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October 13, 23
スライド概要
Open Source Conference 2023 Online/Fall
『継続的コントリビュートとモチベーション』
https://event.ospn.jp/osc2023-online-fall/session/1177878
発表動画はこちら
https://youtu.be/vb3MMSwZP8M?feature=shared
技術書同人誌博覧会(技書博)は、技術に関する同人誌の即売会です。ITの他に、理工/数学/デザイン/マネジメントなど幅広い技術を取り扱っています。エンジニアのアウトプットを応援したい&増やしたいという思いからこのイベントが生まれました。初心者にもベテランにも優しく、ゆったりと交流しながら知識を深め、仲間を作ったり成長できるような場所を目指しています。
MOTIVATE YOUR CONTRIBUTIONS
うまくできているわけではなく、 私自身があらゆる失敗を繰り返しながら 主にコミュニティ代表という立場で 学んできたことをお話します。 2 / 47
誰かに貢献すること、何かを継続すること、 それはめんどくさいことの連続です。 でもきっとコミュニティ活動を通じて、 あなたの日々が豊かになります。 勇気をもって立ち向かってほしい、 ariaki 歩みはじめてほしい、歩み続けてほしい、 今日はそんな想いを込めました。 3 / 47
About Me 4 / 47
前回の技書博、 OSC名古屋と併催しました! 5 / 47
はじめに知ってほしいこと モチベが上がる瞬間は限られる
想像してください あなたはITカンファレンスの実行委員長です 今日は待ちにまった開催当日!無事大成功しました! モチベーションぶち上がったぜ! でも次また準備するのに1年かかる… 7 / 47
自分のモチベーションがいつ上下するかを知る ● ● ● 🔼 上がる瞬間(嬉しい瞬間) ○ イベント日、リリース日(いわゆるハレの日) ○ 感謝される、褒められる、認知される、など 🔽 下がる瞬間 ○ 日常、何もないとモチベは下がる(いわゆるケの日) ○ ちょっとしたネガティブイベントで大きく下がる モチベを上げる活動&下げない活動をおこなう必要がある 8 / 47
感謝されることを得意にする ● ● 実績や頑張りを認知されなければ何も起こらない ○ きちんとアピールしない人が多い ○ 慎ましさを美徳にすると栄養不足で力尽きる ○ 他者だけ感謝されると感じたら”妬み”の原因になる 人は「感謝したい」と思う人のところに集まる ○ 「感謝され上手」になる必要がある ○ 誰かに「感謝される」=「感謝させる」こと 9 / 47
感謝させる仕組みをつくる ● ● 思いや成し遂げたことを大げさなくらいわかりやすく伝える ○ やりすぎなければ疎まれたりしない ○ 普段から小出しにアピールを続ける ○ 人は頑張っている姿を応援したくなる やってることを認知されることからはじめる ○ =認知してもらうための活動 10 / 47
巻き込む力に変える ● 自分を見てくれる人=自分の近くにいる人 ● 自分に近づける=自分のファンを作る ● 感謝を巻き込む力に変える ○ 応援してくれる人 ○ 協力してくれる人 ○ 教えてくれる人 ○ 一緒にやり遂げてくれる人 11 / 47
活動のストーリーを作っておく ● ● 活動内容を感動的なストーリーにしたてる ○ どんな思いで活動を始めた・続けているのか? ○ 何を解決したいと思っているのか? ○ 今後どうしていきたいのか? ○ 自分を表す、印象に残るフレーズを作る ○ 活動を継続させるため、ピエロにもパンダにもなる 定期的に考え、思いを言語化してまとめる ○ 誰もが最初に質問してくる 12 / 47
3回言おう、自分はすばらしいことをしている ● まず自己肯定する ○ リスクを背負って戦い続けている ○ 自腹をきっているシチュエーションもある ○ 誰でもできることではない ○ どんな辛いときでも自分だけは自分を認められる 13 / 47
想像してください あなたが歩く道すがら募金活動をする人たちがいます 勇気をだして、なけなしの1000円札を投入! おっと誰も気づかないか?お礼もなく無視されました そんなとき、あなたはどう感じますか? 14 / 47
自身が「感謝を期待している」ことを知る ● ● 人は良いことをしたら感謝を「当然」だと期待する ○ 予想した「当然の範囲」を超えることはめったにない ○ 感謝に気づくアンテナを張らないと気づけない 人は良いことをしても感謝が少ないと「裏切られた」と感じる ○ 「良いことをしてるから○○だろう」と期待しすぎない ○ でも心の底から期待しないことは難しい ○ 期待を拠り所にしすぎると大きくモチベが下がる原因に 15 / 47
