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February 13, 21
スライド概要
コロナ禍の中、デジタル化前倒しという風潮もあって、DXが一段と叫ばれている。その中での基本は、ビジネスモデルの抜本的見直とか従来のパイプライン型ビジネスからプラットフォーム型ビジネスへの根本的再編などだと思われる。しかし、そんな中で、根幹の一つであるデジタルプラットフォームの認識や理解が世間で正確に共有されているだろうか?そんな感想を持った。勿論、従来から、両面市場モデルやMSP(マルチサイデッドプラットフォーム)理論などは有名である。しかし、これらは、元々はクレジットカード業態を分析した2003年辺りの論文がハシリで、最近のTwitter、FacebookなどのSNS、AppStore、Google PlayなどのAPIを駆使し世界とは一線を画しているように思われる。そこで、新しい切り口を考えるため、ジェネラティビティ(生成性)やアフォーダンスという概念を導入してみて、現行のデジタルプラットフォームを再考してみた。
定年まで35年間あるIT企業に勤めていました。その後、大学教員を5年。定年になって、非常勤講師を少々と、ある標準化機関の顧問。そこも定年になって数年前にB-frontier研究所を立ち上げました。この名前で、IT関係の英語論文(経営学的視点のもの)をダウンロードし、その紹介と自分で考えた内容を取り交ぜて情報公開しています。幾つかの学会で学会発表なども。昔、ITバブル崩壊の直前、ダイヤモンド社からIT革命本「デジタル融合市場」を出版したこともあります。こんな経験が今に続く情報発信の原点です。
デジタルプラットフォーム考 - 生成性とアフォーダンスの概念導入による - B-frontier研究所 高橋 浩
問題意識 • 環境が様変わりし、DXが叫ばれる今日である。 • 但し、中心的概念と目されるデジタルプラットフォー ムなどについて正しい知識が共有されているだろう か? • 経済学ベースの両面市場、MSPなどは有名である。 • しかし、これらを基礎にした知見が現状に適切な指 針を提供できているだろうか? – 現状は既存理論の枠組みを遥かに超えているのでは? – あるいは一面的視点だけでは対応が難しいのでは? • このような問題意識から、不足を補う一環として、生 成性(Generativity)とアフォーダンスを取り上げてみる。 • そうすることで、デジタルプラットフォームを再考する。 2
目次 1. はじめに-「生成性」から開始 2. 「アフォーダンス」の導入 3. 「生成性」「アフォーダンス」概念を導入 したデジタルプラットフォームモデル 4. デジタルプラットフォームのプラットフォー ム分類 5. デジタルプラットフォームについての考察 3
1.はじめに-「生成性」から開始 デジタルプラットフォームの代表例 • • • • AppleのAppStore 指数関数的成長 GoogleのGoogle Play Facebook、TwitterなどのSNS AmazonのAWS、e-businessなど 一般参加者が指数関 数的に急激に増大
上記説明論理としての生成性 (Generativity) • 無制限の新しい機能とサービスが登場 • 「生成性」の定義:「大規模で、 多様な、調整されていない参加者 によって駆動される、予期しない変 化を引き起こす技術の全体的能 力」 ・・・Zittrain 2006 • 「幅広い仕事に跨った技術の活用能力、幅 広い異なった仕事への適応性、習得のし易 さ、アクセス性など」 Jonathan Zittrain ハーバード大学教授(イ ンターネット法担当)
「生成性」の元々の発生源は心理学 「次世代の価値を生み出す行為に積極的にか かわって行くこと」 生成性(generativity)は世代性、生殖性とも同義
生成性(Generativity)の著名な事例 • • • • • 人間の脳 免疫系 生態系 昆虫コロニー ほとんどの社会構造 • インターネット系もこれに類似の構造へ
課題も発生 生成性 (Generativity) ・イノベーション の推進力 ・イノベーション の機構 課題 ・複雑性の 増加による 新たな負担 の発生 ・ユーザーが指数関数的に増加 ・予期しないエコシステムによって発生する異質 性や機能数の急激な増加
課題解決の方向性 • 複雑性を軽減するモジュール設計 〇 • 明確に定義されたインタフェース 〇 • 複雑性克服の手段導入を登場させる。 • プラットフォームの登場と普及
生成性と親和するプラットフォーム理論は? • プラットフォーム理論は岐路に! • 案1)経済的観点からマッチング(仲介)を サポートするプラットフォーム – ネットワーク効果(ネットワーク外部性)重視 – 価格戦略指向 • 案2)アーキテクチャ的観点から比較的安定 したコアと動的周辺部で構成されるソフト構造 – モジュール性重視 – イノベーション指向 • 案2)の方が親和性があるのではないか?
