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March 16, 22
スライド概要
JaSST nano vol.1 で発表した「"映え"を評価する~UXテストの取り組みなの」の資料を公開します。
”映え”を評価する ~ UXテストの取り組みなの JaSST nano vol.1
Profile HOLLY (Touyou Horikawa) 関西のテストエンジニア、キャリア10年を超えてテストの楽しさに気付く。 【学習/研究テーマ】 テーマは”分析力” • 要求分析 :USDM,REBOK,BABOK • データ分析:自然言語解析(テキストマイニング),会話分析 • AI :Testing for AIの研究、AI for Testingの検討 【主な活動】 • 派生開発推進協議会(AFFORDD) 関西部会 • JaSST Kansai 実行委員 2
“映え”を評価する① “映え”の歴史 「インスタ映え」 「ZOOM映え」 2017年流行語大賞 2020年流行語大賞ノミネート 今回の発表における“映え” • システムの動作により生み出されたものの出来栄え • システムの動作そのものがユーザに与える印象 ☜ 3
“映え”を評価する② 例えば… 『お弁当に自動で適切な位置に梅干しを配置するシステム』 (A) ゴマと梅干を重ねない配慮 (B) 漬物同士をひとまとめに格納 (C) 伝統の配置 4
“映え”を評価する③ 映え=印象は、良い悪いだけで判断できるものではない (“印象がない”という印象もある) 印象を言語化すると・・・ (A) ゴマと梅干を重ねない配慮 (別に悪くないけど) 歪んでいるように見える」 「 (B) 漬物同士をひとまとめに格納 (別に悪くないけど) (C) 伝統の配置 地味」 「弁当として (別に悪くないけど) 普通(可もなく不可もない)」 「 5
UXテストの目的 “映え”具合、印象を引き出し、 ユーザの求めるものを作り出せる仕様に改善していく ☝UXテストの目的 現在、取り組んでいるアプローチをお話します。 6
プロダクトリアクションカード 7
UXテストのアプローチ:プロダクトリアクションカード 『プロダクトリアクションカード』とは 2002年にMicrosoftのエンジニアが考案 プロダクトを表現する118枚の単語リスト ユーザに単語を選んでもらい、その理由と合わせて分析する 目的:“映え”の言語化をフォローする 単語の数を絞っておくことで分析しやすくなる 8
UXテストのアプローチ:プロダクトリアクションカード <導入の工夫1> 脳内メモリをテスト対象に集中させる マジカルナンバー7(ミラーの法則):人の瞬間的な記憶は7個±2 ⇒単語の同時表示数は7、ランダムで切り替わるようにする <導入の工夫2> 動線を一定にしない 行列で整然としていると視線の動きが一定で公平性に欠ける A B C D 上 か ら 下 に 読 む A B C D 左から右に読む 9
UXテストのアプローチ:プロダクトリアクションカード 7つずつ単語をランダムに表示し、直感的に選択できるようにした New Product reaction card Next word (押すと単語が 変わります) 10
インプレッション・テスト 11
UXテストのアプローチ:インプレッション・テスト NI(Natural Intelligence:人間の知能)を活用するアプローチ ➡ AIにはできないテストを考えたい 直感、第一印象を重視するUXテストアプローチを考える ➡ 誰でもEasyに、楽しく 12
UXテストのアプローチ:インプレッション・テスト ⑴ 直感的に並び替える 画像を前に皆で「せーの」で選ぶなど、楽しく実施 negative positive ⑵ イイね!を活用する イイね!の数の定義などはしない 21 18 11 7 0 2 0 10 3 24 13
まとめ “映え”の評価となる2つのアプローチ プロダクトリアクションカード あらかじめ用意した単語を選ばせ、印象の言語化をフォローする インプレッション・テスト ・直感で並び替えする相対評価 ・イイね!による定量化 上記の2つは組み合わせることで深い分析が可能になる <今後の検討> NI+AI:AI(画像認識)との併用など 14