〈あんどう流〉論文執筆の心得

695 Views

September 18, 25

スライド概要

研究室で論文執筆で気を付けていることについて共有した資料です。

profile-image

愛知工業大学でマルチエージェントシステムや空間分析を活用した減災に関する研究をしています。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

ダウンロード

関連スライド

各ページのテキスト
1.

統計ゼミ 2025 あんどう流 論文執筆の心得 安藤圭祐 @NONONOexe

2.

イントロ:論文とはなにか?論文が書けるとはどのような状態か? 明確な「問い」に対する「答え」の案の是非を検討する文 佐藤健二(2014),『論文の書きかた』 問題を設定できる 論文が書ける 答えを検討できる と書ける 他人に伝えられる 統計ゼミ 2025 2

3.

学位取得において、なぜ論文を書くのか? 問題を設定できる・答えを検討できる・他人に伝えられる ● 社会が求める高度な課題に対しても解決策を 見いだせる十分な能力を身につける ● 自分で勉強して自分で問題を解決する力を養う 愛知工業大学 2025 学生便欄 統計ゼミ 2025 3

4.

執筆でよく発生する問題の例と本質的に求められている能力 ● 最初の部分の執筆に時間を掛けすぎてしまう ● 添削に「良い状態」を持っていこうとして終わらない ● 大元から誤っていたために作った流れが無駄になる 目的の状態やそこまでの計画をどの程度イメージできるか? 統計ゼミ 2025 4

5.

伝えたいこと ここでは ● 論文の質の向上や執筆計画を支えている私の意識 ● (特にはじめての)論文執筆で実感した重要な点 を共有します。 統計ゼミ 2025 5

6.

注意点 ● この話を聞いても、すぐには身に付かない ● 感じ方や捉え方には、個人差がある 最終的には、「時間を掛ける」以外の道はありません。 あくまで私個人の意見として、参考にしてください。 ※ 一般的な論文の書き方は各自調べてください。 統計ゼミ 2025 6

7.

あんどう流・三つの心得 一. 構成を考え抜く 二. 変化を恐れない 三. 先人の知恵を借りる 統計ゼミ 2025 7

8.

読み手の理解と構成 論文 順に読む 読み手 理解する流れは 構成が決めている 目標 一つずつ積み上げる 目標が示されない 順が正しくない 分かる流れ 分からなくする流れ 統計ゼミ 2025 8

9.

要素と関係に対する意識 要素が持つ意味を意識する ● 文/段落/節で何を説明したいか? ● 特に文については複数の内容を持たせない(一文一義) 要素間の関係(つながり)を意識する ● 前後や親子となる要素間には明確な関係があるか? ● 特に節や章はつながりが疎かになりがち 統計ゼミ 2025 9

10.

読み手への意識に沿った構成要素の詳細度 要素 読み手が知りたいこと 詳細度 背景 現状の問題は何か? 小(全体的) 目的 どの問題を解決するか? 中 方法 どうやって問題を解決するか? 大(具体的) 結果 問題は解決されたか? 中 まとめ 何を目指してどうなったか? 小(全体的) 読み手を俯瞰から詳細に近寄せ、また俯瞰へ戻す 統計ゼミ 2025 10

11.

構成を考え抜く 構成=論文のわかりやすさ ● 読み手に理解してもらうために構成を練る ● 書き始める前には必ず構成(骨子)を書き出す ● 要素・関係・詳細度を意識して構成をつくる 統計ゼミ 2025 11

12.

変化に対する恐れ(判断の誤り) 構成が決定 執筆 時間が掛かる 正しい(正当化) 判断 構成を変更しない 統計ゼミ 2025 12

13.

構成の変更に対する捉え方 構成を変更する必要が出てきた (執筆に無理が出てきた・書きにくさを感じる) ● 構成に失敗 ● イメージが具体化している ● 書き方が悪い 捉え直し ● 構成を見直す必要がある 失敗していない(むしろ前進している) 統計ゼミ 2025 13

14.

本当の失敗 読み手 ● 読み手に伝わらない ● 執筆が無駄になる (手戻りが多い) 統計ゼミ 2025 14

15.

変化を恐れない 変化=イメージが具体化したことの表れ ● 構成の変更が必要になっても「前向き」に ● 伝えたかったことは何か?を改めて考える ● 手戻り削減のために反復的に見直す 統計ゼミ 2025 15

16.

書き手の能力の限界 書き手 ● 執筆能力 ● 日本語理解 ● 客観性 書き手の独力では すぐに限界が来る 特にはじめて書くときはそもそも経験が少ないため、難しい 統計ゼミ 2025 16

17.

調べるべきポイント ● 辞書を引く 自分の言葉遣いは正しいか? ● 借文する 論文や参考資料で同じような ことを伝える文はないか? ● 人に確認する 誤解なく伝わるか? 先入観にとらわれず伝えたいことを伝えるために情報を借りる 統計ゼミ 2025 17

18.

参考にするときのイメージと注意 伝えたいこと 伝えたいこと 伝えたいことを補強する 感覚で調べる 伝えたいこと 伝えたいこと 調べたことに誘導されな いように注意 特にLLMを使うとやりがち 統計ゼミ 2025 18

19.

先人の知恵を借りる 他の過去の情報の上に自分の意見を組む ● なるべく先入観を捨てて書いたものを読む ● 他の資料や意見を参考にブラッシュアップ ● 自分の伝えたいことを維持するように注意 統計ゼミ 2025 19

20.

まとめ ● 目的や計画を常にイメージして明確化 ● 読み手を意識して執筆 ● 何が伝えたいのか?を意識して構成 ● 構成の検討を繰り返し、段階的に具体化 ● 他の資料や意見から質をブラッシュアップ 統計ゼミ 2025 20