西洋美術史ゼミ:まとめ1

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June 10, 22

スライド概要

隔週程度で行っている、世界史と西洋美術史の勉強会のスライドです。今回は第二回~第十二回までのまとめです。厳密な考証は行っていませんが、可能な限り正確に書くことを心掛けたつもりです。以下のURLからスライドと補足資料をダウンロードできます。
https://github.com/amazuun/Art_of_Europe

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理系の大学生です。近代以降の美術史や思想史、現代美術について興味があります。厳密な考証は行っていませんが、可能な限り正確に書くことを心掛けています。後の物の方が出来が良いので、最新のものを最初に読むことをお勧めします。githubからはスライドと補足資料をダウンロードできます。参考文献は補足資料に記載しています。

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各ページのテキスト
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まとめ1 西洋美術史ゼミ 第二回~第十二回 内容のまとめ 発表者 あまずん 1

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発表者について あまずん Twitter : @quii_w (メイン) @amazuunsc(サブ) 理系の大学生(数学専攻)をやっています。 近代以降の美術史や思想史、現代美術について 興味があります。 2

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ゼミについて • 週1回程度で美術出版社「増補新装 カラー版 西洋美術史」を一章ずつ 読み進め、内容をまとめ発表します。 • また、高校世界史に沿う形で当時の 出来事についても説明します。 • そのため、世界史と美術史を同時に 学ぶことができるため、歴史が好き な方も美術が好きな方も学びを深め ることができます。 3

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はじめに • このスライドは第二回~第十二回の「本日のまとめ」をまとめ たものです。 • 知識が増えるにつれ混乱してきたため自分用に作りましたが、 聴講者の方にも有用だと思うので共有します。 • 「まとめ2」はおそらく完走した後になります。もし忘れてい たら教えてください。 4

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第2回:原始美術と古代オリエント美術 • 紀元前3000年ごろに四大文明が成立しま した。メソポタミア・エジプト文明はと もに実用性を重んじました。 • 原始美術 洞窟絵画など。呪術的な要素が強い。 • 古代メソポタミア美術 支配者階級の美術で、彩色土器や浮彫など が作られた。 • エジプト美術 時代に応じて理想主義、写実主義、色彩主 義が生まれる。その後一神教のアマルナ美 術が誕生した。 Roland Unger - 投稿者自身による著作物, CC 表 示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?c urid=48168958による ツタンカーメンのマスク

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第3回:ギリシア美術(歴史) • 古代ギリシアでは前8世紀頃にスパル タやアテネなどのポリス(都市国 家)が生まれました。 • アテネでは民主制が発展し繁栄しま したが、それに反感を持ったスパル タが戦争を起こし、その結果ポリス 全体が衰退しました。 • 戦争後に北方のマケドニアが発展し、 アレクサンドロス大王がギリシアを 支配しました。これをヘレニズム期 と呼びます。 アレクサンドロス大王

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第3回:ギリシア美術(美術) • まず幾何学的図形を用いた幾何学様式が 生まれました。男性裸体像クーロスもこ の時代のものです。 • その後アルカイック美術が展開し、アル カイックスマイルや黒像式、赤像式が生 まれました。 • その後のクラシック時代はギリシア美術 の黄金期で、コントラポストが発明され、 またパルテノン神殿が作られました。 • ヘレニズム期では美術の大衆化が起こり、 『ラオコーン像』などが作られた後に古 典復興が起こり、『ミロのヴィーナス』 などが作られました。 Livioandronico2013 - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=54858474 による ミロのヴィーナス

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第4回:エトルリア美術とローマ美術・初期キリ スト教美術(歴史) • 先住民であるエトルリア人を追放した後、 ローマでは貴族が実権を握る貴族共和制 が行われていましたが、平民による身分 闘争が起こり貴族と平民の権利は等しく なりました。 • その後ポエニ戦争でカルタゴと戦い、勝 利はしたものの政治が不安定になりまし た。これをカエサルの養子オクタウィア ヌスが収め、帝政が始まりました。 • それから400年ほど経ちローマ帝国は東 ローマ(ビザンツ)帝国と西ローマ帝国 (以後のフランク王国)に分裂しました。 ガイウス・ユリウス・カエサル

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第4回:エトルリア美術とローマ美術・初期キリ スト教美術(美術) • エトルリア美術はダイナミックであ ることが特徴で、ウルカという美術 家が居ました。 • ローマ美術はギリシアの模倣から始 まり、バシリカ(多目的公会堂)や 円形闘技場などの建築が主に発展し ました。 • 初期キリスト教美術はカタコンベ等 の葬礼美術から始まり、帝国に公認 された後は教会堂の建築が盛んにな りました。 Jean-Pol GRANDMONT - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継 承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18904613 による コロッセウム

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第5回:中世I:ビザンティン美術・初期中世美 術(歴史) • ローマ帝政末期にゲルマン人が大移 動を開始した。 • ビザンツ帝国では6世紀のユスティニ アヌス大帝の時代に最盛期を迎え、7 世紀にイコノクラスムが起こった後 に衰退。その後マケドニア朝で一時 復興したものの滅亡しました。 • ゲルマン人であるフランク人が建国 したフランク王国は、481年~のメロ ヴィング朝と、751年のカロリング朝 の時代に繁栄しました。 イコノクラスムにより破壊されたイコン

