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December 24, 25
スライド概要
Generative Ai Study Group Master
人工知能基本計画 ~「信頼できるAI」による「日本再起」~ 閣議決定 令和7年12月23日
なぜ今、AI国家戦略か:岐路に立つ日本 AIは今や国力を左右する「総力戦」の体を成している。 我が国はこの競争で後塵を拝し、出遅れが年々顕著になっている。 Global Context Model Complexity Data Generation Global AI Investment 世界では生成AI、AIエージェント、フィジカルAIといった技 術が急速に進展し、産業競争力や安全保障に直結している。 Japan’s Situation 人手不足 本来、人手不足を始め社会課題が山積する我が国こそ、世界 に先立ちAIを能動的に利活用すべき状況にある。しかし、 実装の遅れが開発上の大きな障害となっている。
日本の目指す未来:「信頼」を武器とした「反転攻勢」 「世界で最もAIを開発・活用 しやすい国」の実現を目指す。 反転攻勢 信頼できるAI これは投資規模の出遅れを 挽回する「反転攻勢」である。 その勝ち筋は、我が国が現実 社会で積み上げてきた世界に 誇るもっとした世界に冠たる 「信頼性」という価値を、 「信頼できるAI」として体現 現することにある。 「極めて広範な産業基盤を有する日本が、『信頼できるAI』で勝ち筋を見つける好機である。」
基本計画の全体像:日本再起を駆動するエンジン AI利活用の 加速的推進 「AIを使う」 AI社会に向けた 継続的変革 「AIと協働する」 社会全体で 「信頼できるAI」 を使う AIの 適正性を 確保 利活用と 技術革新の 好循環 データの 集積・利活用・ 共有を促進 日本の強みとして 「信頼できるAI」 を開発 AI開発力の 戦略的強化 「AIを創る」 AIガバナンス の主導 「AIの信頼性を高める」 3つの原則 イノベーション促進とリスク対応の両立・アジャイルな対応・内外一体での政策推進
柱1:AI利活用の加速的推進 - 「AIを使う」 霞が関 市役所 中小企業 医療 農業 インフラ 戦略的目標 日本社会全体で、世界最先端のAI技術を適切なリスク 対応を行いながら積極的に利活用し、新たなイノベー ションを創出する。 重要な意識変革 国民が能動的かつ意識的に「まず使ってみる」という 意識を広く醸成する。 政府の役割 「隗より始めよ」の観点から、まずは政府自らが積極的 かつ先導的に利活用する。 ターゲット領域 人手不足、防災、インフラ管理、中小企業支援など、社 会課題・国家の課題の解決に直結する分野での利活用を 支援する。
「AIを使う」ための具体的取組 政府・自治体での徹底活用 ・ガバメントAIの推進、全職員による 業務の質の向上 ・地方自治体におけるAIの適正な利活 用促進(優良ユースケースの横展開) 社会課題の解決 ・医療、防災、インフラ、農林水産業等各 分野での開発・実証・導入を促進 ・防衛力の抜本的強化、警察活動の高度化 新事業・新産業の創出 ・フィジカルAIの事業への先導入支援 ・AIに係る革新的技術を有するスタート アップ支援 データ基盤の整備 ・組織を越えたデータ共有、官民連携に よるデータ連携基盤の構築 ・個人情報保護法改正案の早期国会提出
柱2:AI開発力の戦略的強化 - 「AIを創る」 戦略的目標 AIエコシステム全体を俯瞰し戦略的に国内で構築。 「日本の自律性・不可欠性」を確保する。 日本の勝ち筋 ・フィジカルAI 現実世界における物理的タスクを実行可能な自律型ロボット等 ・AI for Science 科学研究に広くAIを利活用(ライフサイエンス、マテリアル分野等) ・分野特化モデル 日本の強みである産業・医療分野等の質の高いデータを活用 フィジカルAI AI for Science 分野特化モデル アプリケーション 基盤モデル エネルギー効率の高いモデル AIインフラ 半導体 データセンター 通信網 基本方針:社会全体で使い、それに伴い生じた課題を解決するAI を創ることで広範な技術革新につなげる好循環を実現する。
「AIを創る」ための具体的取組 研究開発(R&D) ・フィジカルAI、AI for Scienceの戦略的促進 ・創薬AIの推進 エコシステム(Ecosystem) ・国内外からのトップ人材の確保(待遇・ 生活環境の向上) ・オープンソース・オープンウェイトモデルを 含むエコシステムの構築 ・性能と信頼性を客観的に評価する 基盤の整備 海外展開(Global Expansion) ・グローバルサウス諸国を含む海外市場への AI産業展開を支援 インフラ(Infrastructure) ・計算資源の確保(スーパーコンピュータ「富岳」次世代機開発) ・データセンター、次世代情報通信基盤(Beyond 5G)の整備 ・高性能なAI半導体の研究開発
