フルリモートワーク×ハイパフォーマンスを支える企業文化とタスク管理@Backlog World 2024(2024.12.14)

1.4K Views

December 14, 24

スライド概要

2024年12月14日に開催された「Backlog World 2024 in Yokohama 〜 Glow Together」で使用した資料です。

profile-image

東北のIT企業で経営管理をしています。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

フルリモートワーク×ハイパフォーマンスを ⽀える企業⽂化とタスク管理 Takahito KIKUCHI (heptagon inc.) #JBUG #BacklogWorld2024 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved.

2.

⾃⼰紹介 菊池 崇仁 <Takahito KIKUCHI> 株式会社ヘプタゴン (heptagon inc.) Business Development https://takagerbera.com/ https://twitter.com/takagerbera/ https://www.facebook.com/takagerbera/ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 2

3.

パシフィコよ、私は帰ってきた! 当時は聞く側だった会場に⽴っている奇跡…!▶ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 3

4.

JBUG 宮城、JBUG東北に続く3回⽬の JBUG です! 前回までの発表もよろしくお願いします! https://www.docswell.com/s/takagerbera/K9888M-jbug_miyagi_20230314 https://www.docswell.com/s/takagerbera/57RG72-jbug-tohoku-202410 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 4

5.

株式会社ヘプタゴンの紹介 社名 株式会社ヘプタゴン (heptagon inc.) 顔を知らない100万⼈の幸せよりも 企業理念 テクノロジーで幸せに 2020年に東北の企業では 初となる AWS アドバンストティア 設⽴ サービスパートナーに認定 拠点 そのほか • 内製化⽀援推進 AWS パートナー (2021年〜) • AWS ジャパン⽣成 AI 実⽤化推進プログラム 推進パートナー (2024年〜) など多数認定あり © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. ⾃分たちの⾝近な100⼈を 事業内容 2012年7⽉ 本社(⻘森県三沢市)、宮城オフィス(宮城県仙台 市)、岩⼿オフィス(岩⼿県⼀関市) • クラウドインフラの構築、保守、運⽤ • クラウドネイティブなシステム開発 • クラウド導⼊に関するコンサルティング • 内製化⽀援 5

6.

ヘプタゴンはデジタルキューブグループの⼀員です © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 6

7.

ヘプタゴンのワークスタイル フルリモートワーク © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. フルフレックスタイム 7

8.

ヘプタゴンはフルリモート組織です ヘプタゴンの社員は全国各地から リモートで勤務しています🧑💻 兵庫県 1⼈ 北海道 1⼈ 愛知県 2⼈ ⻘森県 4⼈ 東京都 1⼈ 宮城県 4⼈ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 岩⼿県 1⼈ ▲ 居住地内訳 (2024年12⽉現在) 8

9.

ヘプタゴンの⽇常。オフィスはあれど集まるのはバーチャル。 ▲ 2024年6⽉に移転した新本社へ代表が出社する様⼦ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. ▲ バーチャルオフィスに集まってワイガヤ中の様⼦ 9

10.

柔軟な働き⽅でも会社機能を維持する「3つのS」 Strategy Style Skills (事業戦略) (⾏動スタイル) (成果をつくる⼒) © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 10

11.

1つめの S : Strategy (事業戦略) クラウド専業を名乗り、コア業務に資源を集中 技術検証環境 お客様環境 事業領域をクラウドに絞ることで、開発から保守まで⼀貫して リモート対応可能に。お客様先に出向く時間の減少や インターネット ⾃宅 オフィス 業務で使⽤する SaaS 類 (⼀例) 成⻑領域の知⾒獲得など、エンジニア体験改善にも貢献。 SaaS 活⽤によるノンコア業務の切り離し バックオフィス業務を中⼼に SaaS を積極活⽤。専任スタッフなし でも社内⼿続きの⾼速化などに貢献。 何よりこれらの⽅針にトップがコミットしているので © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. ⽅針にブレがない (⼀番重要) 11

12.