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第5回:中世I:ビザンティン美術・初期中世美 術(美術) • ビザンティン美術では、第一次黄金 期においては円蓋式バシリカが生ま れたり、イコンが発展したりした。 イコノクラスム後の第二次黄金期で は、ヘレニズム期の古典的伝統に立 ち返った。 • 初期中世美術では、メロヴィング朝 においては貴金属工芸や写本が多く 制作された。カロリング朝において はカロリング=ルネサンスによって 土着文化、キリスト教文化、古典主 義の三者が融合した文化が花開いた。 ビザンティン美術のモザイク画

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第6回:中世II:ロマネスク美術とゴシック美術 • 封建社会が成立し、十字軍が起こっ た。その後貨幣経済が発展し、イギ リスとフランス間で百年戦争が起こ り、その合間にペストが流行した。 • ロマネスク芸術は封建制を背景に修 道院を中心に繰り広げられた。建築 は石壁と暗い内部空間が特徴で、建 築装飾として彫刻が用いられた。ま た聖遺物容器として工芸が発展した。 • ゴシック美術は対照的に人間的で写 実的なもので、建築は大きくなり、 彫刻は建築から独立した。また、写 本や工芸は専業化された。 Ludovic Péron - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php ?curid=2761470による ノートルダム(ランス)大聖堂

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第7回:イタリア初期ルネサンス美術 • 大航海時代が起こり近世が始まった。 スペインとポルトガルが海外進出す るなか、イタリアではルネサンスが 起こっていた。 • イタリアでは、古代ギリシア・ロー マの古典復興運動であるルネサンス が起こった。ジョットから始まり、 ブルネッレスキ、アルベルティ、マ ザッチョ、フラ=アンジェリコ、 ボッティチェリなど建築、彫刻、絵 画で古典主義・自然主義的な風潮が 高まった。 ボッティチェリ《春(プリマヴェーラ)》

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第8回:イタリア盛期ルネサンス美術・15世紀 の北方美術 • 1490~1520の盛期ルネサンス美術で はレオナルド・ダ・ヴィンチやミケ ランジェロ、ラファエロ、ヴェネ ツィア派が活躍し、その死後に新た な美術潮流であるマニエリスムが 興った。 • 北方では油彩技法が急速に発展し、 ヤン・ファン・エイクやカンピン、 ロヒールなどの画家が活躍した。 ミケランジェロ《最後の審判》

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第9回:北方ルネサンス美術 • 16世紀のネーデルラント美術では、 アントワープを中心としてマサイス、 ボス、ブリューゲルが活動した。 • ルターやカルヴァンによって宗教改 革が起こり、主権国家の形成を促進 した。 • ドイツではデューラーによりルネサ ンスが興り、絵画と版画が盛んに制 作された。 ブリューゲル《バベルの塔》

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第10回:バロック美術 • 宗教的な普遍的権力が動揺し、経済 的・軍事的な重要性から主権国家が 形成され始めた。 • そのような状況下で新教と旧教の対 立による三十年戦争が始まり、次第 に大規模な戦争に発展していった。 • カラヴァッジョの登場により、劇的 で動的なバロック美術の扉が開いた。 カラヴァッジョ《聖マタイの召命》

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第11回:バロック美術・ロココ美術(事前) • 三十年戦争が終わったあと、複数の主権 国家が互いに国府の増大を目指して重商 主義政策をとり、植民地をめぐってヨー ロッパ内外で争いを繰り返した。 • そして、18世紀のヨーロッパでは海外と の繋がりがより緊密になり、その過程で 近代化も進んだ。この過程で、上から君 主主導の改革をおこなう啓蒙専制君主が 出現した。 • 三角貿易が栄え、アメリカ・ヨーロッ パ・アフリカの各地域はこれにより密接 に結びつけられた。 By SimonP at en.wikipedia - Modification made by SimonP. Transferred from en.wikipedia, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2547506 三角貿易の図式

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第11回:バロック美術・ロココ美術(1) • バロック美術がイタリアから始まり、 ヨーロッパ諸国に広がりました。カ トリック改革を背景に美術が発展し ていきましたが、オランダでは市民 の影響力が強まり世俗的な絵画が多 く描かれました。 • 18世紀フランスでは、バロックとは 対照的な軽妙洒脱な様式であるロコ コ美術が生み出され、華やかな文化 が営まれました。 ベラスケス《教皇インノケンティウス10世》

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第11回:バロック美術・ロココ美術(2) カラッチ《豆を食べる男》 スルバラン《壺のある静物》

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第11回:バロック美術・ロココ美術(3) ルーベンス《キリスト昇架》 フェルメール《真珠の耳飾りの少女》

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第11回:バロック美術・ロココ美術(4) レンブラント《夜警》

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第12回:新古典主義美術 • 19世紀にフランス革命が起こりまし た。身分格差と財政危機を原因とす るこの市民革命により、封建的特権 が廃止され、また共和制が成立しま した。その後ナポレオンの台頭によ り帝政が開始されましたが、周辺諸 国からの反発に遭い彼は没落してい きました。 • 帝政以前の時代には新古典主義が流 行し、思弁的で線的な絵画が流行し ました。 アングル《グランド・オダリスク》