背景1:DXの方向性 • 現在、企業はその社内ITプラットフォームを オープンプラットフォームに変換し、継続的に 進化させることを目指している。 Geoffrey Parker ダートマス/MIT教授 関連命題:垂直統合は、スピルオーバがない場 合にはオープンプラットフォームより優れてい るが、ほどほどのスピルオーバーが存在すれ ば、オープンプラットフォームの方が優れてい る。 ・・・・Parker 2017
DXの方向性(続) • オープン化した方がイノベーティブ • しかし、オープン化は、 コードのスピルオーバーを増加させ、イノベーション を促進するが、 課金する能力を低下させるコストも伴う。 ・ 企業内と企業外の混在した設定としたい。 (適切な程度のオープン性が目標) ・ しかし、これは、最も難しい。
相互に矛盾した要件 • 高度なオープン性は プラットフォーム活性 化に貢献し、 • 潜在的にイノベー ションを促進する外 部者を引き付けるが • 外部化はプラット フォーム成長の一方 • 所有権喪失の懸念 があり、価値創造能 力を制限する。 生成性と制御の微妙なバランスが必要
背景2:「安定した進化」が目標 • • • • デジタルプラットフォームを外部貢献者にも開放 ソフト開発はオープンソースモデルに移行 外部関係者に充分な自由度を提供しながら、 その一方で、制限により権限を維持 • 可変性と制御の逆説的関係を維持し、「安定し た進化」を目指す。 • 結局、ガバナンスの問題か?
ガバナンスの視点の重要性 • 代表的視点の例 • 意思決定権の分割 • 単独所有と共同所有の共存 • 適切な対象物の制御 • この際の戦略的資源は何か? • APIやSDKなどの境界資源に着目!
境界資源制御には案2が親和性大 • APIはデータ交換やデータ/サービスへのアクセ スを容易にする制御点 • デジタル時代ではデータを活用した洞察を導 き出し、それを基に意思決定するのが主流 • このような環境において、API、SDKなどの 境界資源は適切なガバナンスに強く相関 • このモデルは案2の方に親和性が高いか
新たな検討の枠組み ・データ収 集、保存、 変換、など 制御 製品、サービスの 価値提案の変革 ・因果モデル ・予測モデル ・価値創造 技術進歩により、大量、高速、および各種 データのトレースが可能になったため
2.「アフォーダンス」の導入 APIエコシステムの実態 • APIはデータとサービスを効率的に共有する デジタル制御点として機能 • 幅広い市場で12,000件を超えるオープンAPI が既に登場(2016年時点で) • オープンAPI数は2006年からの10年間で30倍 に激増
API利用拡大の背景 • デジタルプラットフォームの卓越性 – 生成性など • モバイルコンピューティングの台頭 • データストレージの低コスト化 – その他コンピュータ資源の高速化、低廉化 • デジタル情報活用の自動化 • など
代表的APIの例 • • • • • • • • • Twitter Google Facebook Netflix AccuWeather eBay Sabre WordPress など • 1日で10億回を超 えるAPI呼び出しが あるものも(2016 年段階でも)
APIを利用する様々な方法 • 代表例: – 様々なビジネスモデル(購読、ライセンス、 無料、または従量課金など)を通じた既存 デジタル情報へのアクセスで – 既存APIを統合する「マッシュアップ」作成で – など • APIサービス利用視点の重視 • アフォーダンス概念との融合性
上記説明論理としてのアフォーダンス 知覚心理学研究の一環として「アフォーダン ス」を導入・・・・James Gibson(1986)
アフォーダンスとは? • アクターはその品質/機能ではなく、特定の 用途のコンテキストでの価値生成のた めに物理的オブジェクトと対話する。 • 「私たちが物を見る時、私たちが知覚するのは、 その品質/機能では無く、そのアフォーダンス」で ある。 • アフォーダンスは個人レベルだけでなく、組織 レベルでも可能
境界資源に適応時のアフォーダンス の定義 • 「特定の目的を持った個人または組織が、その 技術、資源などを使用して何ができるか?」で 定義(あるいは認識) • 特定のユーザー(またはコンテキスト)に関係 して、オブジェクト(デジタル技術、APIなどの 境界資源)によって提供される活動の可能性 を認識(あるいは評価)
