生成系AIを活用した開発ツールの変貌(EAモデリング設計)

4.3K Views

April 15, 24

スライド概要

profile-image

Generative Ai Study Group Master

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

生成系 AI を活用した開発ツールの変貌 (EA / BTABoK 設計 ) 土屋明生

2.

大雑把な開発作業の流れ SE 作業配分の目安 ユーザー 要件 コンサル 40% 論理設計 要件定義 仕様理解 仕様書作成 ユーザー 合意形成 ドキュメント 物理設計 20% 40% コード開発 デバック モジュール作成 テストケース消化 モジュール生成 コーディング 技術調査 アーキテクチャ GitHubCpilot の対応範囲 要因分析 設計 テスト設計 Cursor の対応範囲 実行モジュール デプロイ 実行環境 PG 納品 ドキュメント Devine の対応範囲 MS-AutoDev の対応範囲 AGI に期待する範囲 2

3.

GitHubCpilot 等を採用した場合の PDCA サイクル 開発プロジェクト作成:[アーキテクチャ設計]が完了後に PDCA サイクルを開始 [P]:ユーザー要件による、コーディング要件を満たすプロンプト作成。 [D]:上記プロンプトにより提案されたソースコードの妥当性評価と単体テスト。 [C]:実行結果を確認し、必要に応じて修正を行う。 [A]:<修正が有る場合>[P]に戻る。(エラーコードの解析と是正) <修正が無い場合>実行モジュールを作成して、テストを開始する。 ユーザー 要件 コンサル 論理設計 物理設計 要件定義 技術調査 仕様理解 アーキテクチャ 仕様書作成 設計 物理設計 コード開発 コーディング デバック テストケース消化 モジュール作成 モジュール生成 実行モジュール デプロイ 実行環境 要因分析 GitHubCpilot 等の対応範囲 テスト設計 デバック PDCA サイクルのチャレンジ範囲が狭い 3

4.

プロダクト開発での AI 開発ツールの利用例 一般的な現場開発者の作業配分 40% ユーザー 要件 論理設計 20% 物理設計 コード開発 デバック GithubCpilot 等 要件 定義 論理 設計 アーキテクチャ 設計 物理 設計 要件 定義 論理 設計 MS-AutoDev 要件 定義 論理 設計 アーキテクチャ 設計 物理 設計 アーキテクト 設計 物理 設計 比 較 比 較 アーキテクト 設計 物理 設計 テスト 設計 作業軽減範囲 テスト 実施 コード レビュー コード開発 テスト 結果 モジュール作成 状態 監視 作業軽減範囲 テスト / 修正 / フィードバック 作業軽減範囲 コード開発 比較 ( 対話 ) コード開発 比較 ( 対話 ) 状態 監視 モジュール作成 状態 監視 テスト / 修正 / フィードバック コード レビュー 実行モジュール デプロイ モジュール作成 修正フィードバック コード開発 Devine 実行環境 40% 状態 監視 モジュール作成 デプロイ作業 状態 監視 デプロイ作業 状態 監視 デプロイ作業 テスト / 修正 / フィードバック Devin 相当の AI Agent が複数同時起動して、権限設定で許可された AI Agent が対話して開発を進める 4

5.

論理設計の重要性 ユーザー 要件 論理設計 物理設計 コード開発 デバック モジュール作成 実行モジュール デプロイ 実行環境 [従来] 要件定義 ⇒ 論理設計 ⇒ 物理設計 ⇒ コーディング ・論理設計は、物理設計を行う為の通過点でしかなく、軽んじられていた。 [近年] 多種多様なプラットフォーム、フレームワーク、開発言語が出回り、陳腐化すると レガシー化してしまい、スクラッチ&ビルド化による開発期間の長期化が現れた。 <解決策> ・論理設計ドキュメントを詳細に記録しておくことで、動作環境や開発環境が変化しても、 設計思想を踏襲する事が可能となる。 ・明確な論理設計ドキュメントから、 AI を利用して新たな Architecture を利用した システム設計が可能となる。 参考: https://www.it-innovation.co.jp/2020/03/11-012851/ を、参照ください。 5

6.

Devin / MS-AutoDev を採用した場合の PDCA サイクル ユーザー 要件 論理設計 コンサル 要件定義 要件定義 ドキュメント 物理設計 コード開発 デバック モジュール作成 各工程でPDCAサイクルをチャレンジする事が可能となる 実行モジュール デプロイ 実行環境 実行モジュール デプロイ ・ PDCA サイクルのチャレンジ範囲が広く、デプロイまでの期間短縮が期待される。 ・その結果、各フェーズの再チャレンジが可能となり、ユーザービリティの向上が期待される。 6

7.

Devin / MS-AutoDev が開発現場に与えるインパクト ・半年前、世間一般では、 GithubCpilot の登場が革命的だった。 ⇒ GitHubCpilot では、 [ コーディング ] フェーズのみが対象だった。 一般的な SE 作業の配分 [ 仕様理解 :40%][ コーディング :20%][ テスト :40%] ・ Devin では、 [ 仕様理解 ] から [ テスト ] までのフェーズが対象となり、 大幅な工数削減と、より高いユーザービリティ性の提供が期待できるようになった。 ・ MS-AutoDev は、内部で Devin 相当の AI Agent を同時に複数起動して、 各 AI Agent 間で対話させながらモジュール開発を進める。 これまでの現場におけるスパイラル開発モデルでは、 上流工程で [ 要件定義 ] を行い、 [ ユーザーと合意形成 ] を行うと、開発期間内に手戻りを伴う内容が発生しても、 [ 論理設計 ][ 物理設計 ] に大きな人的工数が必要となる為、期間や費用の面から上位設計の見直しには、 大きなリスクが、ユーザー、 SE 共に発生していた。 Devine の登場により、 [ 論理設計の一部 ] と [ 物理設計 ] を高いパフォーマンスで代替処理を行う為、開発フェーズにおける Try&Error の幅が広がり、 高いユーザービリティ性の追及を行える範囲が、大幅に広がる。 MS-AutoDev では、 Devin 相当の高性能な AI Agent を内部で複数起動し、各 AI Agent がお互いに対話して、最適なシステム設計と開発を進める 事で高品質なシステム開発を期待する事が出来る。 7

8.