期待とうまく付き合う ● 感謝や評価を期待しすぎないようにする ● 誰かを賞賛したり感謝を伝える人は少ない ● ○ ポジティブな声は小さく、ネガティブな声は大きくなる ○ 最近誰かを褒めたり感謝を伝えた記憶ないのでは? 評価を「減点方式」でつける人がおおい ○ 絶対に100点を取れない環境にいる事を認識する ○ 「期待を込めてマイナス」をつける人もいる 16 / 47
誰もが一度は経験するはず モチベが落ちたらどうなるか 〜 の事例 〜
予測不能な原因でどん底に落ちる ● ● 開催3回目にしてコロナ禍が直撃 ○ 来場者数800名→200名まで減少 ○ 緊急事態宣言で計3回の開催中止 ○ 運営資金を集めづらい(次ページ参照) ○ やりたいことがやれない オフライン開催を継続しつづけてきた ○ くわしくはこちらの発表資料を参照 18 / 47
コロナ禍で虚無感に絶望する ● ● 中止するとすべて水の泡になる ○ 中止に伴う作業は労力だけで何の価値も生み出さない ○ 中止しても固定費はかかるため赤字が続く 協賛を打ち出しづらい ○ コロナ禍に協賛を求めてもよいか(心理的ハードル) ○ 協賛企業の期待を満たせない ○ 協賛企業の資金状況もよくない 19 / 47
「協賛してください」と言えない個人的感情 VS それでも言わないと継続できない運営状況 20 / 47
運営にまったく自信をもてない ● もともと協賛で”儲けを出したくない”という方針 ● 軌道に乗る前にコロナ禍になり内部留保もない ● スタッフが減り、負担が増え、時間が限られる ● 当然協賛企業が離れていく ● 協賛企業への不義理の申し訳なさで恥じるような状況も ● モチベもお金もどん底になりネガティブループ 21 / 47
それでも 続けたい 続けるための言い訳を無限に繰り返す… 22 / 47
「自分からはじめたことだから」 「誰かのためになることだから」 「文化が続いてほしいから」 23 / 47
最終決断は自分次第だと知る ● ● 辛い状況になって止めるのは当然 ○ 逃げ出すことは恥じゃないし、逃げ出せないことはない ○ 撤退基準をあらかじめ決めておくと気持ちが楽になる ○ 進むも戻るも判断を迷うことがいちばんのストレス もっとも重要なのは”自分自身”の生活 ○ 体や精神の健康を害さない・家族に迷惑をかけない ○ 時間・金銭などで負担になりすぎない ○ あなたの拠り所になる価値は?それをどうしたら守れる? 24 / 47
孤独を抱え込まない ● 自分の活動に価値を感じてくれる人が絶対にいる ● 困ったら発信すればいい ○ 失敗談にだって耳を傾ける人はいる ○ 相談するだけでいい考えが浮かぶかも ○ 事態が好転するきっかけになるかも ● どこからでもやり直せるし挑戦し直していい ● もし批判されてもその人の声が大きいだけ 25 / 47
複数人で関わるとき 熱量の違いに焼かれない
貢献は「行動」の積み重ね ● ● できることから順番に消化されている ○ 得意なこと、やりたいこと、やりやすいこと ○ 残るものが絶対に発生する 残るものに押しつぶされる瞬間がくる ○ 誰もやりたがらないことばかりやってない? ○ 最近自分しか手を動かしてない? ○ これの進捗ってどうなってるんだろう? 27 / 47
「協力関係」を理解する ● ● 全員が自分ごとにするのは難しい ○ 「全員で作り上げていく」を理想にしすぎない ○ 「手伝っている」と思う人が大多数 割り切らなければならないこともある ○ メンバー全員にとってその活動が最優先ではない ○ 何か得意なことひとつから協力関係を築く ○ 相互に長く続けていけるように努力する 28 / 47
リーダーは抱え込みがち ● ● ● 全部自分がやっていると錯覚する ○ どうしても作業が集中しがち ○ 「意見を出すより手を動かして」と思うと危険サイン ○ 「意見を出すならそれやってよ」はかなり危険サイン 全部自分でやらなきゃと錯覚する ○ 自分以上に品質にこだわれる人はいない ○ 全部チェックする?だめ出しする?やり直す? どこかで妥協しないと破綻する 29 / 47
「想い」を委譲していく ● 「どんな成果を出しているか」を相互に仲間に伝えていく ● 妥協しやすいところから委譲範囲を広げる ● 妥協できないところがどこかをしっかり考える ● 委譲できる環境を作っていく ● 具体的な指示を出せる状況を作っていく ● 誰がいつ抜けてもいい心構えと状況を作っておく 30 / 47
思い悩んだとき、 「マネジメントの修行だと思う」 31 / 47
組織は移り変わる ● ● 人がやめる理由は無限にある ○ ライフステージが変化した ○ 他にやりたいことがある、時間が作れない ○ 作業が難しくてできない、期限を超えて報告しづらい ○ 人間関係が気まずい ○ モチベーションが途切れた 逆に人はなかなか増えづらい 32 / 47
「自分だけ普遍」に陥らない ● 責任感が自分を辛くする瞬間がある ○ 自分だけは逃げちゃだめだ ○ 何かあったら責任をとらなきゃ ○ 誰もやらないから自分が全部やらなきゃ ○ 協賛金をもらってるから最後までやらなきゃ ○ 誰かに迷惑がかかるから最後までやらなきゃ ● 周囲との温度差が増えると自身の熱量で焼ける ● マイルストーンに最低限必要なことを定めよう 33 / 47