2つめの S : Style (⾏動スタイル) グループリーダー、プロジェクトオーナーが「⽬指すべき姿」を共有し、 Self-Control と Self-Driving を後押しするマクロ‧マネジメント 物理的接触のない状態での マイクロマネジメントは限界 (というか無理) ⾏動に関する権限委譲を進め、マイクロマネジメントを回避 個別の課題解決は担当メンバーの裁量で実施 ゴールの共有 ⼿順 グループリーダー、 プロジェクトオーナー © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. ⼯数 優先度 連携 ‧‧‧ メンバー 12

13.

Self-Control/Self-Driving を⽀える仕組み Slack での予定共有 バーチャルオフィスの活⽤ 出社時に Slack のワークフローで当⽇のスケジュール Gather Town を使ったバーチャルオフィスを⽤意。 を共有。その⽇に何をするか⾔うことで、意識付けが 困ったときの相談や、雑談を含むちょっとした相談を、 ⾼まる効果もあります。 即座に実施できる体制を整えています。 会話3 会話1 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 会話2 13

14.

3つめの S : Skills (成果をつくる⼒) ⽬指すのは「従業員ごとのアベレージ最⼤化」ではなく 「組織としてのスループット最⼤化」 AWS のサービスは⽇進⽉歩。 ヘプタゴンのメンバーは所帯を持つ⽅が約半数。 続々とサービスの更新‧登場が起こるので 育児や学校関係、そのほか家族サービスなど 専⾨家でも全てを把握するのは難しい。 ライフイベントへのコミットも⽋かせない。 ヘプタゴンで求められるのは「チームで成果をつくる⼒」 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 14

15.

ヘプタゴンでパフォーマンスする上での格⾔ 「15分考えても分からなかったら聞く」 まずはメンバーの能⼒を信じ、 Self-Driving による問題解決にトライ Self-Driving による問題解決が不可能と 判断した場合、チームでの問題解決へ移⾏ (これも担当者の裁量で決定) “ヘプタゴンはフルリモートワークなので、環境的には⼀⼈で仕事をするのが基本です。仕事を進める中で分からない ことは当然出てくるのですが、分からないことを分からないまま放置するのではなく、まずは⼀⼈でできるところまで やってみる。できなかったら「何故できなかったのか」を整理して、⾃分の⾔葉で説明する。そうでないと、説明を 聞いて答える側も何が何だか分からないですよね。この⼀連の流れができる⼈は、ヘプタゴンに向いているのでは ないでしょうか。” © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 引⽤元 : https://heptagon.co.jp/news/interview/kohata/ 15

16.

ヘプタゴンの企業運営は、コミュニティ運営がヒント? テックコミュニティ運営 (主に JAWS-UG) での成功体験 組織構造 (Structure) フルリモートによる分散型組織 ヘプタゴンの 会社経営へ 派⽣ 仕事スタイル (Style) ⽬的共有によるマクロ‧マネジメント 成果をつくる能⼒ (Skills) Self-Control/Self-Driving な共働 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 16

17.

柔軟な働き⽅を採⽤した組織におけるマネジメントの沼 情報の⾮対称性 による抜け落ち タスク進⾏の ‧ 俯瞰の難しさ 同期が困難 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. アラートが ⾒えにくい (能動的/受動的なもの問わず) 17

18.

⼀つ⽬の沼 : 情報の⾮対称性による抜け落ち‧俯瞰の難しさ (Aさん視点での) Bさんが抱えているタスク 今、急ぎでやってもらいたい タスクがあるんですが良いですか? (今⽇は優先度⾼めのタスクないはずだよね) 優先度⾼ : なし 優先度中 : 1件 優先度低 : 5件 認識の差や伝達不⾜による 各⾃が保有する情報が ⼀致しない状態の発⽣ Bさん Aさん Bさんが本当に抱えているタスク 今⽇締め切りのタスクがあるので 優先度⾼ : 1件 ちょっと難しいです 優先度中 : 1件 (今⽇はこの作業をやるって⾔ったのにな) 優先度低 : 4件 実オフィスでは具体的な動きが⾒えるので把握しやすいが、 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. リモートワークでは⾒えないので把握が困難 18

19.

