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June 29, 24
スライド概要
#### 研修の概要
- 研修はDX推進担当者を対象に、DXステップ0の準備体操として設計されています。
- 目的は、自治体DXを推進するための納得感を担当者が持ち、機運情勢を高めることです。
#### DXとは何か
- DX(デジタルトランスフォーメーション)は、組織や事業の変革を指し、単にテクノロジーの導入ではない。
- デジタル技術を基盤にして組織全体を再構築する取り組みです。
#### 自治体DXの基本概念
- 「デジタル・ガバメント実行計画」を基に自治体がDXを推進。
- 自治体DX推進計画に沿って、フロントオフィスとバックオフィスの両方の変革が必要。
#### DX推進の問題・課題
- 課題として財源の確保、情報主管課職員の確保、デジタル専門人材の確保が挙げられます。
- 根強いアナログ主義や、法制度、セキュリティの問題、業務インフラの整備不足も課題として認識されています。
#### 今後の取り組み
- DX推進のためには、庁内のDX推進計画の作成と更新、インフラ整備、職員のスキルと慣習の変化が重要。
- 年に1回はステップ0研修を実施し、DXの認識共有と機運情勢を図ることが推奨されています。
- 業務の把握とBPR(業務プロセス改革)を継続的に行い、フロントオフィスとバックオフィス両方のDXを推進。
#### 最後に
- DX推進担当者は、計画を立て、業務インフラを整備し、ステップ0研修を繰り返し行うことが求められます。
- 「やらされ感」を排除し、自治体の自主性を持ってDXを進めることが重要です。
この研修は、自治体のDX推進に向けた具体的な手順と課題解決のためのアプローチを提供し、担当者が効果的に役割を果たせるよう支援します。
DX推進担当のための 「DXステップ0」の前の準備体操 合同会社 山形巧哉デザイン事務所 一般 社団法 人 コー ド・フ ォー・ ジャパ ン
所属 合同会社 山形巧哉デザイン事務所 代表 一般社団法人 コード・フォー・ジャパン 理事等 (株)HARP エグゼグティブアドバイザー (一社) 北海道オープンデータ推進協議会 理事 (一社) モリラボ 理事 研究機関等 国際大学GLOCOM 客員研究員 公立はこだて未来大学 アソシエイト その他 デジタル庁 オープンデータ伝道師 山形巧哉 YAMAGATA TAKUYA 自治体支援 中小規模団体ネットワークシステム 教育系ネットワークシステム 中小規模団体デジタル政策・戦略支援 観光・ワーケーション 地域デジタル活用・アーカイブ 企業支援 自治体案件支援 職員研修(自治)
本日の話 ー 趣旨とターゲット • 本日の話は、自治体DXを推進していく推進課の管理職及び担当者向けです。 – 異動等で推進担当になったばかりという方 – 推進していく上で役所内の機運情勢を高めるための納得感を自身が持てていない – DX担当者を育成するためにどう話をしていけば良いかわからない – とはいえ自治体DX推進計画や自治体DX全体手順書はすでに読み込まれている という方々が『根強いアナログ感』を乗り越えるためにどうしていったら良いか を考えるきっかけになることを目的としています。 • 本研修を受けることで、ご自身の納得感はもちろん、機運の醸成をしていく上で の順序や役所的な根拠、必要なステークホルダーへのアプローチなどを知っても らい、自治体DX全体手順書で言われるステップ0を継続して実施してもらえるよ うになることが目標=DXの準備体操
本日の話 ー モチベーション 本日は私が実践してきたことの話となりますが、組織の規模や文化 によって参考にならない面もあるかと思います。しかし、同じ行政 組織です。 文化が違うから無理かな難しいな どうやったら実現できるかな 本日はこちらを念頭に聞いてみてください!