柱3:AIガバナンスの主導 - 「AIの信頼性を高める」 Use (利活用) Collaborate (協調する) Govern (主導する) Create (創る) 信頼 Strategic Rationale: 利活用と技術革新の好循環を実現する環境を構築するた め、AIの適正性を確保するガバナンスが必要不可欠。 信頼が好循環の潤滑油となる。 Domestic Approach: 技術開発・実証・評価・運用の各段階でPDCAサイクルを 構築し、リスクの実態把握と必要な措置を講ずる。 International Leadership: AIは国境を越えて展開するため、国際的なガバナンスが不 可欠。「広島AIプロセス」を主導してきた日本として、 引き続き国際的な議論を主導する。
「AIの信頼性を高める」ための具体的取組 国内ガバナンスの抜本的強化 (Domestic Governance) ・中核機関:AIセーフティ・インスティテュ ート(AISI)を抜本的に強化(人員を直ちに に現行の2倍程度に拡充)。 ・ルール整備:AI法に基づく指針・ガイドラ イン等を整備し、自主的な取組を促進。 ・リスク対応:ディープフェイク、サイバー攻 撃、詐欺等の犯罪への対応を強化。 国際的リーダーシップの発揮 (International Leadership) ・枠組み主導:広島AIプロセスフレンズグ ループを活用し、国際的な議論を主導。 ・国際標準化:ISO/IEC JTC1におけるAI分野 の国際標準化活動へ参画。 ・連携強化:ASEAN等グローバルサウス諸 国との連携を強化し、共創・協力モデルを 構築。
柱4:AI社会に向けた継続的変革 - 「AIと協働する」 戦略目標:「人とAIの協働」による新たな社会を実現するため、産業や雇用の在り方、制度や社会の仕組みを 先導的かつ継続的に変革する。 核心理念:AIに依存・代替されるのではなく、人が人としての価値を発揮する。 創造力、思考力、コミュニケーション力などを含む「人間力」の向上が鍵となる。 推進理念:AIの進展による格差や排除を防ぎ、社会から取り残される者を生まない包摂的成長を実現する。
「AIと協働する」ための具体的取組 産業・雇用 Industry & Employment ・AIトランスフォーメー ション(AX)の促進 ・雇用への影響を調査・ 分析し、包括的な対策を 継続的に実施 人材育成 Human Capital ・初等中等教育からのAI リテラシー向上 ・全世代へのリ・スキリン グ支援(アドバンスト・ エッセンシャルワーカー の創出) ・トップレベルのAI研究 者・エンジニアの育成・ 確保 制度・枠組み Legal & IP ・AI利活用を前提とした既 存の規制や制度の点検・ 見直し ・生成AIと知的財産権に関 するルール整備(対価 還元、侵害対策) 人間力 Human Potential ・リベラルアーツ教育を含 むAI時代にふさわしい教 育を推進 ・AI時代にふさわしい働き 方の方向性を検討
計画を支える3つの基本原則 イノベーション促進と リスク対応の両立 「人間中心のAI社会原則」の 理念を実現するため、イノベ ーション促進とリスク対応の両立 を徹底する。 アジャイルな対応 PDCAサイクルを循環させ、 技術や社会の変化に柔軟かつ 迅速に向き合う。 内外一体での政策推進 国内政策と対外政策を有機的に 組み合わせ、我が国が多様な AIイノベーションの結節点とな ることを目指す。
推進体制と今後の展開:生きている戦略 内閣総理大臣 人工知能戦略本部 関係府省庁 関係府省庁 内閣総理大臣を本部長とする「人工知 能戦略本部」を中心に、関係府省庁が 緊密に連携して取り組む。 評価 (Review) モニタリング (Monitoring) 計画変更 (Update) 技術の急速な発達を踏まえ、計画は 固定的なものではない。 「当面は毎年変更を行う」
結論:「信頼できるAI」による「日本再起」 「信頼できるAI」を軸とした「利活用と技術革新の好循環」を回すことで、日本は単に追いつくだけでなく、 世界をリードする。自らの社会課題を解決し、世界の課題解決にも貢献していく。 この国家目標の実現に向け、政府、産業界、国民が一丸となって取り組むことが不可欠である。 「世界で最もAIを開発・活用しやすい国へ」