⼆つ⽬の沼 :タスク進⾏の同期が困難 9:00 10:00 11:00 16:00 勤務時間 19:00 20:00 出退勤時間の裁量を ⾼めたことで、 個⼈のライフスタイル に合わせた勤務が可能。 勤務時間 反⾯、関係者全員が 揃う時間が少なく、 タスクを同期的に 勤務時間 進めるのが困難。 全員が揃う時間 (この例では5時間) © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 19

20.

三つ⽬の沼 : アラートが⾒えにくい (能動的/受動的なもの問わず) 議事録を展開します これからミーティングはいります 障害が発⽣しました 出勤しました ○○をお願いします タスクが終わりません!助けて! リモートワークはテキストでのやりとりが基本。 お客様から…とあって △△ってどうですか アラートをあげても、⼀⽇数百以上⾶び交う 新規の投稿 (通知) に埋もれがち… 情報共有です 実オフィスなら雰囲気で気付けるが リモートは能動的に発信されない限りは 今⽇の占いは… 気付きづらい © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 20

21.

沼を克服するマネジメントの鍵 情報集約 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 可視化 ⾃動化 21

22.

⼀つ⽬の鍵 : 情報集約 個⼈が持っているタスクを可能な限り⼀カ所へ集約し、誰もがアクセス可能にする メンバー個⼈が持つタスクは、発⽣時点で 極⼒ Backlog に課題として登録。 情報の透明性をあげることで、タスク管理に対する 相互マネジメントを⾏えるようにする。 ▶ タスク管理を 「個⼈事」ではなく「組織事」へ! © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 22

23.

⼆つ⽬の鍵 : 可視化 (例 : 今年の社内アドカレ) タスクの内容だけでなく進捗や期限、課題を⾔語化し、誰もが打ち⼿を打てるようにする What と How の可視化 Why の可視化 オーナーシップの可視化 (⾒て何か理解できる) (なぜそれが必要かを理解できる) (誰に聞けば良いかがわかる) ▶ 徹底的な⾔語化で組織事にした課題を再び⾃分事に引き寄せやすく! © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 23

24.

三つ⽬の鍵 : ⾃動化 能動的な動きに頼らず、⾃動で「気付き」を促せる仕組みを取り⼊れる 「積み課題」を除く 全課題に期限を設定 期限切れの⾒落としを防ぐ 「Backlog ポリス」 繰り返し発⽣する課題は Backlog API × AWS で効率化 ▶ ⾃動化を通じて課題とのタッチポイントを増やし、能動的な気付きを増やす! © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 24

25.

おわりに ツールはあくまでも⼿段。⽬的を⾒失わず「適度にやわらかい」マネジメントを! ヘプタゴンにおけるマネジメントツール (Backlog) の導⼊⽬的 🙅 : タスク管理を逐⼀に⾏って、抜け漏れのない厳密な業務遂⾏を⾏う (マイクロマネジメント) 🙆 : フルリモートワーク下であっても、お客様に求められる適切な品質のサービスを提供する ツール導⼊が⽬的であってはならない。 何より会社のカルチャーを損なうものでは、本質的なパフォーマンス改善には繋がらない。 リモートワークは「信頼」があってこそ 🤝 ⼈の⼒を信じ、ツールで繋げ、拡げるコミュニケーションがリモートワークを続けられる鍵。 © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 25

26.

お知らせ : 2025/1/31 に⿅児島で re:light local 開催! (前半) セミナーパート (後半) ハンズオンパート https://relight.connpass.com/event/337715/ https://relight.connpass.com/event/337716/ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved. 26

27.

Shift up Your Business, Solving Your Issue, Change Your Culture https://heptagon.co.jp/ © 2024 heptagon inc. All Rights Reserved.