本日の話 ー ながれ • DXの基礎的な話 –DXのおさらいなど • 根強いアナログ感打破のため情報社会を振り返り今を確認する –根強いアナログ感になる理由などを確認 • 根強いアナログ感打破のためDX推進担当が今できること –計画をつくる –業務インフラの整備を考える –ステップ0を繰り返す
DXの基礎的な話
DXとは何か みなさんが考えたDXやDXされたサービスはどんなものだったでしょうか? • 一般的にDXとは… –業務プロセス・文化・顧客体験を根本から 変えること –従来の業務モデルや戦略を再構築し、 効率化・価値創造し、顧客満足度や競争力 を向上させること と言われますが…イメージがつきずらい デジタルを横に置いといて トランスフォーメーションの例を確認しましょう
狩猟社会 農耕社会 工業社会 情報社会 超スマート 社会 Society1.0 Society2.0 Society3.0 Society4.0 Society5.0 縄文時代 江戸時代 明治・大正・昭和 平成 令和 車輪 エンジン IT デジタル 文明は常に「なにか」をきっかけにトランスフォーメーションしてきた 今回は『デジタル』を使ったトランスフォーメーション (だが、ITとデジタルは何が違う?)
情報社会 超スマート 社会 Society4.0 Society5.0 平成 令和 デジタル IT+ AI・IoT・データ連携・DXなど によるテクノロジーの社会融合 デジタル ≒ ITの社会融合 現代の「デジタル」とは、包括的な技術とその応用を表すため のものであり、テクノロジー自体だけでなく、それが社会に与 える影響を指す用語となっている
工業社会 情報社会 Society3.0 Society4.0 明治・大正・昭和 平成 『寿司』も「大将に注文」から「寿司ロボット」や「回転配膳」「タブレット注文」に変わり・・・
超スマート 社会 Society5.0 令和 デジタル ≒ ITの社会 融合
日常生活ではデジタル技術が馴染んでるものは多い
例えば・・・役所で文書を作成する 工業社会 情報社会 超スマート 社会 Society3.0 Society4.0 Society5.0 明治・大正・昭和 平成 令和 タイプライター パソコン 生成AI CPU データ
例えば・・・役所の広報活動 工業社会 情報社会 超スマート 社会 Society3.0 Society4.0 Society5.0 明治・大正・昭和 平成 令和 マスメディア ネット マルチチャンネル CPU データ ワンソース・マルチユース
もちろんこれらもDXだが 各論である 区市町村としては 総論を把握する必要がある
では自治体DXとは何か デジタル社会形成基本法 により作成された デジタル社会の実現に向けた重点計画 を自治体として実現する取り組み ※デジタル・ガバメント実行計画は2021年12月に廃止
デジタル庁 https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program
では自治体DXとは何か 重点計画において特に自治体が重点的に取り 組むべき事項を整理、具体的に示したもの 自治体DX推進計画 自治体DX推進計画 1. 自治体DXの重点取組事項 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 自治体フロントヤード改革の推進 自治体の情報システムの標準化・共通化 公金収納における eLTAX の活用 マイナンバーカードの普及促進・利用の推進 セキュリティ対策の徹底 自治体の AI・RPA の利用推進 テレワークの推進 2. 自治体DXの取組とあわせて取り組むデジタル 社会の実現に向けた取組 推進計画に示される取組みは、スケジュール 感などで2つに分類し眺めると面白い 時限と継続 1. 2. 3. 4. デジタル田園都市国家構想の実現に向けたデジタル実 装の取組の推進 地域社会のデジタル化 デジタルデバイド対策 デジタル原則を踏まえた条例等の規制の点検・見直し 3. 各団体において必要に応じ実施を検討する取組 1. 2. BPR の取組の徹底 オープンデータの推進・官民データ活用の推進
では自治体DXとは何か 推進 計画 推進 手順書 時限DXには具体的な「手順書」が準備されており、 全体手順では自治体におけるDXの実施のための手順、 残る2つには実施の手順が示されている。 標準化共通化手順書 1-2自治体の情報システムの標準化・共通化 オンライン化手順書 1-1自治体フロントヤード改革の推進 1-5セキュリティ対策の徹底 2-4デジタル原則を踏まえた条例等の規制の点検・見直し 3-1BPR の取組の徹底 全体 手順書 標準化共通化 手順書 (地方公共団体 情報システムの 標準化に関する 法律) オンライン化 手順書 (デジタル手 続法) DXを進めるための全体的な具体手順 計画や工程作成の重要性 人材育成や組織構成、外部人材の活用 実施することの重要性 自治体システム標準化共通化に関する 具体手順 システムのオンライン化やBPR、セ キュリティ、条例規則の見直し
