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November 14, 24
スライド概要
本講演へのアンケートにご協力をお願いします:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeeq3O53ausrSoHXHluKskiabOlucYgXBajAhVQ2IbL__Km7Q/viewform
Youtube URL:https://youtu.be/r1V3vr9t5yg
講演内容:
モンブラン・ピクチャーズが2023年に興行開始した移動型映像アトラクション『放課後ミッドナイターズ ザ・ライド』では、メインフローにUnrealEngineを使用しました。制作過程での苦労話やノウハウをご紹介します。トピックとしては、立体視映像の実現、Mayaで作成したキャラクターアニメーションの効率的な移行方法、映像制作スタジオならではのSequencerの活用法についてお話しします。
講演者:
河原 正明(代表者/テクニカルディレクター(AsobeeLab))
有村 レオニーマリー 玲衣(シェーディング / ライティングアーティスト、コンポジター(モンブラン・ピクチャーズ株式会社))
モンブラン・ピクチャーズについてはこちら:
https://mtblanc.jp/
UNREAL FEST 2024 TOKYO 公式サイト:
https://unrealengine.jp/unrealfest/2024/
Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/
『放課後ミッドナイターズ ザ・ライド』の飛び出す立体視映像は どのようにして作られたのか モンブラン・ピクチャーズ株式会社 x AsobeeLab
自己紹介 2
https://mtblanc.jp/ https://mtblanc.jp/ 3
本日の内容 1.「放課後ミッドナイターズ ザ・ライド」の制作事例紹介 2. UEを活用した立体視映像制作の学び 3. 最後に 4
1.「放課後ミッドナイターズ ザ・ライド」の制作事例紹介 5
はじめに「放課後ミッドナイターズ ザ・ライド」について 6
作品紹介 7
作品紹介 •放課後ミッドナイターズ • (2012年 劇場公開) 映画「放課後ミッドナイターズ」のスピンオフ エンターテインメント! 8
「放課後ミッドナイターズ ザ・ライド」の動画をどうぞ! 9
https://www.youtube.com/watch?v=tM4o10qMFJQ https://www.youtube.com/watch?v=tM4o10qMFJQ 10
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「放課後ミッドナイターズ ザ・ライド」のコンセプト 遊園地で体感できるような非日常エンターテイメントを より身近に楽しんでもらえる仕組みが作れないか? アトラクション 3D立体視劇場 × 大迫力の映像 キッチンカー × 非日常の体験 移動式のコンテンツ 13
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この部分の話をします 17
ここで、 3DCG 映像制作の全体的な流れについて。 18
通常の3DCG映像制作ワークフロー プリプロダクション 脚本 デザイン プロダクション シナリオ 素材制作 ポストダクション 編集・MA 完成 19
通常の3DCG映像制作ワークフロー プリプロダクション 脚本 デザイン プロダクション シナリオ 素材制作 ポストダクション 編集・MA 完成 20
素材制作 ASSET テクスチャ (皮膚) SHOT ルック (見た目) ライティング モデル (肉) コンポジット 編集 (構成・合成) リグ (骨) アニメーション レイアウト 21
素材制作 ASSET SHOT テクスチャ (皮膚) ルック (見た目) ライティング モデル (肉) コンポジット 編集 (構成・合成) リグ (骨) アニメーション レイアウト Maya Photoshop Substance Aftereffects Nuke PremierPro 22
※UEを用いた映像制作 素材制作 ASSET SHOT テクスチャ (皮膚) ルック (見た目) ライティング モデル (肉) コンポジット 編集 (構成・合成) リグ (骨) アニメーション レイアウト Maya Photoshop Substance Aftereffects Nuke PremierPro 23
※UEを用いた映像制作 素材制作 ASSET SHOT テクスチャ (皮膚) ルック (見た目) ライティング モデル (肉) コンポジット 編集 (構成・合成) リグ (骨) アニメーション レイアウト Maya Photoshop Substance Aftereffects Nuke PremierPro 24
UEを採用した理由 25
