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March 01, 15
スライド概要
Frontier Soft 代表
自己組織的な Scrumチームの目指し方 株式会社レベルファイブ 研究開発部 土肥拓生
自己紹介 • 土肥 拓生 – 株式会社レベルファイブ • 研究開発部 – 国立情報学研究所 • 特任研究員
自己組織的 局所的な作用による、全体的な秩序 集中管理ではなく分散管理 堅牢であり、回復力を持つ 互いに循環的なフィードバックを受ける 自己完結し、階層的な構造を持つ (THE SCIENCE OF SELFORGANIZATION AND ADAPTIVITY, Francis Heylighenより) 最良のアーキテクチャ・要求・設計は、 自己組織的なチームから生み出されます。 (アジャイルソフトウェアの12の原則より)
自己組織的なチーム ≒ ワクワクする組織
自己組織的 理想だけど・・・ どうしたら? 僕も答えは持っていません。 でも、自己組織的な企業になりたい! と思って行ってきたことをご紹介します。
L5の歴史 • 代表が大手製薬会社の中でインフラSEとして 作業 • 大手製薬会社内でのインフラ業務を拡大 • SIerと協業したインフラ構築の部署を設立 • バイオ領域の研究、研究補助の部署を設立 • ソフトウェア開発を実施する部署を設立 • 人材派遣を実施する部署を設立 • 現在、50名弱
L5の歴史 規模が大きくなるに連れて多様な意識の人が増えて来た 方向性の共通認識を作れず 組織としての課題も多い 保守的 織 組 自己 コミュニケーショ ン不足 く た まっ 消極的 拠点分散 大手製薬会社 い な 的で 革新的 属人的な業務 L5 売上重視 積極的 顧客重視 SIer 人の定着
どうしたらいいんだろう・・・ 勢いの空回り・・・ 組織として未成熟な面も・・・ ワクワクして仕事したいのに・・・ 優秀な人材は中々手に入らない・・・
できことからやってみよう 自己組織的な組織を探そう! その組織では何が実施されているのだろう?
自己組織的な組織って? エンジニアコミュニティ
社内勉強会 • 目的 – 社員がアウトプットする練習の場を作る – 社員が業務以外で集まる場を作る • 内容 – テーマは限定しない • 技術でも、業務内容でも、趣味でも、何でもOK • LT大会、ビブリオバトルなども開催 – 金曜日の夜に開催し、終了後に懇親会
社内勉強会 • 効果 – 部署、拠点をまたがって集まる場ができた – 自ら情報を発信しようとする人が出てきた • 課題 – 勉強会に参加する人は増えてきたものの、率先 して発表しようとする人は多くはない • 野望 – 成熟してきたら、社外の人にも参加してもらえる 内容・体制にしていきたい
プログラミングコンテスト • 目標 – 社員の技術力向上 – 業務以外で刃を研ぐ習慣をつけたい – 社員の技術スキルのポートフォリオをGitHubに作りた い • 内容 – ちょっとした問題解決のプログラムの問題を提示し、 1ヵ月弱の間に各々GitHubにあげる – レビューを開催し、最優秀者を決定する – 最優秀者には何かプレゼント
プログラミングコンテスト • 効果 – 高速化やアルゴリズムなどに興味 – 新しいプログラミング言語の習得の練習 • 課題 – 限定的な参加者 – 業務以外でコードを書かない人への動機付け • 野望 – 開催期間中にお互いにソースコードをGitHub上で レビューしあうようになって欲しい
外部コンペへの参加 • 目的 – 業務の壁を超えたコラボレーション – 社外への意識を持たせる • 内容 – 全社員から希望者を募り、業務外プロジェクトとし てコンペへ参加
外部コンペへの参加 • 実例 – データサイエンスフェスティバル • ZOZOTOWNの閲覧履歴から、閲覧率・購入率を予測 • 登録274チーム中、46位 – SamurAI coding • 情報処理学会 国際AIプログラミングコンテスト • ドメインを変えると、これまで反応が薄かった社員から 参加希望の声がくる
外部コンペへの参加 • 効果 – 自分たちの技術、社外の人の技術を客観的に見て、 モチベーション向上 – コンペのドメインを変えると、これまで反応が薄かった 社員から参加希望の声がくる • 課題 – 時間を十分に確保できていない • 野望 – コンペの結果を見て、L5で働きたいという人が出てき て欲しい
Advent Calendar • 目的 – 情報発信の場の提供 – オンラインでの情報共有 • 内容 – Adventarで参加者を募集し、ブログ記事を投稿し てもらう – テーマは「仕事」
Advent Calendar
