データサイエンス関連資格

43.8K Views

October 30, 24

スライド概要

「データサイエンス チュートリアル/基礎編」は、知識がまったくなくても、見よう見まねで、基本的なプログラムを書いてみて、その楽しさがわかったら、本格的な学習に進むきっかけになればと始めたものです。

しかし、テキストを配布してしばらくたつと、このチュートリアルを体験してみて、本格的にデータサイエンスの学習に進もうと決意した方々が、次は何を目指すべきか、指針が必要だと感じました。

そこで、データサイエンス関連の資格にはどのようなものがあり、その中で、このチュートリアルの位置づけはどのようなものかを解説することにしました。

データサイエンティストになるためには、資格だけではなく、実践経験がとても重要ですが、学習の指針、実務経験のチャンスを得るためには、資格の取得が重要となってきます。本格的にデータサイエンスの学習に進もうと決意した方々は、参考にしてください。

profile-image

すべてのビジネスパーソンが意思決定プロセスにデータを活用する思考を身につけ、ブルシットジョブをこの世からなくしていきましょう!

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

(ダウンロード不可)

関連スライド

各ページのテキスト
1.

1 データサイエンス関連の資格 この「データサイエンス チュートリアル/基礎編」は、知識がまったくなくても、見よう見ま ねで、基本的なプログラムを書いてみて、その楽しさがわかったら、本格的な学習に進む きっかけになればと始めたものです。 しかし、テキストを配布してしばらくたつと、このチュートリアルを体験してみて、本格的に データサイエンスの学習に進もうと決意した方々が、次は何を目指すべきか、指針が必 要だと感じました。 そこで、データサイエンス関連の資格にはどのようなものがあり、その中で、このチュートリア ルの位置づけはどのようなものかを解説することにしました。 データサイエンティストになるためには、資格だけではなく、実践経験がとても重要ですが、 学習の指針、実務経験のチャンスを得るためには、資格の取得が重要となってきます。 本格的にデータサイエンスの学習に進もうと決意した方々は、参考にしてください。

2.

2 1.データサイエンティストとは? 世界最大のデータ解析企業であるSAS Instituteが定義するデータ サイエンティストは、下記のようなものです。 データ・サイエンティストとは、さまざまな意思決定の局面におい て、データにもとづいて合理的な判断を行えるように意思決 定者をサポートする職務またはそれを行う人のことです。 統計解析やITのスキルに加えて、ビジネスや市場トレンドなど 幅広い知識が求められます。

3.

3 2.データサイエンティストに必要なスキル 日本におけるデータサイエンティストの発展を目指し設立さ れたデータサイエンティスト協会が定義しているスキルは、下 記のようなものです。 データサイエンティストに必要な3つの スキル領域 具体的には、データサイエンティス トに必要なスキルや知識は、下記 のリンクにまとめられています。 ■ スキルチェックリスト ver.5 ■ タスクリスト ver.4

4.

4 3.本チュートリアルで身に付くこと 本チュートリアルは、下記の4つのスキルを身につけることができ、終了後は、実務経験や資 格取得を目標とする学びを継続することにより、さらなるスキルアップを図ることができます。 Pythonによる分析の基礎スキル データサイエンス チュートリアル/基礎編 ① Pythonの資格 データサイエンスの基礎 マーケティング・インテリジェンス の基礎 ●実務経験を積むことにより、スキル向上 ●データサイエンス チュートリアル/応用編 (機械学習→ディープラーニング) ② データサイエンスの資格 基礎的なプログラミングの体験 ③ プログラミング全般の資格

5.

5 ① Pythonの資格

6.

6 ① Pythonの資格 → 次のステップ データサイエンスに興味を持っている方 本チュートリアル Python3をブラウザ上で記述、実行できるGoogle Colaboratoryを用い、応用範囲の広いID-POSデータを対 象にして、マーケティングでよく行う作業、すなわち、データの読込み→データの確認→集計→グラフ化までを一通り体 験するものです。 体験するPythonプログラムの解説も含んでいますから、基礎的なPython3のプログラムは身につくと思います。 Python 3 エンジニア認定データ分析試験 Python3を利用したデータ分析や機械学習の手法やライブラリ等の知識、及びデータ分析や機械学習についての 知識を問われる試験。 【参考】 似たようなものに、「Python 3 エンジニア認定基礎試験」、「Python 3 エンジニア認定実践試験」があり ますが、こちらは、データ分析でPythonを使うのではなく、その他の用途(アプリ、Webシステムの開発等)も含めた Pythonの仕様やライブラリの使い方を問うものです。 Python 3 エンジニア認定データ分析試験 「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の上位試験。データ分析を仕事に使うなら、ここまでを抑えたいを出題 するもの。 2024年度中に実施することを公表。

7.