では自治体DXとは何か 特に時限DXはスケジュール感がしっかり出ていることから、庁内実施スケジュール を定め進捗管理をする。計画を立て、進捗管理を行うことで現状の把握も行いやす くなり、また、良い補助メニュー等が出た時に瞬発力が生まれる。 スケジュール管理は2種類必要。俯瞰して見て考えられるものと各論の作業タスク
では自治体DXとは何か 2020年12月に自治体DX推進計画が策定されてから、どの団体でもやらなければ ならない時限DXを着実に進めていると、現段階で出来上がっている成果の順序 は以下のとおりである 1. 自治体DX推進計画の作成 2. オンライン申請拡充や窓口業務改革 • BPRの実施も含む 3. 条例・規則の改正 • 押印見直しも含む 4. 自治体情報システムの標準化・共通化に関する何らかの取り組み 5. セキュリティポリシーの見直しやネットワークの再設計に関する取り組み 区市町村においては、現段階で自団体の進捗と見比べ、状況判断することをお勧 めしている。
ここまでが 『自治体DX 』であるが 実はこれだけじゃ無い (時限DX)
デジタル田園 都市国家構想 デジタル田園都市国家構想基本方針(R4.6.7閣議決定)で定めた 方針にのっとり、まち・ひと・しごと創生法に基づく戦略が決 定された。 本構想内では「地域におけるDXの徹底によるデ ジタル田園都市国家構想の実現」が示されてお り、多くの分野で自治体の取組みが求められて いる ここが継続DXと 見ることもできる 次ページで関係を整理してみる
時限DX 重点計画 (デジタル社会形成 基本法) 推進計画 3-2オープンデータの推 進・官民データ活用の推進 標準化共通化手順書 共通 継続DX (官民データ活用推進基本法) 推進手順書 1-2自治体の情報システム の標準化・共通化 1-6自治体のAI・RPAの利 用推進 1-7テレワークの推進 2-2地域社会のデジタル化 2-3デジタルデバイド対策 全体手順書 2026(R7年度 末).3を目指す (自治法と地方税法) (デジタル整備法) 1-3公金収納における eLTAX の活用 DX事例集 1-4マイナンバーカード の普及促進・利用の推進 標準化事例集 オン ライン 化手順 書 (デジ タル手 続法) (地方 公共団 体情報 システ ムの 標準 化に関 する法 律) この他デジタル 庁でガバメント クラウド移行手 順書などあり 1-1自治体フロントヤー ド改革の推進 3-1BPR の取組の徹底 1-5セキュリティ対策の 徹底 2-4デジタル原則を踏ま えた条例等の規制の点 検・見直し 2026(R8).9を目指す 外部人材ガイド 2-1デジタル田園都市国家構想の実現に 向けたデジタル実装の取組の推進 203 0年に 向けた 考え デジタル田園都市国家構想 総合戦略 (まち・ひと・しごと創生法) 国・ 地方ネ ットワ ークの 将来 像及び 実現シ ナリオ に関 する検 討会報 告書 アナ ログ規 制マニ ュアル (アナログ規制を定める個別法) 推進計画に記載されている取組の 時限DXと継続DXの根拠や手順書の相関(2024.6) 自治体DXという意識改革 ヨシモトアキヒラ https://note.com/akhysh/n/n3901a667f8d9の整理を参考に山形 作成 「2030 年頃 を見据 えた情 報通 信政策 の在り 方」最 終 答申
国 ここでいう 地域とは自治体域 の集合体 地域 自治体 地域 自治体 自治体 さらにその集合が国となる 自治体 自治体 圏域の持続(を求めるならば)の ためにも、本来なら ×競争 なのでは? 近隣区市町村とちゃんと会話ができてるか 人口の取り合いだけをしてどうするのか 自治体同士が着実に取り組む必要がある 共創 地域 自治体 自治体 自治体 自治体
ここまでで いわゆる 自治体DX これは流行りでは無く、地域も巻き 込んで今進めようとしていること 自団体で「なにが・どこまで」進め られているのか、改めて振り返るの も重要である 1. 自治体DXの重点取組事項 1. 2. 3. 自治体フロントヤード改革の推進 自治体の情報システムの標準化・共通化 公金収納における eLTAX の活用 4. 5. 6. 7. マイナンバーカードの普及促進・利用の推進 セキュリティ対策の徹底 自治体の AI・RPA の利用推進 テレワークの推進 2. 自治体DXの取組とあわせて取り組むデジタル社会の実 現に向けた取組 1. デジタル田園都市国家構想の実現に向けたデジタル実装 の取組の推進 2. 3. 4. 地域社会のデジタル化 デジタルデバイド対策 デジタル原則を踏まえた条例等の規制の点検・見直し 3. 各団体において必要に応じ実施を検討する取組 1. BPR の取組の徹底 2. オープンデータの推進・官民データ活用の推進
これらが理解できていれば 自治体DXはカンタン!