UEを採用した理由 •現状の課題 立体視・10分長回し・縦長映像などの特殊要件を、限られたリソースで効率的に進行したい。 26
UEを採用した理由 •現状の課題 立体視・10分長回し・縦長映像などの特殊要件を、限られたリソースで効率的に進行したい。 •理想の状態 プロダクションとポストプロダクションを一体化し、 アジャイルにサイクルを回してクオリティを高める。 27
UEを採用した理由 •現状の課題 立体視・10分長回し・縦長映像などの特殊要件を、限られたリソースで効率的に進行したい。 •理想の状態 プロダクションとポストプロダクションを一体化し、 アジャイルにサイクルを回してクオリティを高める。 •ツールの強み •・リアルタイムレンダリング で最終イメージを確認しながら3DCG作業が可能 • (レイアウト、ライティング、コンポジット、グレーディング) •・MRQ 機能が豊富でレンダリングが速く、アニメや動画の精密な確認もスムーズ •・Marketplace アセットを活用し、効率的に背景やエフェクトを制作可能 • (リサーチ、選定、購入、レイアウト、カスタマイズ) 28
本プロジェクトについて ・UE4.27.2 で制作 興行開始に間に合わせるため、慣れたバージョンを使用(2023年4月興業) ・本日ご紹介する内容は、UE5でも活用可能な基本機能 29
本プロジェクトについて ・UE4.27.2 で制作 興行開始に間に合わせるため、慣れたバージョンを使用(2023年4月興業) ・本日ご紹介する内容は、UE5でも活用可能な基本機能 シンプルなアプローチとして、 UEユーザーの皆さんにご参考になれば幸いです 30
「立体視映像」の制作メインフローでUEを使用しました。 31
「立体視映像」の制作メインフローでUEを使用しました。 そもそも「立体視映像」とは? 32
「立体視映像」の制作メインフローでUEを使用しました。 そもそも「立体視映像」とは? 「立体視」の原理について簡単に・・・ 33
人間はなぜ奥行きを知覚できるのか? 両方の目から異なる映像を取り込み、脳で融合することにより奥行きが知覚できる 遠くに見える スクリーン上 手前で見える スクリーン 視点 参考 3D映像の仕組み(4) ~3D映像と視差~:https://www.forum8.co.jp/topic/3Dcontents102.htm 34
採用した3D映像の方式 • 記録方式 トップアンドボトム方式 •右目用・左目用の画像を上下に配置した方式。 L 左眼用画像 R 右眼用画像 参考 参考 3D方式の種類と必要な機器:https://www.iodata.jp/fun/digital/pc/3d/method.htm 3D信号の伝送、表示方式:https://eww.pass.panasonic.co.jp/pro-av/support/content/guide/JP/3D_03_jp.html 35
採用した3D映像の方式 • 記録方式 • 再生方式 トップアンドボトム方式 アクティブシャッター方式 •右目用・左目用の画像を上下に配置した方式。 •右目用・左目用の映像を相互に高速再生し、 •同期したタイミングでメガネが交互に開閉を •繰り返すことで飛び出す映像を見る方式。 • • L ※1秒間にそれぞれ60コマ、計120コマ 左眼用画像 R 右眼用画像 参考 参考 3D方式の種類と必要な機器:https://www.iodata.jp/fun/digital/pc/3d/method.htm 3D信号の伝送、表示方式:https://eww.pass.panasonic.co.jp/pro-av/support/content/guide/JP/3D_03_jp.html 36
原理と方式はわかった、、 では、実際作り出すための本プロジェクトの技術課題について 37
本プロジェクトの技術課題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を実測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 38
本プロジェクトの技術課題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を実測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 1つずつご説明します 39
本プロジェクトの技術課題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を実測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 40
1. 本シアターに最適化した立体視用のステレオカメラ設計 ステレオカメラの設計の基本手順 •設計に必要なパラメータ •・投影スクリーンサイズ(縦横の寸法) •・スイートスポット ※ 観客が最も自然に立体視を楽しめる位置 •・左右の目の間隔(瞳孔間距離) ※今回のプロジェクトでは演出的にToe-in方式で計算した。(参考1) 参考1 参考2 Calculating Stereo Pairs :https://paulbourke.net/stereographics/stereorender 立体視の原理 :https://lab.sdm.keio.ac.jp/ogi/vr/step7.html 41