Advent Calendar • 効果 – そもそもアウトプットの練習 – 仕事に対する情熱を表現 – 新卒内定者の取り込み • 課題 – 全員にメール呼びかけた際に反応が薄い • 個別に直接依頼して参加してもらった • 野望 – 毎年継続して、会社の文化にしたい
MBB – Management by Belief • 目的 – 根源的な意欲を引き出したい • 内容 – MBO(Management by Objectives)との対比 – 目標だけでなく、その裏に介在する「思い」も重視 した管理を実施する – 自部署で試験的に導入
MBB – Management by Belief • 効果 – 会社(部署)として期待する内容と、各社員の希 望やキャリアプランを話す場が持てた • 課題 – 継続して対話をし続けられなかった • 環境(時間・場所)の要因 • コミュニケーションスキル • 野望 – MBBのためのセッションを各社員が楽しみになり、い きいきと仕事をするようになる
目的なんだっけ?
まだ先は長い
一度、整理してみよう
自己組織化プロセス – 個人 デク:何もできない 自己確立 : 思いを持つ 入力可能:情報を取得する 出力可能:情報を発信する 自律:自分と他者を共生
自己組織化プロセス – チーム カオス:存在 トップダウン : リーダーに従う 主体的:責任共有 共同体:ゴール共有 自己組織的チーム:権限所持
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 トップダウン カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 越えられない壁 主体的 トップダウン カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 実現不可能 トップダウン カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 トップダウン 現実解 カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
取り組みと効果 取り組み 効果 制約 社内勉強会 入力可能へ 出力可能へ (自律へ) 場所を確保できること 話す人が1人以上いる プログラミングコンテスト 入力可能へ 出力可能へ 自律へ 問題提起・解説可能な人 がいること ある程度のスキル必要 外部コンペ 出力可能へ 自律へ タイミングを選べない Advent Calendar 出力可能へ 12月限定? MBB 自己確立 出力可能へ 上司のリソースとスキル
取り組みと効果 実 施 / 難 1 2 外部コンペ MBB プログラミン グコンテスト 社内勉強会 Advent Calendar ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
自己組織成長プロセス 自己組織的 重視すべきはここ だったのでは? 共同体 主体的 トップダウン 現実解 カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
自己組織化プランを立ててみましょう
あなたのチームはどこにいますか?
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 トップダウン カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
チームをどこに向けさせたいですか?
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 トップダウン カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
そのためにできることは何ですか?
自己組織成長プロセス 自己組織的 共同体 主体的 トップダウン 全員が責任を共有する文化 アウトプットの練習 • 社内勉強会 • 外部コンペ カオス ! " 自 己 確 立 入 力 可 能 出 力 可 能 自 律
まとめ • 自己組織的チーム – メンバーの成長 – チームの環境 • 現在の状態と目標の状態を設定すると、やる べきことの可能性が見えてくる
Scrumは?
Scrum/Agileには道標が • 自己組織プロセスを辿るプラクティス – デイリースクラム – スプリントプランニング – インセプションデッキ – ペアプログラミング
まとめ • 自己組織的チーム – メンバーの成長 – チームの環境 • 現在の状態と目標の状態を設定すると、やる べきことの可能性が見えてくる • Scrum/Agileには、その要素がたくさんある