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March 05, 22
スライド概要
神経性やせ症(拒食症)の治療について講義やYouTubeで解説するのに使用した資料です。講義・レクチャーでの使用OKです。
精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。
神経性やせ症 の治療
50% 軽快 30% 改善 20% 慢性化 Fisher. Adolesc Med. 2003 PMID 12529198
治療薬は ない
体重がまだ そこまで減ってなければ カウンセリングで 治療されることもある
精神診療 プラチナ マニュアル
① 体重の 回復 精神的 改善 ②
やせ願望や肥満恐怖がありながら 食事を摂り 体重を回復させること こそ治療
食事が困難で 入院することも多い 身体的拘束での経鼻胃管 が必要になることも
肥満恐怖で 入院に同意できず 医療保護入院 を要することも
重度の神経性やせ症への 筑波大学でのプログラム 600kcal/日で開始し、200kcal/日ずつ増量し、一週間で1200kcal/日まで増量 リフィーディング症候群に注意して血液検査を繰り返し、リンが減ったらリン補充 週1kgの体重増加が得られるように200kcal/日ずつ食事を増量 30分間で食べられなければ経鼻胃管で2週間 BMI 16まで回復させて退院
最初は「そんなに食べたら体重が増え ちゃう!」と恐れ 終盤は「こんなに食べても思うように体 重が増えないよ~」とじれったくなる
精神診療 プラチナ マニュアル
様々な要素に配慮 パーソナリティ障害の併存も多い 気分障害(うつ病・双極性障害)の併存も多い
不安症 が背景にあるかも 強迫が背景にある人も
妄想的 な認知 が背景にあるかも
自閉スペクトラム が背景にあるかも 神経性やせ症21例 33%で自閉性障害 アスペルガー障害3例、広範性発達障害4例 Wentz et al., Eur Child Adolesc Psychiatry. 2005 PMID:16341499
アルコールなどの 依存症 が背景にあるかも 過食を伴う神経性やせ症 や過食症に多い
心理的 な背景があるかも
精神診療 プラチナ マニュアル
体重計 乗るのは週1~2回
過活動 体重が減りつつあったり フラついて危なかったりしたら 安静を指示 十分な食事で体重が 回復している過程なら運動OK 体の機能回復のため運動した方がいい
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