1. 本シアターに最適化した立体視用のステレオカメラ設計 ステレオカメラの設計の基本手順 •設計に必要なパラメータ •・投影スクリーンサイズ(縦横の寸法) •・スイートスポット ※ 観客が最も自然に立体視を楽しめる位置 •・左右の目の間隔(瞳孔間距離) •算出したステレオカメラの物理パラメータ o・カメラL/Rのスクリーン相対位置 o・カメラL/Rの画角(視野角) o・カメラL/Rのチルトおよびパン角度 ※今回のプロジェクトでは演出的にToe-in方式で計算した。(参考1) 参考1 参考2 Calculating Stereo Pairs :https://paulbourke.net/stereographics/stereorender 立体視の原理 :https://lab.sdm.keio.ac.jp/ogi/vr/step7.html 42
本プロジェクトの技術課題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を実測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 43
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 ステレオカメラの再現 SceneCaptureComponent2Dを使用し、ステレオカメラ設計の物理パラメータを入力。 右眼用 左目カメラ 左眼用 右目カメラ 44
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 ステレオカメラの再現 SceneCaptureComponent2Dを使用し、ステレオカメラ設計の物理パラメータを入力。 右眼用 左目カメラ 左眼用 右目カメラ 45
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 左右の画を結合 〜 MRQで連番書き出し 左右それぞれのカメラからRenderTargetTextureで書き出す 46
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 左右の画を結合 〜 MRQで連番書き出し 左右それぞれのカメラからRenderTargetTextureで書き出す マテリアルを割り当てた板ポリを並べる 47
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 左右の画を結合 〜 MRQで連番書き出し 左右それぞれのカメラからRenderTargetTextureで書き出す マテリアルを割り当てた板ポリを並べる Cineカメラで撮影 48
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 左右の画を結合 〜 MRQで連番書き出し L 左右それぞれのカメラからRenderTargetTextureで書き出す R MovieRenerQueueで書き出し マテリアルを割り当てた板ポリを並べる Cineカメラで撮影 49
2. ステレオカメラを3DCG空間で再現し、SideBySide方式で書き出すまでの一連の実装 左右の画を結合 〜 MRQで連番書き出し L 左右それぞれのカメラからRenderTargetTextureで書き出す 左右の画面を跨いで画面全体にかかるようなPostProcess のVignetteエフェクトは必ず無効化する R MovieRenerQueueで書き出し マテリアルを割り当てた板ポリを並べる Cineカメラで撮影 50
本プロジェクトの技術課題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を実測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 51
3. 演出上必要となる立体視映像の品質確認プロセスの確立 制作のサイクルを速く回す! ....品質を上げるには力技だが結局これ! 3Dレイアウト調整 フィードバック レンダリング チェック 今回は「監督の演出意図を反映した飛び出し具合/奥行き感」を「最終画」で確認するプロセスを確立する必要がある。 52
3. 演出上必要となる立体視映像の品質確認プロセスの確立 立体視チェックフロー概要 アクティブシャッター方式 再生 プリレンダー チェック レビュー 53
アニメーション 具体例 ・背景レイアウト ・アニメーション ・レンダリング ・コンポジット ・立体視具合 54
背景レイアウト 具体例 環境とルート作成 MarketPlaceや既存のアセットでラフレイアウト・バスとカメラアニメ作成 ※ 制作途中の画面のため、最終映像とは異なります 55