7 ② データサイエンス の資格

8.

8 ② データサイエンスの資格 (1)ビジネス寄りの資格 データサイエンティスト検定 リテラシーレベル アシスタント・データサイエンティスト(見習いレベル:★)と数理・データサイエン ス教育強化拠点コンソーシアムが公開している数理・データサイエンス・AI(リテ ラシーレベル)におけるモデルカリキュラムを総合し、実務能力と知識を有するこ とを証明する試験。本検定の受験対象者は以下のような方を想定しています。 →データサイエンティスト初学者/これからデータサイエンティストを目指すビジネ スパーソン/データサイエンティストに興味を持つ大学生や専門学校生など G検定 AIアルゴリズムの内、ディープラーニングの基本的な技術とその活用方法の理解 が問われます。これからAIを勉強したい方だけでなく、AIをビジネスに活用したい 方向けの資格。 データサイエンス数学ストラテジスト (中級) すべてのデータサイエンティストに必要な基礎数学スキルが問われます。中級で は、高校1年レベルの数学の問題が出題されます。データ利活用を推進するた めに、まずは数学の基礎を勉強したいという方は、受験してみましょう。 データサイエンス数学ストラテジスト (上級) データサイエンス数学ストラテジスト(中級)を踏まえ、より高度なデータサイエ ンスに関する数学の問題が出題されます。高校までの数学に加え、大学初年 度の線形代数、微分積分、統計学、機械学習・深層学習に使われている数 学、プログラミングで使われる数学などが問われます。

9.

9 ② データサイエンスの資格 (2)エンジニア寄りの資格 統計検定データサイエンス基礎 (1)データハンドリング技能/(2)データ解析技能/(3)解析結果の適 切な解釈の3観点を新学習指導要領(平成29・30年改訂)に対応した大 学入試までの内容構成で出題。コンピュータ上で表計算ソフトExcelを使って処 理した結果を基に、多肢選択や数値・文字入力で問題に答える形式。 統計検定データサイエンス発展 「統計検定データサイエンス基礎」を踏まえ、さらに高度な大学教養レベルの データサイエンスの知識が問われます。Excelでのデータ分析だけでなく、 Python、Rを用いたより高度な分析、プログラミングスキル、大学教養レベルの 線形代数、微分積分、統計学などが問われます。 統計検定データサイエンスエキスパート 「統計検定データサイエンス発展」を踏まえ、さらに高度な大学専門レベルの知 識が要求されます。難易度の高い、線形代数、微分積分、統計学、プログラミ ングスキル、AIの理解などが求められます。 Python 3 エンジニア認定 データ分析試験 Python3を利用したデータ分析や機械学習の手法やライブラリ等の知識、及び データ分析や機械学習についての知識を問われる試験。【参考】2024年度中 に、本試験の上位である「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」予 定されています。 E資格 G検定レベルのディープラーニングの理解に加えて、ディープラーニングの実装スキ ルが試されます。また、E資格を受験するには、ディープラーニング協会認定のプ ログラムを受講しなければなりません。このプログラムを通して、実際にプログラミン グをしながらディープラーニングの勉強ができるので、AIを実際に実装する技術を 習得できます。

10.

10 ② データサイエンスの資格 → 次のステップ 資格を持っていないけれどもデータサイエンスに興味を持っている方、データサイエンスのビジ ネス寄りの資格を持っていて、プログラミングを習得したい方は、本チュートリアルでデータサ イエンスの基礎を体験してみてください。 その後、Pythonのプログラミングの分析スキルをしっかり身に付けたい方は、「Python 3 エ ンジニア認定 データ分析試験」の学習に進みましょう。 また、他の分析向けの言語SQLを身に付けたい方は、「統計検定データサイエンス発展」、 「統計検定データサイエンス エキスパート」の学習に進みましょう。 その後、データサイエンスの最も進化した技術である人工知能(AI)の開発能力を身に付 けるため、「E資格」の取得を目指します。 これらをイメージにしたものが、次のページになります。

11.

11 ② データサイエンスの資格 → 次のステップ データサイエンスに興味を持っている方 統計検定データサイエンス基礎 データサイエンティスト検定 リテラシーレベル G検定 本チュートリアル 統計検定データサイエンス発展 SQL、統計学 SQL、統計学 統計検定データサイエンス エキスパート Python 3 エンジニア認定 データ分析試験 低 難易度 E資格 高

12.

12 ③ プログラミング全般 の資格

13.

