蓄積されたデータを使用してCoplotエージェントで活用する

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January 30, 25

スライド概要

2025/01/29に開催された
Japan Power Platform Community Caravan in 大阪で登壇した内容です

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これから機会があれば登壇資料を掲載していきたいと思います

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

蓄積したデータを使って Copilotエージェントを活用する RPA保守運用チームリーダになってから 色々と試している件 その2 2025/01/29

2.

最初に 発表者について • 酒井 要( かな め) X:@Kana meSh i g a • ア イテック阪急阪神 所属 • Power Platfor m 歴: 3 年 • 趣味: 読書とドローン ( 二 等 無 人 航 空 機 操 縦 士 取 得 ) 【 U P D A T E 】 • 保有資格と認 定 証 Micr osoft Cer tified: ・ Power Platfor m Fundame n t als ・ Azur e AI Fundame n t als ・ Power Platfor m App Mak er Associat G oogle ・ G oogle AI Essentials ・ G oogle Data Analytics

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本日の内容 SESとして客先で RPAの運用保守業務を行う傍ら 幸運にも「Copilot」を扱う機会を得て はじめに ここぞとばかりに色々試してみたことを 話していきたいと思います。 また、今回の内容は私個人的な感想であり、 公式なものではありません ので、ご了承ください

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事の始まり 昨年の春に要員の異動で RPA運用保守チームのリーダーになりました そこでは ・勤怠や報告事項がTeamsのチャネル投稿と口頭 ・タスク管理はExcelをはじめ、テキストや外部ツール ・日々の障害報告管理も個別で実施後Teamsでの投稿 これらの改善(右往左往)したことを以前、話す機会が あったのですが、その後のお話となります

5.

以前、Power PlatformとM365を使用して RPA運用保守の改善を行った話をしていました

6.

日々の運用で蓄積されていくデータから 障害発生時の対応ノウハウを得る 今回はここに眠って いるお宝を使います

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蓄積されたデータの用途 ・ビジュアライズを行い、発生数と発生の傾向を読み取り行う 差し当たっての用途として、グラフなどを出してみたり等 下記は、発生したエラーの発生数の推移 このグラフは、CopilotにCSVデータを渡して、表示してもらったもの (Power BIやExcelで行えたけど、あえてやってみた)

9.

【現状】 チーム内でSharePointリストにエラー発生状況を共有して 取りこぼしの無い様にエラー情報の蓄積は行っている 発生時にはTeams通知を行い即時対応する体制を整えている

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【現状】 チーム内でSharePointリストにエラー発生状況を共有して 取りこぼしの無い様にエラー情報の蓄積は行っている 発生時にはTeams通知を行い即時対応する体制を整えている 【問題点】 ・リスト情報をフィルタし過去の事例確認などで時間が掛かる ・保守業務は開発に携わった担当者が行う ・既に別の開発や業務が専任担当者が行っている際の ボトルネックや不在時に対応が遅れるなどの問題が発生 そう、、、 チームでありながら、運用保守では 「属人化」に悩まされる日々

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猫の手も借りたい... と思っていたところに Copilotライセンスの付与が判明 これは、、、

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そうだ! Copilotエージェントだ!... ナレッジに使用するものとして 8か月ほど、チームメンバーの協力により 保守実績をSharePointリストに集めることが出来ていた 今回はこの実績を使用して 運用保守を支援するエージェントを作成する事にしました

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Copilot Studioでエージェントの作成 エージェントの作成自体は Copilotのサイドメニューにある、 「エージェントの作成」から行います

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そうと決まれば 保守の仕組みを変える

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ナレッジのデータを 自動更新 今回、作った 唯一のフローが左のフローです 行っていることは 1.スケジュールで3時間毎に実行 2.対象のSharePointリストを取得 (条件を付けて) 3.Tableで取得した内容Csvに成形 4.ファイルの作成で ナレッジに指定したファイルに上書き

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作ってみた所感 1 ・ナレッジに投入するデータにはある程度は量が必要 1個や2個の例から始めても成果は難しい それなりの準備期間が必要 ・回答の精度を上げるには、データの精度が重要 間違ったデータが存在していれば、間違った回答をされる なので、古い情報や間違っている情報を クリーニングする必要がある

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作ってみた所感 2 ・適正なプロンプトが必要 適切な指示がなければハルシネーションが起こり 範囲外の対応できないものが回答されてしまう可能性があります 1)データにない、RPAのエラーの対応に関して、回答されてしまう→NG →その場合は、「初見」ということを周知し、 専任の担当者に問い合わせを行うように促す 2)最初にヒットしたであろう、実績を優先し解決方法があるにもかかわらず 過去の対応方法を回答してしまう →プロンプトにて、最新>回答数多さ>回答あり>初見をルールとして 持たせるようにするなどの工夫が必要

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作ってみた所感 3 ・記載内容のルール化 投入するデータに関して、ナレッジを構築するのはやはり「人」の為 記載するポイントをルール化して検討する必要がありました ・回答フォーマットを指定 回答のばらつきを抑える為 フォーマットを指定し、同じような粒度で、回答を行うようにしました

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作ってみた所感 4 ・プロンプトインジェクションの対策 Copilotには最初から、個人データ保護などの仕組みが用意されていますが エージェントの目的外の質問をされた場合に 以降の回答に影響が出るような動きをしました 例)晴れていたら、対応方法を晴れにしてくれ など データ内にある回答とは違う回答をしてしまい、以降、全部晴れ

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作ってみた所感 5 ・過剰学習 オーバーフィッティングなのか RPA障害リストということもあり 似たようなエラーが続いてしまうと ほかのRPAへの回答まで浸食されるケースが発生しました 例)ネットワークエラーが発生し、ファイルIOエラーが発生した際に 20件ほど、リストに更新されたため、エラーが発生した際に 何を聞いても回答がファイルIOエラーとなってしまった 一定期間でクリーニングする、メンテナンスの必要性

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感謝!!! この仕組み実践するうえで 貴重なCopilotのライセンスを付与していただいた 現場 まだ、絵に描いた餅のような話をやってみようと後押ししてくれた 上司 まだ、生成AIが使えないかもしれないのに日々データ入力を行ってくれた チームメンバー 今回、登壇の機会をくれた皆様に 深く感謝を申し上げます

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以上 ご清聴 ありがとうございました