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83歳女性 ADL full 主訴:構音障害 Profile:認知症などで近医かかりつけ 主訴:構音障害 現病歴 受診当日朝15分ほど呂律が回らなかった 今は症状はないが、DSの人に受診を勧められたため初診外来受診 既往歴:高血圧 薬剤歴:アムロジピン5mg

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83歳女性 主訴:構音障害 来院時現症 血圧151/97、脈拍82 reg 脳神経所見異常なし 四肢運動感覚異常なし 歩容安定 採血 LDL160

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83歳女性 主訴:構音障害

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脳梗塞に対するDAPT 基本的には脳卒中、虚血イベントを減らすのは ・軽症脳卒中(NIHSS≦3) ・ハイリスクTIA(ABCD2≧4) に対して12-24時間以内にバイアスピリン+クロピドグレル World Neurosurg. 2015 Sep;84(3):741-50. N Engl J Med. 2018 Jul 19;379(3):215-225. その他実臨床では 進行性、再発性、動脈狭窄が強い時(特に頸動脈)など

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脳梗塞に対するDAPT 基本的には脳卒中、虚血イベントを減らすのは ・軽症脳卒中(NIHSS≦3) ・ハイリスクTIA(ABCD2≧4) に対して12-24時間以内にバイアスピリン+クロピドグレル World Neurosurg. 2015 Sep;84(3):741-50. N Engl J Med. 2018 Jul 19;379(3):215-225. その他実臨床では 進行性、再発性、動脈狭窄が強い時(特に頸動脈)など

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脳梗塞に対するDAPT 基本的には脳卒中、虚血イベントを減らすのは ・軽症脳卒中(NIHSS≦3) ・ハイリスクTIA(ABCD2≧4) に対して12-24時間以内にバイアスピリン+クロピドグレル World Neurosurg. 2015 Sep;84(3):741-50. N Engl J Med. 2018 Jul 19;379(3):215-225. その他実臨床では BAD:branch atheromatous disease 進行性、再発性、動脈狭窄が強い時(特に頸動脈)など

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BAD:branch atheromatous disease 大径穿通枝の母動脈からの 分岐部近傍のアテロームプラークを 基盤とした血栓により 穿通枝全域におよぶ梗塞 Stroke. 2021;52:3191–3198 内科レジデントの鉄則 第3版

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BAD:branch atheromatous disease 責任血管 ・レンズ核線条体動脈 ・傍正中橋動脈 (・前脈絡叢動脈etc) Stroke. 2021;52:3191–3198

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BAD:branch atheromatous disease 責任血管 ・レンズ核線条体動脈 ⇨放線冠 ・傍正中橋動脈 (・前脈絡叢動脈) ⇨橋底部 ⇨内包後脚 進行性、治療抵抗性の運動障害 Stroke. 2021;52:3191–3198

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レンズ核線条体動脈,傍正中橋動脈 垂直方向に 水平方向に 3スライス以上 伸び腹側まで 高信号 高信号 ※主幹動脈に50%以上の 狭窄を認めない Stroke. 2021;52:3191–3198

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中大脳動脈からの分岐枝 LSA :レンズ核線条体動脈 LIA :長島動脈 WMNA:白質髄質動脈 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LSA梗塞 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LIA梗塞 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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WMNA梗塞≒半卵円中心梗塞 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471. Rinsho Shinkeigaku. 2020 Jun 6;60(6):397-406.

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WMNA梗塞≒半卵円中心梗塞 Axial画像で 側脳室が見えない ⇨半卵円中心 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471. Rinsho Shinkeigaku. 2020 Jun 6;60(6):397-406.

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中大脳動脈からの分岐枝 LSA :レンズ核線条体動脈 LIA :長島動脈 WMNA:白質髄質動脈 画像と症状が似ているが 病因が異なる AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LSA梗塞 尾状核頭部を除く大半の基底核や 大脳白質深部を栄養する M1から分岐する複数本からなる動脈 LSA末梢だとラクナ、中枢だとBAD 複数または全域だとSCIと分類される SCIは塞栓性が最多 (心原性33%、A to A38%) ※SCI:striatocapsular infarction 臨床神経学 60巻6号(2020:6)

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LSA梗塞:BAD 臨床神経学 60巻6号(2020:6)

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LSA梗塞:SCI 直径が 2-3cm以上となる 複数の梗塞域を 生じる 臨床神経学 60巻6号(2020:6)

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LSAと半卵円中心梗塞の比較:症状 半卵円中心はLSAと比べて 突然発症が多い(63%vs26%) 古典ラクナ症状が少ない(50%vs81%) ※ LSAでは皮質症状を伴うことも 心原性が多い(34%vs12%) 頸動脈/MCA狭窄が多い(53%vs19%) 症状が違うから間違えづらい! 画像的にはラクナぽいけど塞栓多い! ※SCOI:半卵円中心梗塞、SGBI:LSA梗塞 Stroke. 2002;33:1541–1544

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LSAと半卵円中心梗塞の比較:病因 半卵円中心の病因としては 塞栓性梗塞が57%(45例) そのうち PFO:29例 Ao原性:15例 Af:6例 Rinsho Shinkeigaku. 2020 Jun 6;60(6):397-406.

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LSAとLIAの比較:画像 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LSAとLIAの比較:画像 AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LSAとLIAの比較:画像 Coronal画像で シルビウス裂上端と 側脳室前角を結ぶ線 とほぼ一致する ⇨LIA 上記の線より尾側 ⇨LSA AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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LSAと半卵円中心梗塞の比較:画像 Rinsho Shinkeigaku. 2020 Jun 6;60(6):397-406.

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LSAと半卵円中心梗塞の比較:画像 Coronal画像で 前述の線より上 ⇨半卵円中心 ※私見 Rinsho Shinkeigaku. 2020 Jun 6;60(6):397-406.

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LSAとLIAの比較:病因、症候 両者ともに古典ラクナ症状が ほとんど ※ LSAでは皮質症状や構音障害も LIAは LSAと比べて 突然発症が多い(63%vs12%) 塞栓性が多い(37.5%vs8%) AJNR Am J Neuroradiol. 2014 Mar; 35(3):466-471.

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中大脳動脈からの分岐枝:画像 LSA :レンズ核線条体動脈 LIA :長島動脈 WMNA:白質髄質動脈 前述の線で分類 頭側:WMNA 一致:LIA 尾側:LSA

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中大脳動脈からの分岐枝:症状 LSA :レンズ核線条体動脈 LIA :長島動脈 WMNA:白質髄質動脈 古典的ラクナ:LSA,LIA 非古典的ラクナ:WMNA Stroke. 2021;52:3191–3198

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中大脳動脈からの分岐枝:病因 LSA :レンズ核線条体動脈 LIA :長島動脈 WMNA:白質髄質動脈 血栓性:LSA 塞栓性:LIA,WMNA Stroke. 2021;52:3191–3198

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まとめ ・LSAはBADを想起する重要な血管 ・mimickerとしてLIAを知っておく ・LIAやWMNAは塞栓性も考慮する (TEEで血栓検索、マイクロバブルなど)

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83歳女性 主訴:構音障害

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83歳女性 主訴:構音障害 側脳室前角とシルビウス上縁 を結ぶ線より上 ⇨半卵円中心 症状は構音障害のみ ⇨非古典的ラクナ