MS-AutoDev の論文上にあった概念図 AI Agent の権限範囲と スケジュールを管理 ・ Docker 環境が、 Security の要。 ・ Search ではないニュアンスが気になります。 (内部の Repository に RAG を構成しています) Devin 相当の AI Agent 8

9.

Enterprise Architecture / BTABoK の該当範囲 SE 作業配分の目安 ユーザー 要件 コンサル BA DA/IA 40% 論理設計 物理設計 コード開発 要件定義 技術調査 仕様理解 アーキテクチャ 仕様書作成 設計 コーディング 要因分析 テスト設計 40% デバック テストケース消化 モジュール作成 モジュール生成 実行モジュール デプロイ 実行環境 Business Architecture Data Architecture / Information Architecture Application Architecture AA Technology Architecture TA Enterprise Architecture or BTABoK 20% ユーザー 合意形成 ドキュメント PG 納品 ドキュメント 過去: AI は AA 設計の一部を代替できた 現在: AI は DA と TA の一部及び AA を代替できる様になった 9

10.

Enterprise Architecture / BTABoK と UML の対応 <対応する UML > BA Business Architecture DA or IA Data Architecture or Information Architecture AA Application Architecture TA Technology Architecture Enterprise Architecture or BTABoK <概要説明> ユースケース図┳表現内容 :システムの機能、ユーザーとのインタラクション ┗モデル化対象 :システムが提供する機能、ユーザーの要求 クラス図┳表現内容 :データの構造、データの関係 ┗モデル化対象 :データのエンティティ、エンティティの属性、エンティティの関連 状態遷移図┳表現内容 :システムの機能、ユーザーとのインタラクション ┗モデル化対象 :システムが提供する機能、ユーザーの要求 DFD┳表現内容 :データの流れ、データの処理プロセス ┗モデル化対象 :データの流れ、データの処理方法 クラス図┳表現内容 :システムの静的な構造 ┗モデル化対象 :システムのコンポーネント、コンポーネント内のクラス、クラス間の関連 シーケンス図┳表現内容 :オブジェクト間の相互作用、オブジェクト間のメッセージのやり取り ┗モデル化対象 :アプリケーションの動作、アプリケーションの処理フロー デプロイメント図┳表現内容 :システムの物理的な配置、ネットワーク構成 ┗モデル化対象:システムの構成、リソースの配置 10

11.

MS-AutoDev のモジュール構成 11

12.

MS-AutoDev の機能構成 12

13.

Devin の機能構成 Docker コンテナ Shell ・環境の構築 ・独自コマンドラインの実行 WorkSpace ・プロジェクト全体を構成 ・プロンプトのやり取り Browser ・必要な情報が不足している場合 Editor ・プログラミング ⇒ Web 検索を行い、必要な情報を収集する ⇒ 必要に応じたコード生成を実行 Planner ・ Agent の実行範囲の設定 ・ Agent の実行権限の設定 作業履歴 ・実行した作業の 履歴を時系列で 確認 13

14.

MS-AutoDev / Devian の機能概要 SE 作業配分の目安 ユーザー 要件 UML 成果物 入力 ドキュメント ユースケース図 40% 論理設計 要件定義 ドキュメント ( プロンプト ) 物理設計 クラス図 状態遷移図 DFD 20% コード開発 AI Agent ・作業割当 ・権限設定 クラス図 シーケンス図 YAML 形式 で指示 MS-AutoDev 全体管理 ⇒ 各 AI Agent の設定 ・ AI Agent を xx 本設定する ┣ AI Agent 毎に動作権限設定 ┗ AI Agent 毎に目標設定 40% デバック AI Agent ・作業目標 ( 途中 ) モジュール作成 デプロイメント図 実行環境 実行モジュール デプロイ AI Agent ・作業目標 ( 終盤 ) Test ケース (自動生成) 全て Docker コンテナ内で動作 各 AI Agent が会話コマンドで状態通知や確認を求めて来る ┣ talk :状態の報告、情報共有など ┣ ask :指示者への相談など ┗ stop :タスク完了/エラー停止など ( Devin は、 MS-AutoDev の1 Agent 相当) 14

15.

MS-AutoDev に置き換わる可能性のある SE 作業 1.コード生成、アプリ開発、テストコードの生成 2.コードリファクタリング、既存コードの改善点調査 3.ドキュメンテーション作業(既存コードを解析してドキュメント作成) 4.ソースコードレビュー、不具合原因の調査・報告 5.バージョン管理作業 15

16.

これからの SE に求められるスキル 1. AI の知識の習得と、適切なプロンプト設計スキル 2.論理設計技術のスキルアップ 適切な論理設計スキルと論理設計から設計思想を読み解くスキル 3.生成されたコードの妥当性を判断できる知識 MS-AutoDev の ask コマンドに適切に回答可能なスキル 4.セキュリティの知識 コマンドやアクセス権限を適切に設定/制御できるスキル 16