基本的に物理産業のデジタル化への取組み

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June 30, 18

スライド概要

デジタル化の進展により、企業外部のアプリ開発者の活力を取り込んだようなイノベーションで成功するIT企業が目立っている。基本的にはこの流れはコアに物理要素を保有する自動車産業などにも押し寄せている。最近、自動運転やMaaS(Mobility as a Seevice)絡みのニュースを目にしない日は無い。その結果、最近のイノベーションは従来とは一段ステップアップした局面に達していると感じさせられる。しかし、技術的ニュースや企業発信ニュースは兎も角、経営学的視点からこのようなデジタル世界を真正面に見据えた学術論文はまだ殆ど登場していないのではないかと思われる。でも、どんな仕組みなのか?どんな取組みが可能なのか?は誰しも知りたいところであろう。そこで、ITで先行した新たなイノベーションの視点で自動車産業を概観することで、基本的には物理要素を含むことが多い既存産業のデジタルイノベーションの状況と今後への示唆を得るため、若干の論文を眺め、それらを繋ぎ合わせて見た。

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定年まで35年間あるIT企業に勤めていました。その後、大学教員を5年。定年になって、非常勤講師を少々と、ある標準化機関の顧問。そこも定年になって数年前にB-frontier研究所を立ち上げました。この名前で、IT関係の英語論文(経営学的視点のもの)をダウンロードし、その紹介と自分で考えた内容を取り交ぜて情報公開しています。幾つかの学会で学会発表なども。昔、ITバブル崩壊の直前、ダイヤモンド社からIT革命本「デジタル融合市場」を出版したこともあります。こんな経験が今に続く情報発信の原点です。

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各ページのテキスト
1.

基本的に物理産業のデジタル化 への取組み ー自動車産業を例題にしてー B-frontier研究所 高橋 浩 1

2.

問題意識 ① デジタル化の進展により、企業外部の開発者 を活用したイノベーションで成功する企業が目 立っている。 ② この流れは基本的にはコアに物理要素を保有 する自動車産業などにも押し寄せている。 ③ その結果、最近のイノベーションは新たな局面 に達していると考えられる。 ④ しかしその実態は判然としない。 ⑤ そこで、ITで先行した視点で自動車産業を例題 に概観することで、基本的に物理要素を含むこ とが多い既存産業のデジタルイノベーションの 今後について考える。 2

3.

はじめに:自動車産業の状況 自動車産業におけるデジタル化は? • 今まで、「工業化時代の製品へのデジタル技術のトラ ンスフォーメーション的影響は、IS(Information Systems)文献では意外にも注目されて来なかった」 – Yoo et al. 2010 Y. Yoo • しかし最近では、自動車産業でも「車載情報技術(IT) と消費者ITが不可欠な要素になり消費者エレクトロニク ス世界の一部」となってきた。 • そこで、「ビジネスモデル再考のため、物理世界に焦 点を当てたコンポーネントと、デジタル世界に焦点を当 てたコンポーネントの適切な組み合わせを発見し、新し い製品に統合する必要性」が生じている。 – Berman, S.J., Bell, R.: Digital Transformation: Creating New Business Models Where Digital Meets Physical (2011) 3

4.

但し、既存産業一般の研究は? • デジタル技術の出現が、新しいアクター、構造、 ルールを含むデジタル・エコシステムを可能 にし、デジタルビジネスモデルを生み出してお り、・・・ ・El Sawy et al.2013 • ますます多くの産業に影響を及ぼしているが、 • 研究は主に、ソフトウェア、インターネット、メ ディア産業などのデジタル世界に偏っている。 伝統的な産業へのデジタル技術によるビジネ スモデルトランスフォーメーションの洞察移転 は進んでいない。・・Yoo et al.2010 4

5.

自動車産業の現状 • 現在、支配的なビジネスモデルは ① 主に非定期購入顧客層に対する洗練された従来 型燃料車の開発、生産、販売と ② メンテナンス、リース、保険のような販売後の各種 サービスの提供 ターゲット顧客はマスマーケット層とラグジュア リーセグメント層に分割 主にディーラーネットワークを使用 開発・生産は主にエンジニアリング、設計、エレ クトロニクスの能力に依存 5

6.