アニメーション UEの機能をうまく活用するために、映像制作会社として使い慣れたツールとの連携するために… 最終の仕上げイメージを確認しながらの微調整が可能 アセット ブロッキングアニメーション(設計) プライマリーアニメーション シミュレーション コンポジット 56
アニメーション UEの機能をうまく活用するために、映像制作会社として使い慣れたツールとの連携するために… アニメーション機能が豊富 直感的な操作性 緻密なアニメーション制作が可能 最終の仕上げイメージを確認しながらの微調整が可能 リグ(骨) アセット ブロッキングアニメーション(設計) ブロッキングアニメーション(設計) プライマリーアニメーション プライマリーアニメーション セカンダリーアニメーション シミュレーション コンポジット 57
アニメーション UEの機能をうまく活用するために、映像制作会社として使い慣れたツールとの連携するために… アニメーション機能が豊富 直感的な操作性 緻密なアニメーション制作が可能 最終の仕上げイメージを確認しながらの微調整が可能 リグ(骨) アセット ブロッキングアニメーション(設計) ブロッキングアニメーション(設計) プライマリーアニメーション MAYAが出力する中間ファイル プライマリーアニメーション 軽くて汎用性高い FBX セカンダリーアニメーション Alembic UEフォーマット に変換 シミュレーション 高機能だが重たい コンポジット 58
3. 演出上必要となる立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション FBXとAlembicの使い分け メインキャラのMayaアセットが映像制作用(ゲームエンジン用に最適化されていない)ため アニメの一部がFBXで持っていけないリグ仕様となっていた。 持っていけないアニメの例 ・フェイシャル ※1 ・デフォーマー(頂点アニメ&変形) ※1 BlendShape機能だけのフェイシャルアニメは持っていける レイアウト、飛び出し具合チェック FBX Alembic 59
アニメーション Alembicで起きた問題.. 【問題】Alembicでマテリアルが正しく反映されない 60
アニメーション Alembicで起きた問題.. 【問題】Alembicでマテリアルが正しく反映されない ⇩ 【原因】キュンのMayaアセットがMaya仕様のため、 Faceアサインされていない 61
アニメーション Alembicで起きた問題.. 【問題】Alembicでマテリアルが正しく反映されない ⇩ 【原因】キュンのMayaアセットがMaya仕様のため、 Faceアサインされていない ⇩ 【解決】FaceアサインしたMayaアセットを別途作成して、 BlendShapeでアニメを転写、 Alembicで書き出す。 62
アニメーション Alembicで起きた問題.. 【問題】Alembicでマテリアルが正しく反映されない ⇩ 【原因】キュンのMayaアセットがMaya仕様のため、 Faceアサインされていない ⇩ 【解決】FaceアサインしたMayaアセットを別途作成して、 BlendShapeでアニメを転写、 Alembicで書き出す。 ⇩ 作業自動化ツールを自社作成して効率化。 63
アニメーション Alembicで起きた問題..その2 問題 インポート時にUEがクラッシュする。 64
アニメーション Alembicで起きた問題..その2 問題 インポート時にUEがクラッシュする。 解決策 MayaからAlembic書き出し時に、1000フレームで分割。 (本来Mayaシーン内では6000フレームのアニメでも分割して 出す)管理の都合上、ファイル自体を分けることにした。 65
アニメーション バスのルートアニメーション Mayaで作成してFBXでUEにコンバート ・FBXでUEにアニメコンバート ・背景や立体視の見え具合調整のため シーケンサーで位置と角度の微調整 66
アニメーション バスのルートアニメーション Mayaで作成してFBXでUEにコンバート 67
アニメーション・立体視 稲妻 演出の制作プロセス 68
アニメーション・立体視 稲妻 演出の制作プロセス ・初期はAlembicアニメーションで制作 ・飛び出し具合(位置とタイミング)の微調整・修正対応を容易にするため StaticMesh(外部DCCツールで作成)+マテリアルでアニメーションが可能な仕組みに変更 ・アニメーションのタイミングはシーケンサーで制御 69
レンダリング準備 シーケンサーの活用① 【問題】Alembicが重くて作業に支障が出る 【解決策】キャラアニメのLSを作業用FBXとレンダリング用ABCで分けて切り替えた) 70
レンダリング準備 シーケンサーの活用① 【問題】Alembicが重くて作業に支障が出る 【解決策】キャラアニメのLSを作業用FBXとレンダリング用ABCで分けて切り替えた) 71
レンダリング MRQで書き出し作業の効率化 ZoneごとにPNG連番で出せるようなPresetを作成。 トークンめちゃ便利! 72