アフォーダンスの活用 • アフォーダンスは補完者が付加価値のある 補完物を共同作成する機会を提供 – 例:AppleのARKitは開発者に新たなアフォーダン スとアプリ開発手法を提供 • 開発者は知識を仲間と共有することで、更に エコシステムの生成性を拡大 • 新しいアプリを実現(例:拡張現実)
3.「生成性」「アフォーダンス」概念を導入したデジタルプラットフォームモデル デジタルプラットフォームとは デジタルプラットフォームは、 • 内部イノベーションに依存するだけでなく、 • 自律的アクターのエコシステムを統合・調整して 価値を共創する場を提供 これを実現するために、 • デジタルプラットフォームは補完者のエコシス テムが付加価値を作成するために使用でき る境界資源をアフォーダンスを通じて提供
デジタルプラットフォームとは(続) • デジタルプラットフォームはデジタルアフォー ダンスを提供することで、 • 内部イノベーション機能と組み合わせて、 • エコシステムの生成性を利用した価値創造を 実現 価値創造のエコシステムへのシフト
デジタルプラットフォームモデルの全体像 エコシステム 自律性 強結合の戦略パートナー (補完者のエコシステム) 緩結合の補完者 消費者 補完者 境 界 資 源 生成性 トランザクション 価値創造 メカニズム デジタルプラットフォーム プラットフォーム 所有者 イノベーション アフォーダンス コンソーシアム コミュニティ 単独所有者 (インターネット) 使用価値
デジタルプラットフォームモデルにおける 「生成性」と「アフォーダンス」の役割 テーマ 内容 役割 生成性 大規模で、多様で、調整されていな 価値創造のた (Generati いエンティティ/アクターによって、プ めの補完者エ vity) ロンプトなしの変化を生成するため コシステム形 のデジタル技術によって示される全 成の駆動力 体的能力 など アフォーダン ス (Affordan ces) イノベーションや起業家精神におけ る特定のユーザー(または使用コン テキスト)に関連してオブジェクト (API、デジタル技術など)によっ て提供される活動ポテンシャルまたは 可能性 デジタルインフ ラ機能を外部 コンテキストに 適合させて提 供するインタ フェース
デジタルプラットフォーム力の源 • デジタルプラットフォーム(のデジタルインフラ 機能など)を基に提供されるアフォーダンスと、 • それらのアフォーダンスによって生成性を生 み出すエコシステムの相互作用が相まって、 • デジタルプラットフォームの全体能力が生み 出される。
「生成性」「アフォーダンス」の両方と 親和するプラットフォーム理論は • 案3)境界資源のアフォーダンスを通じた価値 提供と補完者のエコシステムによって生成性を 駆動させるプラットフォーム – モジュール性重視 – イノベーション指向 – エコシステム重視 – 利用者視点/コンテキスト重視(境界資源のア フォーダンスも含め) • 案2)の改定版相当
4.デジタルプラットフォームのプラットフォーム分類 デジタルプラットフォームの価値創造に至る段階 取組み に障害 のある 段階 概念の 確立の 段階 概念の 収益化 の段階 ニッチ市 場への 成長の 段階 マス市場 への 成長の 段階 プラット フォーム リーダー シップを 形成する 段階 • 但し、線形的移行だけでなく、多様な組み合わせが有り 得る。 – 例:Uberは収益がマイナスであったにも関わらずシェアトップ の段階があった(2018年段階の取組み)
段階をステップアップするための要因 設計要因例 • アフォーダンスの提供形態/境界資源の設計 – これらを判断するための情報収集の仕組み • エコシステムによって生成性にどのように貢 献させられるか – エコシステムアクター間での知識共有形態など • プラットフォーム所有者の内部的視点とア フォーダンス提供や生成性を促進させるエコ システムアクターの外部的視点の統合 – 外部的視点例:エコシステムアクターの自律性、 など