しかし、新しいビジネスモデルも登場している ①より差別化され、 ②持続可能なサービス指向の、 ③統合されたモビリティーソリューションの提供 MaaS:Mobility as a Service 6

7.

自動車産業のデジタル化の把握 分析方法 • Automotive News 、Ward’s Auto World(自動車 業界誌)、 AutoWeek(自動車雑誌)など著名な 実務者記事掲載誌を分析 • 検索結果は合計で1107件 – 各社プレスリリース、ウェブサイトで裏づけ確認 A. Hanelt • 最終的に180記事(1996年~2014年)に収斂 – クラウドコンピューティング(13)、ビッグデータ(20)、 モバイルテクノロジ(64)、ソーシャルメディア(83) • デジタル技術動向を引用する抜粋とビジネスモ デルコンポーネントの抜粋の交点をクロス集計。 – 定性的データ分析ソフトウェアNVi v o 1 0 を使用 A. Hanelt et al., “Digital Transformation of Primarily Physical Industries – Exploring the Impact of Digital Trends on7 Business Models of Automobile Manufacturers”, 12th International Conference on Wirtschaftsinformatik, March 4-6 2015.

8.

ビジネスモデル変化形態論を活用 ビジネスモデルの作成: ビジネスアイデアに 基づいた初期ビジネスモデルの設計 ビジネスモデルの拡張: 既存のコア論理を 根本的に変更することなく、既存のビジネス モデルに更なるアクティビティを追加 ビジネスモデルの改版:既存ビジネスモデ ルの大幅な再設計を意味し、ラジカルかまた は破壊的変化に関連する可能性有り ビジネスモデルの終了:ビジネス活動の終 焉 Cavalcante, S., Kesting, P., Ulhoi, J.: Business Model Dynamics and Innovation: (Re)Establishing the Missing 8 Linkages. Management Decision 49(7-8), 1327-1342 (2011)

9.

自動車産業の新たな傾向との対比 • ビジネスモデル拡張 確立されたビジネスモデルのデジタル化の充実 ①相互作用 ②接続性 • ビジネスモデル改版 確立されたビジネスモデルの修正のデジタル化 ③自動運転 ④モビリティサービス • ビジネスモデル作成 新しいデジタルビジネスモデル ⑤新しいドライバサービス ⑥新しいデータサービス • ビジネスモデル終了 ビジネスモデルの物理的部分の削除 ⑦仮想化 9

10.

自動車もデジタル化に向けて着々と進化 純粋物理ビ ジネスモデル デジタルコンポー ネントを追加し た物理ビジネス モデル デ ジ タ ル 変 換 物理、デジタル 両コンポーネント の混在 新規、追加デジタ ルビジネスモデル デジタルに改訂され たビジネスモデル デジタルに豊富に したビジネスモデル 確立したビジネ スモデル 物理ビジネスモデル の(一部)削除 時間 Andre Hanelt, et al., “Digital Transformation of Primarily Physical Industries – Exploring the Impact of Digital Trends on Business Models of Automobile Manufacturers”, 12th International Conference on Wirtschaftsinformatik, March 4-6 2015, Osnabrück, Germany

11.

ビジネスモデル変化に対応させた抽出記事の例 ビジネス 新傾向分類 モデル 拡張 終了 雑誌掲 載年 相互作用 新たな顧客はデジタルメディアに親しみ自分の条件 でそれらを消費する。その延長でディーラーに電子 メールで車を値段付けにジャンプする。 2014 接続性 自宅、オフィス、車のどこにいても同じようにしたい。 2008 自動運転 ドライバーのために仕事をより簡単にすることが急が れる。また、多くの人にとっては究極の目標は、ハン ドルを消費者の手から完全に取り除き、事故を完全 になくすこと 2012 モビリティ サービス ライバル企業のダイムラーとBMW は、プログラム共有 を開始した。若手の購買層は車のオーナーシップに 対する態度を変え、都市部の渋滞を高めている。 2010 新しいドライ バサービス OnStarのモデルは安全運転を促進するハンズフリー 技術を提供し続けること 2010 車データは、自動車メーカー、車所有者、サービスプ 新しいデータ ロバイダー、地方自治体に1台につき700ドルから サービス 800ドルの価値を発生させるだろう。 2010 改版 作成 実務者記事からの抽出内容の例 仮想化 フォードはPlayStation Network上にオンライン仮想 ショールームを見せている。 2011 11

12.