問題・課題の整理 2020年の調査以降、総務省で自治体DXに特 化した明確な課題調査が行われている形跡 がないのだが・・・ 現在は以下のように表現されるこ とが多いように見受けられる 総務省 令和3年情報通信白書より引用 2020年総務省実施のアンケートに よれば以下が課題らしい • 財源の確保 • 情報主管課職員の確保 • デジタル専門人材の確保 自治体DXの課題 • 財源 • 人材不足 • 根強いアナログ主義
問題・課題の整理 課題の全てを一気に解決は難しいかもしれないのでスコープを定める 財源 今更、言ってもどうしようもない。 やれる範囲でやるしかない。 人材不足 そもそも人は足りない。 また「デジタル人材 is 誰?」の定義 をしないと議論にならない。 根強いアナログ主義 職員のモチベーションやマインド チェンジによって何とかなる可能性 がまだあるので、ここがスコープ。
根強いアナログ感打破のため 情報社会を振り返り今を確認 する
引用: Wayback Machin e ht tps: //web .arch ive.or g/web /20011 113233 431/ht tp: //www .yahoo.co .jp/ • Windows XP(23年前) – 一般家庭でもネットが普及 – 多くの人がパソコンを購入 • 役所 – ワープロからパソコンへ – 神エクセル降臨 – 電子メールの普及 引用: Wayback Machin e ht tps: //web .arch ive.or g/web /20110 203020 759/ht tp: //www .yahoo.co .jp/ • Windows 7(15年前) – ネットが当たり前に – スマホの登場やSNSの普及 • 役所 – 神エクセル氾濫 – インターネット利用前提の調査の 増加 引用: Yahoo!Japan • Windows11(3年前) – スマホが主流 – キャッシュレス決済普及 – ショート動画人気 • 役所 – ・・・
情報取得の手法は こんなにも変化 • 社会全体は着実に変化、だが行政サービスはこの20年進化していない • 時代に合わせたサービスが提供できていない • 新型コロナウイルス感染症対策により一定進んだが、それでも? 行政は本格的なDXが求められている
LINEヤフー社の調査では 15-59歳の96%はスマホを持ち 週1回以上 ネット活用をしているらしい でも、15-59歳なんでしょ? 引用:LY Corporation 〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2023年上期) https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2023/4634
2023年の人口ピラミッド これを・・・ 総務省統計局 人口統計第1表 年齢(各歳)、男女別人口及び人口性比―総人口、日本人人口(2023年10月1日現在) https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2023np/index.html を利用して山形作成
2023年の人口ピラミッド こうした • 年齢区分0-14,15-59,60-で人 口をまとめ、ネット活用をし ている96%を表したもの • すでにネット活用世代が主流 『誰に』では無く 『時代』に 求められていると言える 総務省統計局 人口統計第1表 年齢(各歳)、男女別人口及び人口性比―総人口、日本人人口(2023年10月1日現在) https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2023np/index.html を利用して山形作成
何度も言うが、この時代
なぜアナログ主義が根深いのか なぜニーズが明確にあるのに「アナログ主義が根深い」のだろうか よく言われる課題をまとめると大体こんな感じ 1. 2. 3. 4. 5. 住民がデジタルについてこれない 法制度の関係 セキュリティの問題 業務インフラの整備不足 職員のスキルと慣習
アナログ主義の課題 1.住民がデジタル についてこれない ここで言う住民とは山形の経験では「高齢者」の ことを指すことが多い。言う人によってニュアン スがちょっと違う。 首長 政治的な戦略(選挙の票田)か時代錯誤 幹部職員 前述理由による首長への忖度か時代錯誤 職員 職員のスキルと慣習の問題か思考停止 ただし、これらは街の規模や場所にもよるので一概には言えない。しかし、地域の中心となるような都市に 程近く(北海道感覚)、人口が1万人以上5−10万人以下の団体でよく聞くイメージがある。定量的な調査を しているわけでは無いのであくまでも感覚値である。 デジタル活用世代の方が多い時代とにかく説得するしかない (後述)