プラットフォームタイプ分類に向けて デジタルプラットフォーム分類のファクター例 • 新しいアフォーダンス提供に依存するかどう か • 技術のオープン性の可否 • アフォーダンス提供が内部限定か外部(エコ システムアクター向け)なども可とするか • 生成性促進のため補完者の高い自律性を保 証するかどうか • など
デジタルプラットフォームの分類例 プラットフォーム名 内容 イノベーション指向プ ラットフォーム ・アフォーダンスの提供とエコシステムによる生成性の両方 に依存。自律性もありうる。 ・一定限度のAPI(補完者が補完物を共同作成するAPIなど) を通じて技術的オープン性を示す。 技術指向プラット フォーム ・アフォーダンスの内部提供にのみ依存 ・閉じた一連のパートナー企業との境界内での価値創造 ×補完的な自律性、知識の共有、技術のオープン性は無し トランザクション指向 プラットフォーム ・新しいアフォーダンスに依存しない。 ・エコシステムの生成性には依存する。 ・価値創造は需要と供給間のサービスのオーケストレーショ ンなどで 統合的プラットフォー ム ・エコシステムの生成性を部分的に利用 ・相互の認知距離を短くする(新しい補完の提供を可能な限 り簡略化) ・プラットフォームによって提供されるデータを利用しやすく する、あるいはサービスを統合しやすくする。
各プラットフォームタイプの特徴/事例 プラットフォーム名 特徴 事例 イノベーション指向 エコシステムに新しいアフォー プラットフォーマー(Apple) プラットフォーム ダンスを継続的に提供するた が提供するAppStore、など めのインフラが備わっている。 技術指向プラット フォーム プラットフォームはエコシステ ムの生成性からは利益を得 ない。 パートナー企業がAIで新アプ リを共同作成する、など トランザクション指 間接的ネットワーク効果の 向プラットフォーム 恩恵は受けるが、マルチホー ミング効果も発生しやすい。 輸送サービスなど一般的製品 /サービスの促進に焦点をあ てたプラットフォーム、など 統合的プラット フォーム モバイル指向でオープンAPI、 モビリティサービスの統合、な ど 統合できるサービスを厳密に 定義するため、エコシステム の生成性は制限される。
5.デジタルプラットフォームについての考察 デジタルプラットフォーム世界の基本認識 • デジタルプラットフォームはほとんど全ての産業を変 革しつつある。 • デジタル技術による破壊的クロスオーバーはデジタル プラットフォームの論理によって支えられている。 • 競争はもはやプラットフォームに関連した生成性をど のようにして引き出すかの段階に移行している。 • しかし、今までのプラットフォームについての議論の多 くは、デジタルでない世界観で行われてきた。 • 新たな状況を議論するには、概念や記述法は既存プ ラットフォーム論から借りても限界が露呈しだしている。 37
生成性とアフォーダンスの補足説明 エコシステム 境 界 資 源 補完者のエコシステム 一部パートナー企業と のエコシステム アフォーダンスm 生成性n アフォーダンス1 API、SDKほか デジタルインフラストラクチャ 単独所有者 生成性1 インターネットほか • 生成性は元来インター ネット絡みで登場済 • デジタルインフラの各 種機能提供と補完者の コンテキスト絡みで境 界資源が注目点に • アフォーダンスは最適 価値提供と制御のバラ ンス確保に有用 • API他を活用した補完者 エコシステムが新たな 生成性を形成 • 生成性は重層化して拡 大
デジタルプラットフォーム世界の再認識 • プラットフォームが大規模なデジタルインフラス トラクチャにマッシュアップされるにつれて、デジタ ルプラットフォームはますます複雑な様相を呈し ている。 • デジタルプラットフォームに生成性とアフォー ダンス概念を導入したモデルは、指数関数的 に成長するアプリ開発者のエコシステムや従 来のどの情報システムよりも数桁大きいシス テム規模に到達している現状の説明論理を 示唆している。 39
但し、説明論理の限界も • デジタルプラットフォームは、様々なレベルの 技術アーキテクチャで競合しているため、適 切な分析単位が困難になってきている。 • また、Google, Facebook, Amazon, eBayなどの プラットフォーム所有者は、インターネットを事 実上閉じたドメインに分割しており、関連する 対話を視野から外す傾向が登場している。 40