観察事項 • 車がステータスシンボルからデジタル体験のため のデバイスに役割変化している。 • 車をまったく必要としないモビリティソリューション を提供する新しい可能性も登場している。 • 運転の物理的プロセスは、完全にデジタルであ るコア(データ)を生成するために使用される。 • デジタルネイティブは、車を評価するときに他の世 代よりもより深く特定の要因を考慮している。 • 嗜好は、運転や技術的パフォーマンスの尺度か ら接続性、情報、エンターテインメントなどの側面 に移行している。 12

13.

中間まとめと今後の課題 • 実務家記事からの二次データに依存しているの で、データの妥当性にバイアスがかかっている 可能性はあるが、 • 研究テーマが比較的新しいため、質の高い科学 的文献が乏しい状況の中では、 • 研究の出発点として重要な洞察を提供している。 自動車産業の動向は極めて重要 デジタル技術とデジタルトランスフォメーションの関 係に関する更なる研究、 イノベーションの担い手と問題解決手法に関する 更なる研究が必要である。 13

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自動車産業のデジタル化へのシフトは急 米家電見本市「CES」で登場した五大ITトレンド • 2018年のITトレンド – クルマのIT化 – 家電のIT化 – 映像のIT化 – サービスのIT化 – 金融のIT化 • 5分野でIT革命が進む。 TOYOTA e-Pallette 14

15.

TESLA MODEL S 15

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ボディーにスマホで撮影した画像を映し出したり、色を変えたりもできる トヨタ Fun-Vii 16

17.

スマホで呼び出せば自分のところに迎えに来てくれる。 日産 PIVO317

18.

テスラのオーナーはAPIを活用した機能に称賛を送っている テスラ モデル 18S

19.

デジタル世界におけるイノベーション経営 デジタル世界でのイノベーション 経営の指針が必要 19

20.

デジタル世界におけるイノベーション経営の再構築 • デジタル化の進展により、現存イノベーション 理論と関連組織学に疑問が深まっている。 S. Nambisan • デジタルイノベーションの多様性、重要性、出 現、豊富さを明確に組み入れた理論開発が 必要である。 • デジタルイノベーション経営は、デジタルイノ ベーションの効果的オーケストレーションの基 盤となるプラクティス、プロセス、原則を包含す べきである。 S. Nambisan, K. Lyytinen, A. Majchrzak, M. Song, “Digital innovation management: Reinventing innovation management research20 in a digital world”, MISQ, Vol.41, No.1, 2017.

21.

デジタルイノベーションは3つの重要 かつ同時発生の現象を捕捉すべき 1. 新製品、プラットフォーム、サービス、新しい 顧客体験等の価値経路と、さまざまなイノ ベーションの成果 2. イノベーションを可能にする幅広いデジタル ツールとインフラストラクチャ 3. 成果が普及したり、同化されたりする経路と デジタルプラットフォームでの使用状況 21

22.

しかし、既存研究には制約があった 3つの前提が存在していたのではないか? ① イノベーションが固定された製品に焦点を当て、 どのようにイノベーションが形成されるかに限 定されていた。 ② イノベーションエージェンシーが取り組む対象が 集中しており、アクターはイノベーションのため に組織化が可能であった。 ③ イノベーションのプロセスと成果は異なる現象 で、明示的に理論化でき、イノベーションと組織 には相互作用が存在した。 • デジタルイノベーションではこのような前提は成立 しない。(次ページ表) 22

23.