レンダリング シーケンサーの活用② 【問題】ここはという部分でUE外コンプが必要になりマスクパスが必要になった。が書き出しの手間がかかる。 慣れてないこともありOPの習熟度で作業時間やヒューマンエラーの原因になる 【解決】マスク素材を書き出す用のLS作成。MRQでマスク用のジョブを作成して、マスク書き出しの品質向上) 73
コンポジット シーケンサーの活用③ サブシーケンスも活用して、ライティング・エフェクト・などの作業者を分割したり、Zoneごとのライティングも分けた。 【問題】たまたま同じパラメータを別のLSで指定しており、意図しない挙動になった 【解決策】ヒエラルキーバイアスを使って優先度の強制優先にも対応) 優先度 低め 優先度 高め 74
コンポジット シーケンサーの活用④ 【問題】レンダリングするたびにパーティクルやイベントキャラの挙動が異なる。 →OKが出た部分は極力変わらないようにしたい。映像品質の担保。調整済みの編集をFixさせたい 【解決策】アニメーションはシーケンサーのみ使うルールにした。NiagaraはDesiredAgeオン。 これによりスクラブでバック再生も再現性100%に) 75
コンポジット シーケンサーの活用⑤ AEで作成したモーショングラフィックス映像をPNG連番でUE内に配置。UE内でコンプして効率化実現) 76
レンダリング準備 Render Targetの解像度について SceneCaptureComponent2DのRenderTargetTexture設定 ・高解像度設定で処理負荷が増大 ・通常作業時は解像度を低く設定(例:600x960ピクセル) ・レンダリング時のみ高解像度に切り替え(例:1800x2880ピクセル) 部分拡大 RT(600x960) 部分拡大 RT(1800x2880) RT(600x960) RT(1800x2880) 77
アニメーション・立体視 キャラの奥行方向の微調整はUE内で行った Maya(Viewport) UE(Viewport) UE(最終書き出し) 78
おまけ具体例 79
おまけ具体例① リアルタイムにUE調整 立体視チェック プロセスの検証 制作(レイアウト、ライティング) UE内プレビュー画面 MRQ書き出し (PNG連番) チェック用動画作成 プロジェクター投影 立体視チェック 参考 Off World ( NDI Streaming Plugin) :https://offworld.live/resources/download-center 80
おまけ具体例① リアルタイムにUE調整 立体視チェック プロセスの検証 制作(レイアウト、ライティング) UE内プレビュー画面 MRQ書き出し リアルタイム出力 (PNG連番) (Plugin: NDI Streaming) チェック用動画作成 プロジェクター投影 立体視チェック 参考 Off World ( NDI Streaming Plugin) :https://offworld.live/resources/download-center 81
おまけ具体例① リアルタイムにUE調整 立体視チェック プロセスの検証 制作(レイアウト、ライティング) UE内プレビュー画面 MRQ書き出し リアルタイム出力 (PNG連番) (Plugin: NDI Streaming) チェック用動画作成 プロジェクター投影 立体視チェック 参考 Off World ( NDI Streaming Plugin) :https://offworld.live/resources/download-center 82
おまけ具体例① リアルタイムにUE調整 立体視チェック プロセスの検証 制作(レイアウト、ライティング) UE内プレビュー画面 MRQ書き出し リアルタイム出力 (PNG連番) (Plugin: NDI Streaming) チェック用動画作成 マシン負荷が高くなり、Editorの操作性が極端に低下。 (ほぼフリーズ...) MRQ書き出しフローが優位になったため今回は採用見送り。 プロジェクター投影 立体視チェック 参考 作業マシンスペック:GPU RTX3080、CPU 11世代i9、メモリ 64GB Off World ( NDI Streaming Plugin) :https://offworld.live/resources/download-center 83
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 84
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 85
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! 86
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! 87