デジタルプラットフォームは何が違うのか • デジタル化の特性は、分散設定における多 重継承の側面もある。 – 即ち、プラットフォームコアを所有し、その設計階 層を決定付ける単一の所有者は存在しない。 • 更に、モジュール性とソフトウェアの階層化さ れたアーキテクチャーを組み合わせると、標 準化されたインターフェースを通じて疎結合 になり、新しい意味の製品も登場する。 ・・Yoo et al.2010 41
デジタルプラットフォームは何が違うのか(続) • アプリ開発者は、OS、様々なハードウェア要 素、SDK、様々なオープンAPIによって既存 資源を新しいアプリ群に統合することが可能 になる。 • 更に、デジタルプラットフォームは、ソフトウェ アとハードウェアの技術的要素とそれに関連 する組織的プロセス、標準を含む社会技術的 集合体としても特徴付けられる。 ・・Tilson et al.2012 42
デジタルプラットフォームの再認識 • デジタルプラットフォームのダイナミックスをよ りよく理解するには、分析のコアはプラット フォームのコアよりは、境界資源であるべき である。 – これは、プラットフォーム所有者に焦点を当てる伝 統的見方からの逸脱を意味する。 • 境界資源は、プラットフォーム所有者とアプリ 開発者間の関係を容易にするソフトウェア ツールと規制で構成されているが、 • APIやSDKなどの技術のオープン性にも関係し ている。 43
デジタルプラットフォーム(暫定まとめ) • デジタルプラットフォームの生成性原理は、プ ラットフォーム設計/選択の影響が開始時には確 実ではないことを意味している。 • また、ガバナンスや設計の決定に関する信頼性 の高いデータ確認は極めて困難な状況にもある (例:大手プラットフォーマーのクローズ化傾向な どで)。 • 結果、現実のビジネス環境に対応できる整合の 取れたプラットフォーム理論は現在存在しないと 考えられる。 • そのようなことから、案3)が正当な唯一の方向 性とは言えないが、現状は多様な判断と見通し が必要な状況と考えられる。 44
参考文献 • Evans, P.C. and Basole, R.C., “Revealing the API Ecosystem and Enterprise Strategy via Visual Analytics”, Communications of the ACM, 59(2): 23-25, 2016. • Hein, A. et al., “Digital platform ecosystems”, Electronic Markets, 30: 87-98, 2020. • Hein, A., , Setzke, D. S., Hermes, S. and Weking, J., “The Influence of Digital Affordances and Generativity on Digital Platform Leadership”, 40th International Conference on Information Systems, 2019. • Nambisan, S., Wright, M. and Feldman, M., “The digital transformation of innovation and entrepreneurship: Progress, challenges and key themes”, Research Policy, 48, 2019. • Parker, G. and Van Alstyne, M., Jiang, X., “Platform Ecosystems: How Developers Invert the Firm”, MIS Quarterly, 41(1): 255-266, 2017. • de Reuver, M., Sørensen, C. and Basole, R. C., “The digital platform: a research agenda”, Journal of Information Technology, 33: 124-135, 2018.