アナログ主義の課題 2.法制度の関係 国が着実に進めている
アナログ主義の課題 3.セキュリティの問題 4.業務インフラの整備不足 「財源」という話が出る時には確実 に業務インフラ整備の話である。す でに紙が安全では無いことはわかっ ているはずであり、セキュリティを 担保するためには業務インフラのモ ダン化は必須 諸悪の根源 インフラの設計は平成20年くらいで止まってし まっている印象。「財政が」というフレーズで情 報部門を萎縮させコストをかけさせなかったツケ。 ここを変えねば何も進められないと断言できる
アナログ主義の課題 5.職員のスキルと慣習 基礎研修とBPRを 繰り返すしか無い 水の流れと一緒で、滞留すると水も腐る。 認識共有や機運情勢は1度やったら終わ りでは無い。常にアップデートが必要。 またBPRも1度やった後でも常に改善が 必要。 引用:環境省森里川海プロジェクト https://www.env.go.jp/nature/morisatokawaumi/pdf/download/panel_duckall.pdf
DXは『国がやれと言ってるから』 という理由でやっている場合 自治体は、住民の意見を反映させながら地域 の発展と福祉向上を図る責任があり、本来は 自治体が自主的に進めなければならなかった ものを、国がある意味「背中を押している」 という側面すらある。 国に言われてやるものじゃ無い 街は、我々が話、考え、創り上げていくもの
『やらされ感』があると ここの説得ができず 絶対に乗り越えられない (断言) DXでは組織の全体が良いと思っても ステークホルダー1人がダメと言って 破綻するケースも多い
根強いアナログ感打破のため DX推進担当が今できること
結果としてDX推進担当が今できることはなにか • 法制度の関係 • 業務インフラの整備不足(+セキュリティの問題) • 職員のスキルと慣習(+住民がデジタルについてこれない) 前述の課題は大きく3つに収束する。 法制度は動向を見て判断なのでここでは述べない。実際に動くのは 業務インフラ整備と慣習変化。 この実行のために計画が必要
DX推進担当が今できること • 庁内のDX推進計画を作る・更新する • 嗅覚や雰囲気だけで進め、説明もできるのは ごく一部の街(というより人)だけです • スケジュールを確定させロードマップを作成 し、ところどころでマイルストーンを置いて みるといいかもしれません • 計画にインフラ整備や研修もしっかりと入れ ましょう • これが無いと、みんなが路頭に迷うこ とになります
DX推進担当が今できること 庁内で推進状況を常に同じ目線で確認できる ようにロードマップを作成したサンプル DX推進計画の例 ※山形作成
業務インフラの整備 • セキュリティにも配慮 –庁内NWのモダン化を進めるべ く、多くの情報を取得しておく のが大切 –α・βという枠だけでは無く、 どうすれば庁内のデータが守ら れるのかを議論する必要あり 衆議院地方自治法の一部を改正する法律案より引用 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g21309031.htm
再掲 • DXはマインドだとか言われま すが、同じくらいツールも大 事です。 だって 「デジタル」 なんですから
業務インフラの整備 Google Cl oud 鹿児 島県肝 付町事 例より 引用 https:/ /cloud .google. com / blog/ ja/ top ics/ custom ers/kim otsu ki-town-goes-full-cloud -for-secure-operation s 日本 マイク ロソフ ト 北海 道伊達 市事例 より引 用 https:/ /m s-f1-sites-03-ea.az urewebsites.net/en-us/story /1553645444005667592-date-city-hokkaido -nation al-gov ernm ent-m icrosoft-365-j a-j apan
職員のスキルと慣習の変化(研修) • 合わせて、自治体DXのステップ0を 理解し、庁内に浸透させ続ける! –認識共有と機運情勢を自治体DXのス テップ0研修として企画し、少なくと も年に1回は実施 –管理職向け、一般職向けなどポジショ ン別に研修をするのもおすすめです!!
