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July 18, 24
スライド概要
2023年から2024年にかけてopenEHRに関連したデジタルヘルスの動向をまとめたものです。
1970年生まれ。マイコン少年として育ち、1995年に医師免許取得。以後、血液内科で修練すると同時にインターネット、情報システムに興味を持ち医療情報学の研究を始める。 医療分野のオープンソースソフトウェア、医療情報標準規格について研究、医療DX教育にも携わってきた。
openEHR updates 2023-2024 小林慎治
訃報:加納貞彦先生
2023度年表 • 2023年7月 第6回総会、セミナー、MEDINFO2023 • 2023年10月 openEHR Annual General meeting • 2023年11月 医療情報学会チュートリアル • 2024年5月openEHR International Board Election 2024 • 2024年11月 openEHR International, the 1st Annual Conference, London
Rachel Dunscombe, CEO • NHS EnglandでCIO職などを経 て、2022年からopenEHR FoundationのCo-chairに就任。 前CEO退任に伴い、2023年から CEO職に。 • これまであまりイメージがな かったCEO職ではあったが、活 発な動きをみせている。 • Rachel体制で変わったこと • 定例SEC meetingにも出席 • Web siteの刷新 • コミュニケーションの活性化
MEDINFO 2023, Sydney, Australia.
International Board election 2024 • John Meredith, United Kingdom(再選) • Individual and professional representative • Tomaz Gornik, Better, Slovenia(再選) • Industry partners representative • Jordi Piera Jiménez, Catalan Health Service(再選) • Orginizational members representative
John Meredith, Individual/Professional representative • John Meredith • NHS Wales Digital Director
Tomaz Gornik, Industry partners representative • Better社(Slovenia) CEO • 日本にも2014年9月に来日 • 息子さんがアマチュアの世界ゴ ルフ大会(軽井沢)に参加される のについてこられた。
Jordi Piera Jiménez, Catalan Health Service • Director of the Digital Health Strategy Office, Catalan Ministry of Health Service
New industrial partners
注目プロジェクト • Global Digital Health Partnership • International patient summary • European Digital Health Space • Asia eHealth Information Network • SatuseHat, Indonesia • openEHR FHIR collaboration
https://international-patient-summary.net/
International Patient Summary • 国境を越えて移動する人々の ために患者について基本的な 情報を共有する計画 • 20年ほど前よりヨーロッパで 規格開発と実装が進められて きた • 現在はHL7 CDA, FHIRで企画 が提議され、必要な用語は SNOMEDの限定バージョンが 提供されている
openEHR International Patient Summary template
Global Digital Health Partnership • G7デジタルヘルスに関する世 界的連携 • サイバーセキュリティや相互 運用性について協力する体制 を整備し、世界の健康向上に 努める https://gdhp.health/
European Health Data Space • ヨーロッパのヘルスケアにか かわるデータをEU手動で管理 していく試み。 • GDPRに準拠して域内のヘル スケアデータを活用し、公衆 衛生や産業に役に立てていく 試み。
Infobanco, Spain
Asia eHealth Information Network • 2013年からアジア地区のデジ タルヘルス実装をリードして きた団体。 • 国やWHOなどの保健機構と共 同で各国の状況に合わせたデジ タルヘルス政策を支援してきた。 • オープンソースソフトウェアの 積極的活用を提案し、アジア諸 国に影響を与えている。 • 2023年の総会でFHIRを推進 していくことを表明
SatuSehat, Indonesia • 2023年11月に新型コロナウイ ルス対策として導入された国 民の健康管理プラットフォー ムを発展させて、インドネシ ア国民の健康管理を行うこと を表明。 • Google Cloud上のOpen Health Stackを使って、HL7 FHIRを利用してデータをすべ ての公立病院のすべてのデー タを集める。
Joint openEHR/HL7 announcement
Joint openEHR/HL7 announcementの概要 • 公式に文書による合意に基づくものではない。 • HL7とopenEHRはopen communityであるので、透明性のある 合議により共同作業がこれから進められる。 • EHDS (European Health Data Space)やIPS (International Patient Summary)が最初の共同課題となるだろう。
CIMI (Common Information Modeling Initiative)? • 2010年にHL7, openEHR, IHE, IHTSDO (SNOMED), LOINC, RxNorm, ISO TC215などの医 療標準規格開発団体が合同で 情報モデルを開発すると表明。 • openEHR archetypeをHL7 CDAに取り込んでいくことに 一部成功し、現在はHL7内の プロジェクトとなる。
HL7 FHIR • Modern V2 + Better CDA • V2メッセージをREST APIで通信可能としたもの • V2やV3 (CDA)で規定されていた情報単位をResourceとして、組み合 わせを定義することができるProfile機能がある。 • Resource • openEHRでいうclusterからarchetypeに渡るさまざまな抽象度のもの が散在。 • Observationは検査一般から診察所見などを表現できるために、中間の 情報モデルの設計がprofileとして必要。 • 項目名の整備が必要となるため、用語集の採用が相互運用性の鍵とな る。
HL7 FHIR ProfileとopenEHR template • 双方ともに同じ情報を表現することができる。 • Profileと等価のTemplateを作成することは可能。 • モデリングの考え方が異なるが、最終的には同じ結論に達する。 • ただし、Observationの抽象度が高すぎるため • openEHR template -> FHIR Profileは容易 • FHIR Profile -> openEHR TemplateはProfileの定義次第 • 守備範囲が少し異なる。 • “Competitive collaborators” • メッセージ志向のHL7と記録志向のopenEHRの差がある。