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March 09, 24
スライド概要
当社はローンチから20年ほどたつSaaSを提供しています。長く受け入れらている理由のひとつに安定して提供していることです。そんな安定稼働を目指すSaaSプロダクトですが、新しいアイデアで変革するのが難しくなっています。このセッションでは、機能別チームが直面するこの問題に焦点を当てます。運用は上手くいき、顧客の細かい要望も迅速に反映できますが、大きな変更は一筋縄ではいかないのです。
探索と最適化のバランスは、常に難しい課題です。長期に運用していると、いまにあったプロダクトビジョンの見直しが必要になってきますが、プロダクトビジョンの変更は、新しいチームを立ち上げるなど、果敢な挑戦をすることが必要です。しかし、これは容易なことではありません。鍵は、チームが探索の失敗を受け入れる姿勢と、貴重な探索の時間を確保する方法です。
参加者の皆様には、探索、チーム、そして失敗を恐れずに新しい挑戦をする心構えをお伝えしたいと思います。まだまだ「探索の探索」を始めたばかりですが、新たな試みに挑む方法や、チームが共に成長するためのヒントを共有します。新しい道を探す旅を、一緒に考えましょう!
シナジーマーケティング 取締役 CTO
プロダクト探索の探索:老舗SaaS企業が 運用に最適化されたチー ムを超越して 次のプロダクトビジョンを模索している話 シナジーマーケティング株式会社 馬場彩子
自己紹介 馬場 彩子 シナジーマーケティング株式会社 取締役CTO 特徴:最古のエンジニア (2001年 - )・でかい子ども(180cm) 役割:クラウドまわり・話し相手 ハブというかケーブル(点と点をつなぐ) 得意:俯瞰・忌憚のない意見 苦手:印刷・絵心・プリントの提出・体力勝負 好き:ビール 嫌い:チーズ ・カニ 2
Learning Outcomes ▍ よいプロダクトだからこそはまる罠 ▍ よくありつづけるための「探索」 ▍ 探索の一番のハードルを克服する 3
目次 1. マーケティングSaaS Synergy! 2. Synergy! は最適化に最適化する 3. Synergy! は探索を探索する 4. 探索で一番難しいこと 5. まとめ 4
マーケティングSaaS Synergy!
会社概要 会社概要 ©2024 Synergy Marketing, Inc. ©2023 ❚名称 シナジーマーケティング株式会社 ❚創業 2000年9月 ❚大阪本社 大阪府大阪市北区堂島1-6-20 堂島アバンザ 21F ❚東京本社 東京都千代田区麹町6-6-2 番町麹町ビルディング 5F WeWork 麹町 ❚社員数 255名(2023年11月1日現在) 66
事業概要 Our Business 企業と顧客を結ぶマーケティング支援 人と企業が出会い、関係性を育んで、新たな価値を生み出すまでのプロセスを、 クラウドサービス・デジタルマーケティング支援サービスの提供によってお手伝いします。 クラウドサービス • 創業より20年、国内CRM先駆者としての矜持 • 磨き続けられた堅牢で使いやすいクラウドシステム デジタルマーケティング支援サービス • 徹底的にお客様に寄り添った伴走支援 • お客様の要求の一歩先を読み、人の力で解決 7 ©2024 Synergy Marketing, Inc.
これまでの実績 創業以来20年。 規模を問わず、あらゆる業種・業態の企業様へ、数多くのご支援をしています。 ※ 順不同 ※ 提供するクラウドサービスの導入実績を一部抜粋 (2023年1月1日現在) 8 ©2024 Synergy Marketing, Inc.
クラウドサービス 7,000件の 約 ※CRMツール部門 導入実績を誇る、 マーケティングSaaS Synergy!はITreviewのCRM部門で つかい やすさNo .1※ 1、メ ール マーケティング部門でサポート品質No .1※ 2を受 賞して います 。 ※1:ITreview CRM カテゴリレポート 2021 Spring ※2:ITreview メールマーケティング カテゴリレポート 2022 Fall ※7,000件は「Synergy!」と「Synergy!LEAD」の累計導入件数の合算です。 9 ©2024 Synergy Marketing, Inc.