13 ③ プログラミング全般の資格 (1)国家資格 ITパスポート試験 職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知 識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務に対してITを活用していこうとする者。 情報セキュリティマネジメント試験 情報システムの利用部門にあって、情報セキュリティリーダーとして、部門の業務遂行 に必要な情報セキュリティ対策や組織が定めた情報セキュリティ諸規程(情報セキュ リティポリシーを含む組織内諸規程)の目的・内容を適切に理解し、情報及び情報 システムを安全に活用するために、情報セキュリティが確保された状況を実現し、維 持・改善する者 基本情報技術者試験 ITエンジニアの登竜門。ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る 人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者。 応用情報技術者試験 基本情報技術者試験の次のレベル、ワンランク上のITエンジニア。ITを活用したサー ビス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、 高度IT人材としての方向性を確立した者。 高度情報処理技術者試験 応用情報技術者試験に合格した者が次に目指すべき試験。応用情報技術者試 験がIT全般に関する幅広い知識が必要とされるゼネラリスト的な試験の側面を持つ 一方、高度情報処理技術者試験は各分野(情報セキュリティ、データベース、ネッ トワーク、プロジェクトマネジメントなど)のスペシャリスト。 情報処理安全確保支援士試験 ITの安全・安心を支えるセキュリティの番人。サイバーセキュリティに関する専門的な 知識・技能を活用して企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開 発・運用を支援し、また、サイバーセキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結 果に基づき必要な指導・助言を行う者

14.

14 ③ プログラミング全般の資格 (1)国家資格 高度情報処理技術者試験 応用情報技術者試験に合格した者が次に目指すべき試験。応用情報技術者試験がIT全般に関する幅広い知識が 必要とされるゼネラリスト的な試験の側面を持つ一方、高度情報処理技術者試験は各分野(情報セキュリティ、データ ベース、ネットワーク、プロジェクトマネジメントなど)のスペシャリスト。下記の試験が存在します。 ビジネス寄り エンジニア寄り ITストラテジスト試験 システムアーキテクト試験 プロジェクトマネージャ試験 ネットワークスペシャリスト試験 システム監査技術者試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ITサービスマネージャ試験 データベーススペシャリスト試験 情報処理安全確保支援士試験

15.

15 ③ プログラミング全般の資格 (2)民間資格 Python 3 エンジニア認定 データ分析試験 Python3を利用したデータ分析や機械学習の手法やライブラリ等の知識、及び データ分析や機械学習についての知識を問われる試験。【参考】2024年度中に、 本試験の上位である「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」予定され ています。 C言語プログラミング能力認定試験 C言語を駆使して応用プログラム(言語処理系、ユーティリティなど)を作成する能 力を認定。 Javaプログラミング能力認定試験 Java に関する基本知識を有し、オブジェクト指向に基づくアプレットやアプリケー ションプログラムを作成できる能力を認定 PHP技術者認定試験 PHPはWeb開発、業務システム開発、ゲーム制作など、さまざまな場面で使わ れます。PHP技術者は膨大な数がいますが、そのなかでも技量の差が開いている という問題があります。これを解決するための資格がPHP技術者認定試験。 Ruby技術者認定試験 Rubyベースのシステムを設計、開発、運用するエンジニア、Rubyでシステム提 案を行うコンサルタント、Rubyを教える講師及びRubyを学ぶ学生などを対象と した認定試験制度。

16.

16 ③ プログラミング全般の資格 → 次のステップ 資格を持っていないけれどもデータサイエンスに興味を持っている方、ITの基礎的な資格を 持っている方は、次のステップを目指すために実務経験を積む必要があります。 どのような実務経験(進路)を選択するか迷っているときは、本チュートリアルでデータサ イエンスの基礎を体験してみてください。興味が湧いてきたら、次のステップに進みましょう。 Pythonはデータサイエンスのデファクト言語で、AI開発にも数多く使われていますので、デー タサイエンティストを目指すための強力な武器になってくれると思います。 その後、民間資格である「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」合格を目指して、 学習を深めることによってPythonの初級者レベルの実力をつけることができます。また、AI 開発技術者向けの入口にもつながっていきます(「AWS Certified Machine Learning - Specialty」等)。 また、国家資格である高度情報処理技術者試験の中の「データベーススペシャリスト試験」 を目指すことにより、データの抽出、整形などのデータハンドリングのスキルを身に付けることが できますのでPythonを学ぶこととの相乗効果を生むことと思います。 これらをイメージにしたものが、次のページになります。

17.

17 ③ プログラミング全般の資格 → 次のステップ ITパスポート試験 国家資格 システムのユーザー 情報セキュリティマネジメント試験 民間資格 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験 本チュートリアル 高度情報処理技術者試験 各種民間試験 情報処理安全確保支援士試験 低 難易度 高 エ ン ジ ニ ア