感情報酬を理解する ● ● 金銭報酬がない活動でも感情報酬は存在する ○ ワクワクできる、幸せを感じられる、達成感がある ○ 活動によって得られる感情が報酬になる 個人ごとに異なる感情報酬の期待値を知ることが大切 ○ 活動によってどんな成果を得たいのかを知る ○ 可能な限り対話の機会や探る手段をつくる ○ 達成、親和、権力、回避(マクレランドの欲求理論) 34 / 47
マインドセットを変える ● ● ● 世の中は2つの事象にわかれる ○ 自分ではどうしようもできないこと ○ 自分でどうにかしなくてはならないこと 自分でやるべきことだけに力を注げる状態にする ○ 自分が注力すべきことを考え優先順位をつける ○ 自分でやりきれないことは”どうしようもないこと” 最悪逃げ出せないことなんてない 35 / 47
チップ&ノウハウ 貢献を継続するために
成功体験を作ろう ● ● 小さな成功体験の積み重ねが自信につながる ○ たとえばドキュメント修正でも貢献の実績になる ○ 小さい単位で挑戦すると高い壁に心を折られない ○ 少しずつ大きなことに挑戦できるようになる やってみないと得意かどうかわからない ○ すべては未知な体験だからまずはやってみる 37 / 47
大きな成功を価値基準にしないでおこう ● 大事なのは「どう成功するか」ではなく「どう貢献するか」 ● 成功と思えるようなロールモデルはだいたいキラキラ事例 ● ○ 大きなインパクトを与える貢献ばかりが重要ではない ○ 成功の定義を大きく持ちすぎないようにしよう 貢献の考え方は人それぞれ ○ 多くの人に小さな価値を届けるのか ○ 誰かひとりに大きな価値を届けるのか 38 / 47
挑戦を楽しいと思おう ● ● 経験のないことに失敗を恐れない ○ やらない→とりあえず挑戦してみる ○ 挑戦できる環境=失敗を恐れなくていい状態にする ○ 何があっても支えてもらえると思わせる状況を作る 継続するとあらゆる予測不可能な事態が起こりえる ○ すべてにあらかじめ対応できない ○ 柔軟に適応しようと構えておくといい 39 / 47
完璧を目指さないようにしよう ● ● ● 品質の谷 ○ 品質がある点より低い→応援したい ○ 品質がある点より高い→アラが気になる 形ができていくほど批判しやすくなる ○ 「ここが足りない」「自分ならこうする」 ○ 「こうしておけばよかったのに」 ○ 逆に形がみえない間はなにも言われない 周囲の声に振り回されない、完璧なんて存在しない 40 / 47
消費カロリーを抑えよう ● ● 自分にとって過剰な力はかけ続けられない ○ 継続=持久走、力の配分を考えよう ○ 人や金が減ればその分できることが減る ○ 人や金が増えてもリニアにはスケールしない 自然と最低限やるべきことに落ち着いていく ○ 極力省コストでできることを考える ○ 自分たちにとって大切にしたい部分を優先する 41 / 47
人を頼ろう ● ● 人は頼られると嬉しい ○ どんなつながりでも頼ってみよう ○ 悩む=真剣に向き合っているということ 発信しつづけよう ○ 発信していれば人と話す機会が増える ○ 話す機会が増えれば相談できる相手が増える ○ 相談できれば解決に近づく 42 / 47
間違いを許容しよう ● どんなに正しいことを続けても失敗を経験する ○ 人間は誰だって絶対に間違える ○ 苦手でやりきれないこともある ○ 些細なことが大きな問題に繋がることもある ● むしろ間違えなければ成功できない ● 間違いを犯した自分を許容しよう 43 / 47
できることから始めよう ● ● 人は”できなかったこと”に後悔する ○ あのときにこれをやっていれば… ○ あのときにこれに気づいていれば… ○ あのときにこれをやる余裕があれば… 無理せずできることから始めよう ○ 絶対に「やりたいこと>やれること」になる ○ 「検討する」「諦める」「後悔するなら次回やる」 44 / 47
📝 時間があまった時用のネタ帳 ● 認知は時間とともにずれる 45 / 47
📝 まとめ ● 感謝されるための認知向上活動をしよう ● 感謝に期待しすぎないように注意しよう ● 妥協できない範囲と優先順位を決めておこう ● 自分ではどうしようもないことに心を痛めないようにしよう ● 諦めたり間違った自分を責めないようにしよう ● 孤独にならないように自己開示して周囲を頼ろう ● こだわりを残しつつ完璧を目指さないようにしよう ● ずっと走り続けるためにカロリー消費を抑えよう 46 / 47
マネジメントのプロじゃない、 イベント専業でもない、 どちらかといえばコミュ能力が低い エンジニアたちが作り上げています! ぜひ暖かい目で見守ってください 47 / 47
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