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! ただし、修正コストと 見えないリスクも残っている。。 88
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! ただし、修正コストと 見えないリスクも残っている。。 チーム一丸となり、修正判断! 89
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! ただし、修正コストと 見えないリスクも残っている。。 チーム一丸となり、修正判断! 結果、うまくいった!!! 90
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! ただし、修正コストと 見えないリスクも残っている。。 チーム一丸となり、修正判断! 結果、うまくいった!!! →UEじゃなかったら不可能な修正。 91
おまけ具体例② 制作終盤・・・立体感飛び出し感に違和感 ステレオカメラ設計を見直したところ 計算方法に改善の余地が見つかった。。 この時、興行1週間前! カメラ設定を実装し直し修正すれば 体験の質が格段に向上! ただし、修正コストと 見えないリスクも残っている。。 チーム一丸となり、修正判断! 結果、うまくいった!!! →UEじゃなかったら不可能な修正。 修正対応してくれたすべてのスタッフに感謝! 92
2. UEを活用した立体視映像制作の学び 93
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 94
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 95
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue アーティストでも扱いやすい環境で操作が可能 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 96
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue アーティストでも扱いやすい環境で操作が可能 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング 97
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue アーティストでも扱いやすい環境で操作が可能 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング レンダリング短縮でサイクル加速、 予想以上の生産性を実現! 98
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue アーティストでも扱いやすい環境で操作が可能 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング レンダリング短縮でサイクル加速、 予想以上の生産性を実現! 制作終盤でUEが重い・・・ 99
UEを立体視映像制作で活用した学び 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 技 術 課 題 1. 本シアターに最適化された立体視用のステレオカメラ設計 実際の視聴空間を計測 / カメラの物理パラメータを算出 2. 3DCG環境でのステレオカメラ再現と、トップアンドボトム方式での書出し実装 SceneCaptureComponent2D / Top-and-Bottom / PostProcessMaterial / MovieRenderQueue アーティストでも扱いやすい環境で操作が可能 3. 演出意図を反映した立体視映像の品質確認プロセスの確立 アニメーション、レンダリング、立体視の調整、コンポジット、グレーディング レンダリング短縮でサイクル加速、 予想以上の生産性を実現! 制作終盤でUEが重い・・・ 最適化や定期的なアセット管理が重要 100
UEプロジェクト制作でご協力いただきました。 CGCGスタジオ 様 (プロジェクトセットアップ、レベル構築、ステレオカメラ実装、バスルートアニメーション、その他UEプロジェクト制作全般) http://www.cgcgstudio.co.jp/ 102
3. 最後に 103
モンブラン・ピクチャーズから 104
105
106
107
108
109
110
ご清聴ありがとうございました。 111
質疑応答 112
拠点を松江へ 島根県 松江市のゆったりとした空気の中で、 これまで培った技術を活かした新しい価値の創造に奮闘中。 アソビーラボ @asobeelab 河原 (GOBARA) JR松江駅横のギルド的コワーキングスペース “SEN” で活動しています。 ぜひお気軽にお立ち寄りください! https://matsue-sen.com/ 113
アンケートへのご協力をよろしくお願いします <アンケートURL> 114