Synergy! は最適化に最適化する
Synergy! は最適化に最適化する 背景:Synergy! をよくしたい ▍ レガシーなSynergy! 2005年ローンチ。もうすぐ20年。 ▍ 伝統あるプロダクトの課題 当時最新だった採用技術の劣化。機能追加・改良のテンポが遅く なってきていた ▍ チームの課題 創業社長のビジョンを実現することにより誕生したSaaS 「なぜ、なにをつくるのか」に対して受動的な60人のチーム 11
Synergy! は最適化に最適化する 課題 : 変化のテンポをあげる ▍ 変化をテンポアップしたい ユーザーの要望にばんばん応えたい ▍ 必要なのは「オーナーシップ」 オーナーシップとは、個人が与えられた職務やミッションに対して 主体性を持ち、取り組む姿勢やマインドのこと。オーナーシップ、 メンバーが意思決定できれば、手数が増える 12
Synergy! は最適化に最適化する 課題: 複雑なシステムと受動的なチーム 「わからない」「判断できない」ことにより「より知見をもつ人が判 断する」「自分で判断しない」ことが「正し」くなる 判断できない 事故なく運用 指示通り/ 前例通り実行 わからない チーム外が 企画 指示がないと 動かない・変わらない 13
Synergy! は最適化に最適化する 解決:プロダクトとチームを変えて オーナーシップを育む ▍ リライトにより「理解」を醸成 ソースコードをリライト(遷都)し、ソフトウェアのコード・構 成・設計・機能を理解できるようにする ▍ 機能別チームの組成 範囲を絞ったチームに分割。 開発後も継続して運用 14
Synergy! は最適化に最適化する 解決:プロダクトとチームを変えて オーナーシップを育む 「理解」を起点に自信とオーナーシップを育む 判断する 判断できない わかる わからない チームが チーム外が 企画 ユーザーの 反応 内発的に実行 指示通り/ 前例通り実行 開発と運用から 学習する 15
Synergy! は最適化に最適化する 学び:理解と自信で最適化を加速する ▍ ユーザーとシステムへの理解が深化 運用すればするほど、現在のユーザーとシステムへの理解が深まる ▍ 迅速な顧客要望の反映が可能に 理解が自信の土台となり、ユースケースを能動的に考え、スムーズ な運用に必要な改善を自律的機動的に実施。迅速な顧客要望への対 応と反映が可能に 16
Synergy! は探索を探索する
Synergy! 探索を探索する 背景:Synergy! をもっとよくしたい ▍ 多くのお客様に利用してもらいたい ▍ お客様により多く利用してもらいたい ▍ お客様によりよい体験を届けたい 方向性 = プロダクトビジョン を見直す! 18
Synergy! 探索を探索する 課題:分割によるシナジーの喪失 ▍ チームとシステムの分割。深さと運用にフォーカスしたチーム 認知負荷を考慮し、チームとシステムを分割。機能の外側は[それほ ど深く] 理解しなくてもいい領域とした上で、担当領域の理解を促進 ▍ チーム外の知見が薄くなる 管轄以外はわからない領域、 自分ではないだれかが判断する領域に ▍ 統合プロダクトのマネジメントが宙に浮く プロダクト全体のマネジメントが「各チームの試みの集合」になり、 連続した利用体験・機能利用を包含する業務への探索が宙に浮く 19
Synergy! 探索を探索する 3つの探索 ▍ 最適化で実現したしたこと プロダクトとチームのモダナイ ズ。細分化したことにより「最 適化」「深さ」の価値創出を実 現した ▍ ユーザーに向き合う 広さの価値を創出するために、 ユーザーに向き合う そうさ、探索適応型のチーム・組織を目指そう! https://www.docswell.com/s/papanda/KJLV6Q-2024-01-11-173149#p20 20
Synergy! 探索を探索する 解決:探索チームの立ち上げ ▍ 現状の最適化チームが提供している価値も大きい ▍ 新しいチームの設立:探索時間の確保と失敗の許容 ▍ まだまだはじめたばかり 21
探索の一番のハードルを克服する
探索の一番のハードル 探索の一番のハードルは「動きだし」にある ▍ 最適化、運用の改善をしているのは成功したから Synergy! はよいプロダクト。 ▍ よいプロダクトは、チームとシステムに「現状維持バイアス」の重 力をうむ ▍ 重力は大きければおおいほど摩擦が大きい 物理でならったとおり ▍ 摩擦が大きくなると、動き出すのは大変 23
探索の一番のハードル 摩擦に抗うための行動 ▍ 言葉を変える 「CRM」から「デジタルマーケティング 」に 「お客様」「ユーザー」 を、 「今Synergy! を利用するお客様」 から 「マーケター」 に 「機能提供」から「体験提案」に ▍ 言葉を伝える 24
探索の一番のハードル 変化の先を示す ▍ 「変える」ことは公言しやすい 状況の変化を体感しているため、新しくする / 変える ことは「正し い」というコンセンサスがとれている ▍ 「どう変える」を言うハードルが高い 現業の否定もあるし、成功の確約もないアイディアを口にする痛み ▍ それでも「どう変わる」を言う 最適化と現状維持の癒着をはがすために。 正しい変える手法の勉強、とかに逃げない 25
探索の一番のハードル 変化し続けることにオーナーシップをもつ ▍ (再掲)オーナーシップとは 個人が与えられた職務やミッションに対して主体性を持ち、取り組 む姿勢やマインドのこと ▍ 変えることに主体性をもつ 不確実性が高い中での探索における「主体性」とは「正しい目標を 掲げる」ことではない 26
探索の一番のハードル 伝えることのインパクト ▍ 言い出すことで支援を受けられた ▍ プロダクトビジョンの種火の悩み ▍ 火は外に探してもみつからず、 自分から発信することでしか起こせない 27
まとめ
まとめ ▍ よいプロダクト・よいチームは、目の前のお客様とシステムに最適 化しすぎる罠にはまる ▍ 時代にアラインし社会へのインパクトをつくるために探索する ▍ 最適化に最適化したチームが探索する場合に一番難しいことははじ めること ▍ はじめるときの最初の一歩はビジョンを紡ぎ、公開すること 29
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