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February 12, 20
スライド概要
講演動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=Wbq3KO3ZJaI
発表者:sig
本スライドは2020年2月6日に行われた勉強会「 第4回 UE4何でも勉強会 in 東京」の講演資料です。
https://ue4allstudy.connpass.com/event/161710/
Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/
UE4+ADX2で凝る! サウンド演出
喋る人: Sig インディー / フリーランスクリエイター ■PC/Steam/PS4向け3Dアクション「Link: RH」 開発中 ■「ブループリント本」執筆 最近は自分のゲームを開発する傍ら、 ADX2 for UE4を触っていろいろ試作中
もくじ 1. ADX2 for UE4で何が変わる? 2. ADX2 for UE4 パイプライン 3. 動作サンプル セレクタによるトラック切り替え 4. 動作サンプル Aisacについて 5. 応用サンプル
1. 「ADX2 for UE4」で 何が変わる?
ADX2について ◮ 様々なエンジンに対応したサウンドミドルウェア ◮ サウンド側の処理負荷を低減 ◮ ツール「AtomCraft」によるサウンド編集 https://game.criware.jp/products/adx2/
ADX2について ◮ イントロ付きループ再生設定 ◮ ひとつのキュー内で複数の音声の再生をコントロール可 ◮ 「スイッチ」「AISACコントロール」による サウンドのリアルタイム変化・ミックス https://game.criware.jp/products/adx2/
AtomCraft ◮ ADX2に付属する、 サウンドオーサリング(構築)ツール ◮ UE4とは独立しているので、これ単体で作業可能 ◮ 素材管理、カテゴリ分けや各種パラメータ調整
AtomCraft ◮ 遷移のパラメータ、カーブなどもこのツールで ◮ ゲーム内での音の鳴り方をツール上で確認可能
AtomViewer ◮ 構築したサウンドをプレビューするためのツール ◮ 空間上の音の位置を変えたり、 各種変数を入力してのプレビューも
ADX2 for UE4とは ◮ UE4でADX2の機能を使えるプラグイン ◮ AtomCraftからエクスポートした素材を そのままインポート ◮ もちろんブループリントノードで専用機能が使用可能 導入ガイドかきました: https://qiita.com/SigRem/items/4250925f6d66a4fd287a
ADX2LE ◮ 個人、インディー向けの無償版 ◮ 売上1000万円以下で使用可能 ◮ 今日から使える!! https://game.criware.jp/products/adx2-le/
2. ADX2 for UE4 パイプライン
ADX2 for UE4のパイプライン UE4標準 DAWなど UE4
ADX2 for UE4のパイプライン UE4+ ADX2 DAWなど AtomCraft UE4
ADX2 for UE4のパイプライン UE4標準 サウンドデータ Sound Base Sound Cue Atom Cue Atom Cue Sheet UE4+ ADX2 サウンドデータ
ADX2 for UE4のパイプライン UE4標準 サウンドデータ Sound Base Sound Cue Atom Cue Atom Cue Sheet UE4+ ADX2 サウンドデータ
AtomCraftパイプライン 素材をインポート
AtomCraftパイプライン キューを作成
AtomCraftパイプライン 「インスペクター」で パラメータ等を編集 エフェクトや変数などの 各種データ管理、編集
AtomCraftパイプライン キューシート単位でビルド、 ファイルをエクスポート UE4にインポート
AtomCraftパイプライン 各種BPノードなどで再生 通常のサウンド再生ノードと同じ感覚で使用できる
AtomCraftパイプライン アニメーションにAtom Cueの再生を埋 め込むことも可能
実際に使ってみての所感 ◮ サウンド再生の精度が高まる(遅延が起きづらい) ◮ 素材の管理がシンプルに →ミスが起きづらい ◮ 複雑な遷移はAtomCraft側で肩代わり →BPが簡略化できる。UE4でできることでも、処理が複雑化しがち ◮ サウンドを編集するにはAtomCraftに映る必要がある →同時に起動しておけば、すぐに再インポートが可能
3. セレクタによる トラック切り替え
トラック遷移の例
動画でご覧ください https://youtu.be/AfH78w_A_WU
トラック遷移 該当するトラックのみを選んで再生する
トラック遷移 途中でセレクタを変更した際の遷移方法、 遷移時間も設定可能
トラック遷移の実装① AtomCraftで複数トラックを持つキューを設定 トラックごとに「セレクタ」を付与
動画でご覧ください https://youtu.be/PzM6xfQZ2s8
トラック遷移の実装② →「セッションウィンドウ」でゲーム中でのトラック切り替え、音の鳴り方を確認できる
トラック遷移の実装③ BPで遷移を実装 これだけ!
4. AISACコントロールで インタラクティブなサウンドを
インタラクティブなサウンド例
動画でご覧ください https://youtu.be/0IHRJjwYCHE
AISACコントロール UE4側のタイムライン AISACコントロール ◮ サウンドのパラメータをリアルタイムに変更 ◮ エフェクトの種類、カーブはAtomCraftで編集 ◮ UE4から渡された値を元に、Atom Cueが変化を起こす
AISACコントロールの実装 ①AtomCraftでAISAC設定 ひとつのキューに3つのトラック(パート)を作る
AISACコントロールの実装 ②それぞれのトラックにおいて、 音量やエフェクトの遷移カーブを設定する
AISACコントロールの実装② ③BPで値を渡す 「Set Aisac by Name」ノード 「Get Current Aisac Control Value by Name」ノードな ど
AISACコントロールの実装
実装方法かきました: https://qiita.com/SigRem/items/8af9b7d8445477906741 サンプルの音源も入っているのですぐ試せるよ
5. 応用サンプル
応用サンプルの例
動画でご覧ください https://youtu.be/u71JtClPe8k
実装 通常トラックに加え、エフェクトをかけたトラックを作成 セレクタによるトラック遷移でゲーム中に切り替える
実装 AISACコントロールで 「ボリューム」「ピッチ」のカーブを作成
実装 ミキサーでエフェクトをかけることも可能 BPから各種バスに送る音量を変更できる
他にもこんな使い方が ◮ 単発の効果音を組み合わせ、 ひとつの長い環境音として構築 ◮ 複数バリエーションの効果音をひとつのアセット内にまとめる ◮ 音源をキューシートという形でリスト化しておき、 同じ規格のキューシートを差し替え、違う音声を再生できる
お し ま い ご清聴ありがとうございました! ゲーム開発進捗、Qiita記事など Twitter: @sleepyslowsheep https://qiita.com/SigRem