既存研究で想定される前提条件のデジタル化視点での評価 前提条件は正しいか? 関連する現象 評価結果 デジタル化のユニークな特性 デジタルイノベーションは予 ①イノベーションは巧みに (柔軟性、編集可能、オープン、 測不可能性とダイナミズムを 制約された現象か? 転送可能)の下ではデジタル もたらす。 製品の範囲、機能、価値は、 【制約されない】 イノベーションの開始/実装後 ⇒ NO も進化する。 ②イノベーションエージェ ンシーは事前に定義でき るか? ⇒ NO ③イノベーションのプロセ スと成果は、一方に焦点 を置き、他方には焦点を 置かないことが可能か? ⇒ NO 分散イノベーションエージェン シーは、(多くの場合、プラット フォーマーの制御の外にあり) さまざまな目標と動機を持ち、 しばしば予期できないアクター 集合がイノベーションに従事す る。 特に技術集約産業では事前 に定義されていない分散した イノベーションエージェンシーに 移行する。 デジタル化では、イノベーション プロセスとイノベーションの成果 間の依存関係は複雑でダイナ ミックであり、その複雑性は無 視できない。 デジタル技術とその特性をモ ジュール化の性質等にも影 響を与える積極的イノベー ション成分として考慮する必 要がある。 【依存は複雑で分離できない】 23 【事前に定義できない】

24.

デジタル化に関わる新たな論理 新しい取組みが必要 24

25.

イノベーションのデジタル化に関する理論 の新しい論理の暫定的候補例 動的な問題(ニーズ)・ソリューションペア の設計( Dynamic Problem Solution Design Pairing) 社会認知的意味付与( Socio-Cognitive Sensemaking ) 技術的アフォーダンス オーケストレーション 他 S. Nambisan, et al., “DIGITAL INNOVATION MANAGEMENT: REINVENTING INNOVATION MANAGEMENT RESEARCH IN A DIGITAL WORLD”, MIS Quarterly, Vol. 41 No. 1, pp. 223-238/March 2017. 25

26.

ニーズ・ソリューションペアの位置づけ 2016 2015 2010 S. Nambisan,et al. (7312) Y.J. Yoo, et al. (11608) “The New Organizing Logic of Digital Innovation: An Agenda for Information Systems Research” ISR,Vol.21, No.4, 2010. (750) 2017 引用 “Digital innovation management: Reinventing innovation management research in a digital world” MISQ, Vol.41, No.1,2017. (68) E. von Hippel, et al. (66015) “Identifying Viable ‘Need–Solution Pairs’: Problem Solving Without Problem Formulation” University of Göttingenの論文群 Organization Science, Vol.27, No.1, 2016. (12) A. Hanelt , et al.(University of Göttingen) “Digital Transformation of Primarily Physical Industries – Exploring the Impact of Digital Trends on Business Models of Automobile Manufacturers” “Entering the Digital Era 12th Int’l Conference on Wirtschaftsinformatik*1,2015. Hildebrandt, Hanelt, et al. –The Impact of Digital Technology–related M&As on Business Model Innovations of Automobile OEMs”, ICIS 2015 (7) *1:ビジネスコンピュータサイエンス Piccinini, E., Hanelt,,et al.,“Transforming Industrial Business: The Impact of Digital Transformation on Automotive Organizations”, ICIS, Fort Worth, 2015 (23) (29) カッコ内数字は総 被引用回数と当該 論文被引用回数 26

27.

ニーズ・ソリューションペアの設計 • 実行可能な「問題(ニーズ)と解決策の組み 合わせ」の特定/設計、換言すれば「問題の定 式化なしの問題解決」が登場している 。・・von Hippel et al. 2016 Eric von Hippel • 問題の定式化なしの「実行可能な問題(ニー ズ)と解決策のペア」発見に焦点を置くことは、 いくつかの点で利点がある。 – 問題定式化に伴うコストの削減 – 問題解決のため適用される解決策に対する制約 の排除 27

28.

ニーズ・ソリューションペアの発見例 • “店のウィンドウでその自転車のベビーキャリ アを見た。 • それは非常に丈夫で安全なように見える。 • 私はベビーキャリアを必要としているとは思って いなかったが、今思い描いている新しい生活 パターンでは、非常に有用な解決策になるか もしれない。 • 私は車を使う代わりに、自転車を使って赤 ちゃんを保育所に運ぶことができるかもしれ ない”。 28

29.