DX推進担当が今できること ステップ0研修の例 (芽室町役場 管理職向け及び一般職向け研修)
職員のスキルと慣習の変化(BPRの種) • 各部署で業務の把握もしてみましょう –実はすでにDXされていた!芽が出ていた! という業務も数多くあります • ドローンの導入(土木や林業分野) • スマートガス・灯油メーター • 獣害対策におけるセンサー活用 業務の把握によって、 フロントオフィス・バックオフィスともに DXの種がどこにあるかわかります
職員のスキルと慣習の変化(BPRの種) • 手触りのために 「できることをやる」も大切 –そもそもデジタル化がされていない 業務も多い –身近なところで言えば、役所のウェ ブサイトなどの見直し • 役所で行われている業務全て載ってい ますか? • すべての情報をしっかり公開するのも 重要なこと!!
ちなみに蛇足ですが・・・ • 自治体とのコミュニケーションにおいて、住民に最も 望まれている手段は“公式WEBサイト”である。 • しかし、その利用にはギャップも存在しており、ス マートフォンへの適応が求められている。 • 暮らしの状況に応じたサービス(パーソナライズサー ビス)へのニーズは高い。また、生活に対する満足感 や近隣コミュニティとのつながりを感じる人は、行政 サービスのパーソナライズ化を求める傾向がある。 2021 GLOCOM デジ タルガバメ ントに 関する 住民 ニー ズ調査 研究より 引用 http s://w ww. glo com.ac. jp /activi ties/pro ject/ 6864 情報提供のデジタルニーズは高いにもかかわらず、 WEBサイトがスマホ対応してない・情報がなく、 行政が想定しているデジタルデバイド年齢層の逆 転現象が起きてる可能性も意識
おわりに
今日の話-覚えてますか? • DXの基礎的な話 –DXのおさらいなど • 根強いアナログ感打破のため情報社会を振り返り今を確認する –根強いアナログ感になる理由などを確認 • 根強いアナログ感打破のためDX推進担当が今できること –計画をつくる –業務インフラの整備を考える –ステップ0研修を繰り返す 特にココ
なんのために基礎を繰り返すのか 弓道は丹田の意識 BMXも丹田の意識 バランスが必要なものは 軸が大事 軸づくりは反復あるのみ
こんなはなしもしてました 財源 今更、言ってもどうしようもない。 やれる範囲でやるしかない。 人材不足 そもそも人は足りない。 また「デジタル人材 is 誰?」の定義 をしないと議論にならない。 根強いアナログ主義 職員のモチベーションやマインド チェンジによって何とかなる可能性 がまだあるので、ここがスコープ。
財源 実はシンプル 歳出削減と歳入増加 させればいいだけ だからこそむずかしいw
財源 • 計画を立てる-計画があるから補助メニューも使える –補助があるから何かをやるのでは無い –何かをやるから財源を確保する –現状確保には削減しかない –削減のためには見直しをする=BPR –見直しが行われてるから瞬発力が出せる –補助メニューを自治体の都合でうまく使えるようになる
人材不足 • ぜひ『デジタル人材is誰』を考えてみてください 令和 4年度 第3回北 海道Soci ety 5.0 推進 会議「 デジタ ル人材 育成・ 確保ワ ーキン ググル ープ」 の開催 につい て より 引用 https:/ /www .pref.hokkaid o.lg. jp/ fs/ 8/6/ 4/4/ 5/8/ 4/_/資料 3%20 事務 局資料 v 4.pdf
それに基づいた 研修メニューを 設計すべきです
人に火の利用法や危険性を伝えるにあたっては 身近なライターで教える
横断歩道では車の危険は教えるが 馬が飛び出してくることはもう教えない
DX担当は 「○○について、ナントカして伺います」的な 決裁文書を紙で回すことを教えてはいけないですよ
さらには • 合わせて特に行政内のデジタル 分野のジェンダーアンバランス も議論が必要 –人によって考え方感じ方が違う のに少なくとも女性の視点が 入ってないのはおかしい –ここを皮切りに『みんな』で話 をするを当たり前にする DXを推 進する 人材の ジェン ダーア ンバラ ンスを 考える より引 用 https:/ /www .pwc.com /j p/ ja/ about-us/corporate-responsibi lity /our -stories/dx-and-di versity-01.h tm l