya、Blenderなどとゲームエンジンを繋ぐパイプライン検証 ● 最適化検証・プロファイリング +社内のアートディレクション

8.

MetaMe UE開発ディレクターとは ● SIer的知見・洞察力 ○ サービス要件や営業訴求力を考慮したコンテンツ開発 ○ 一般ITで求められるような「聞き取り」「要望の翻訳」 ● アートディレクション ○ 与えられたリソースと競合を考慮してのアート指針 ● 疎結合開発 ○ 水平分業的なワークフローが効率良く進められるよう 開発のあらゆるセクションと協議・交渉・合意していく +上流下流を問わず絶えず流動するメン バーとの様々なやりとり

9.

MetaMe with Unreal Engine 5 →モジュラーキャラクター(独自開発) →外部基盤と接続したGame AI制御(ビヘイビアツリー) →Nanite Lumen徹底活用 →Blueprintによる高速イテレーション開発 →プロシージャルな背景レベルデザイン(PCG) →リアルタイムIKリターゲット(一部AIキャラクター) PixelStreamingで ネットワークレンダリング標準装備

10.

今回は時間も限られるので このトピックに集中します。

11.

技術挑戦課題 ● クラウドレンダリング/クラウドゲーミング ● →UEならPixelStreamingが使える! しかし、ユーザーが増えれば それだけGPUインスタンスが必要

12.

ユーザーが増えると… Server Server Server Server Server Server

13.

そこで、発想を変えました!

14.

ローカルマルチプレイヤー Local Multi Player方式 ファミコンなどの時代からある1台 の端末に複数のコントローラーをつ ないで家族や友人と一緒にゲームを 遊ぶ設計。画面分割でマリオカート を遊ぶとかそういうやつ。 実は内部的にはサーバー同期と同様 の実装が出来ている。 Unrealでは「一瞬で」実装反映可能

15.

ローカルマルチプレイヤーの制約 ● 原理的に1台の実機に複数プレイヤーをぶら下げる仕組み ● 「プレイヤー1人1人に1画面を与える」ことはできない ○ というよりも発想にない 発想:この固定観念を壊そう

16.

ローカルマルチプレイヤーを拡張 PixelStreamingで配信 CPU/GPUが許す限り、無制 限にひとつのUEプロセス (アプリ)にプレイヤーが 接続できるようにしよう TPS/FPS画面をプレイヤー の数だけ1プロセスでレンダ リングできるようにしよう 原理的にはこれだけで多人数マルチプ レイヤーが実現する

17.

ローカルマルチプレイヤーを拡張 1xUE process GPU ひとつのUEプロセスでマルチレンダ リング→クラウドレンダリング化

18.

そしてできたのが PixelStreaming Ext Plugin

19.

固定カメラ(超多人数) Livehouse空間

20.

三人称カメラ:プロセスあたり10人 キャパが足りなければ DedicatedServerも併用すれば いいじゃない! Community World with Dedicated Server

21.

PvPなTPSシューター:StickyShoot Single Process Community World

22.

PS Ext Pluginで出来ること ● CPU/GPUの許す限りローカルマルチプレイヤーを無制限接続 ● GPUの許す限りPixelStreamingをエンコード ○ 配信用にSceneCaptureを利用 ● 固定カメラ(共有カメラ)/三人称or一人称カメラが利用可能 MetaMeではDedicatedServerも併用

23.

MetaMe独自の利点 ● PixelStreamingによるwebRTC配信のため ○ 一種のwebアプリ的な運用が可能 ○ 各ワールドを個別のPKGとして提供可能 ○ ワールド遷移はURL遷移になるためLoad Level不要 ○ 目的に応じた柔軟なレベル設計が可能 システム全体の疎結合化を推進

24.

現状の課題点 ● ローカルマルチプレイヤー設計がベースにあるため ○ 個別(カメラ毎)のサウンド制御ができない 解決! ○ HUDで個別情報を表示するのが難しい(難しかった) ○ 一部のカメラ関数が使えない ○ Possessが使えないため実装が複雑になりがち 性能問題が常につきまとう

25.

現在の取り組み それは…

26.

PS Ext Plugin(仮称)の Fabマーケットプレース 登録!

27.

Fabマケプレ登録・販売 PS Ext Plugin(仮称) ● ● ● ● Indie-us Gamesが登録・販売窓口 MetaMe専用実装を汎用化 UE5.4対応 Linuxでの動作も検証中 年内に成果を出すべく奮闘中!

28.

MetaMe関連教育プログラム X-Tech Bridge紹介 https://42tokyo.jp/landing/x-tech_bridge/

29.

ご清聴ありがとうございました!