景観(Landscape)とは何か? ニーズ景観 (Need Landscape) ニーズ・ソリューションペア (Need-Solution Pairs) ソリューション景観 (Solution Landscape) von Hippel, E., and von Krogh, G. 2016, “CROSSROADS- Identifying Viable ‘Need–Solution Pairs’: Problem Solving Without Problem Formulation,” Organization Science (27:1), pp. 207-221.Figure 1. 29

30.

• デジタル製品は、ニーズ・ソリューションペアを生 成する独自のイノベーション軌道に沿って、独創 的かつ分離したイノベーションの長期的/構造的 差別化を促進する傾向がある。 – デジタルイノベーションは、新規または進化したニーズソ リューションペアの絶え間ない探索/識別と見ることがで きる。 • このような探索は、 – ①当初は既存機能の置換、 – ②時間の経過とともに、既存製品やサービスの補完、 – ③現在の製品アーキテクチャーを大きく分解させて 幾つかの層に再構成、 – ④ソフトウェア層が導入されると、高度に独創的デザ インとソリューション・ペアが、新しい再結合の可能性を 提供 に発展しうる。 30

31.

ポールスター EV 例:Volvo • Volvoの関心事は、デジタル・イノベーション のため の新しい能力を開発する必要性と、中核事 業を取り巻く確立されたイノベーション・プラクティスを維持する必 要性のバランスをとることであった。 • 同社幹部は、既存イノベーション環境を繁殖させつつ、従来の製 品開発プラクティスから脱却する必要性を認識した。 • この変革はVolvoのアイデンティティと文化に影響を与える基本的 な方法で、会社の機能、日常業務、構造の変更を必要とした。 • これらの事項を管理するため、クロスファンクショナルチームであ るコネクティビティハブと呼ばれる新しいイニシアティブを義務づ けた。 • コネクティビティハブのディレクターの主な仕事は、「既存の組織を 反映していない新しいネットワークを確立することであった」。 • コネクティビティハブは、デジタルイノベーションに関する幅広い社 内討論を組織し、組織の準備に先駆けて取り組んだ。 31 F. Svahn, et al., “Mastering the Digital Innovation Challenge”, MITSloan Management Review, Vol. 58, No. 3, 2017

32.

まとめ 自動車がネットワークにつながる機器になる 32

33.

変化の要点と今後への示唆 • デジタル化は自動車のような製品の評価も接続 性、情報、エンターテインメントなどに変化させる。 • 既存の自動車メーカーもデジタル化への取り組み は既存路線の延長だけでは済まなくなる。 • 多様なアプリ開発者など企業の外部者の活躍が 重要になる。 • 企業外部のアプリ開発者などの活動が増えると、 彼らとの共創が重要になる。 • その一方、適切な統治/制御も求められるが、不 確実性は極めて大きい。 • そこで、柔軟な行動が臨機応変に取れる意識改 革や組織改革、更なる新たな取組みが求められる。 33

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参考文献 • Yoo et al.,“The New Organizing Logic of Digital Innovation: An Agenda for Information Systems Research”, ISR,Vol.21, No.4, 2010. • Berman, S.J., Bell, R., “Digital Transformation: Creating New Business Models Where Digital Meets Physical”, IBM Institute for Business Value, Vol.1, No.17, 2011. • A. Hanelt et al., “Digital Transformation of Primarily Physical Industries – Exploring the Impact of Digital Trends on Business Models of Automobile Manufacturers”, 12th International Conference on Wirtschaftsinformatik, March 4-6 2015. • S. Nambisan, K. Lyytinen, A. Majchrzak, M. Song, “Digital innovation management: Reinventing innovation management research in a digital world”, MISQ, Vol.41, No.1, 2017. • von Hippel, E., and von Krogh, G., “CROSSROADS- Identifying Viable ‘Need–Solution Pairs’: Problem Solving Without Problem Formulation,” Organization Science, Vol.27, No.1, 2016. • F. Svahn, et al., “Mastering the Digital Innovation Challenge”, MITSloan Management Review, Vol. 58, No. 3, 2017. 34