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March 16, 25
スライド概要
2024年6月22日よりスタートした「四万十町地域ビジネススタートアッププログラム」の第8回の様子をまとめたビジュアルレポート。
2025年2月 2024年度 地域ビジネススタートアッププログラムin四万十町 Day8 高知大学 ビジュアルレポート 地域協働学部 コミュニティデザイン研究室
構成 1.プログラム概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p. 2 2.ワーク:メンタリング振り返り ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.13 3.インプット:ストーリーとは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.15 4.インプット:ブランディングアプローチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.21 5.インプット:ブランドアイデンティティ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.28 6.ワーク:ブランディングシートの作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.30 7.インプット:クラウドファンディング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.32 8. ワーク:プロジェクトシートとランディングページの作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.38 9.実施風景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.47 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 1
1.プログラム概要 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
プログラム概要 名称: 地域ビジネススタートアッププログラム in四万十町 回数: 全9回 -6回目以降は、モチベーションとアクションの状況を踏まえて選定予定 期間: 2024年6月22日〜2025年3月16日 主催・運営: 主催:四万十町 運営:高知大学地域協働学部コミュニティデザイン研究室(須藤順研究室) Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 3
スケジュール 講座回 実施概要 第1回 6/22:地域ビジネス概論&当事者意識の掘り起こし(自分のWill/Why&事業のWhy) 第2回 7/27:顧客の抱える課題を見つけるための観察・リサーチの方法 第3回 9/1:アイデアの生み出し方&コンセプトの作り方 第4回 10/5:試作品・モデルの制作&検証方法 第5回 11/9:デモデイ(アイデア発表・体験イベント) 第6回 12/14 :地域プロモーション&ファンマーケティングの考え方 第7回 1/11 :ビジネスモデル(リーンキャンバス)の設計&ビジネスプランの作り方 第8回 2/1 :ストーリーテリング&クラウドファンディング(資金調達&テストマーケティング)の進め方 第9回 3/16 :最終報告会 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 4
プログラム構造 ダイアログ インプット アクション 受講生同士が 気づきを深める ゲスト&講師からの インプット アクションの 繰り返し 近況&アクションの共有 経験談&手法の習得 アクションを通じて学ぶ アクションの結果やそこでの 学び、事業アイデア自体のブ ラッシュアップを目的に、受 講生同士が対話を繰り返し、 相互に支え合う関係づくりを 行います。 地域ビジネスの経験豊富なゲ ストの経験談に加え、地域ビ ジネスを形にするための基本 的な手法をワークショップ形 式で学びます。 頭で考えるのではなく、とに かく小さくアクション(行動 )を行い、そこから学びや気 づきをフィードバックしてい きます。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 5
プログラムポイント ①自分らしい地域ビジネスの構築 ②経験豊富なメンター陣によるサポート ③アイデア創造からビジネスモデル構築まで一貫サポート ④学び合う・支え合うコミュニティの形成 ⑤学生による伴走型サポート Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 6
プログラムゴール 自分の強みや得意なこと、 好きを活かしながら、 自分が心からやりたいと思える 事業を創り出していく 自分・身の回りの人を幸せにする事業創り Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 7
ゲスト&メンター 守時 健さん 鷲谷 恭子さん 町田 美紀さん 丑田 俊輔さん 株式会社パンクチュアル 代表取締役 株式会社ケイリーパートナーズ 代表取締役/2hours 代表 株式会社VISIONECT 代表取締役 / 株式会社and. 取締役 シェアビレッジ株式会社 / ハバタク株式会社 代表取締役 浅野 聡子さん 瀬戸口 信也さん 須子 善彦さん 原 亮さん 株式会社StoryCrew 代表取締役共同経営者 合同会社 高知カンパーニュブルワリー 代表取締役 マイプロジェクト株式会社 代表取締役 エイチタス株式会社 代表取締役 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 8
学生メンター 柳原 伊吹 西上 一成 杉田珠夢 竹中 楓 高知大学大学院 総合人間自然科 学研究科 地域協働学専攻 2年 高知大学大学院 総合人間自然科 学研究科 地域協働学専攻 1年 高知大学 地域協働学部 地域協働学科 4年 高知大学 地域協働学部 地域協働学科 1年 田村 敢 奈良 可南子 小池 乙歌 高知大学 地域協働学部 地域協働学科 4年 高知大学 地域協働学部 地域協働学科 3年 高知大学 人文社会科学部 人文社会科学科 2年 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 9
支援内容 ①個別メンタリング/集団メンタリング 活動を進める中での悩みや不安、事業化に向けての課題、事業内容について経験豊富なメンター陣からのサポート が受けられます。 ②プレゼンテーション機会の提供 プログラム内はもちろん、様々なプレゼンテーション機会を提供し、自らのアイデアへのフィードバックや協力者 集めの機会を提供します。 ③地域との関係づくりに向けたコーディネート支援 事業化に向けて地域内の事業者や関係部署を紹介し、事業の現実に向けたコーディネートを行います。 ④活動サポート 高知大学コミュニティデザイン研究室所属の学生が受講生の取り組みをサポートします。 ⑤試作品・モデルの実証実験経費の一部補助 試作品の開発や実証実験に係る経費の一部を補助します。 ⑥オリジナルテキスト『地域ビジネススタートガイドブック』の提供 地域ビジネスに取り組む際に必要となる視点や考え方、アイデアを形にするための各種フレームワークをまとめた オリジナルテキストを無料で提供します。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 10
大切にしてほしいこと=講座全体を通してのルール ①安心・安全の場をみんなで創ろう ②ありのままの自分を素直に出そう ③仲間・プロジェクトを評価しない ④プロジェクトは変わってOK! ⑤お互いが最大の応援者になる Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 11
Day8の目標・ゴール 事業実現に向けた 具体的な支持を得ている Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 12
2. ワーク:メンタリング振り返り Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ワーク:メンタリング振り返り 目的・ねらい これまでのメンタリングで得られた気づきと事業の修正事項について振り返り、今後のアクションを設定する ワークプロセス・時間 Step❶ メンターからのフィードバックを受けての気づき、学びの共有(メンタリング)の振り返り(10min) Step❷ 次回の向けのアクションについて確認する(5min) Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 14
3. インプット:ストーリーとは Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
インプット:ストーリーとは ストーリーは「地域の文化や伝統、歴史、風土、そこに暮らす人々に脈々と受け継がれてきた知恵や技術など、商 品が生まれる背景・文脈」と定義されている。 ストーリーが持つ機能としては、感情の動きを誘発する、経験をイメージさせる、期待を生み出す、地域性を感じ られるなど商品の持つ魅力を伝えることができる。ストーリーを設計する上では、下記の表に記載している効果を発 揮できているか確認すると良い。 感情の動きを誘発する 嬉しい、楽しい、悲しい、面白い、感動、幸せなど 経験をイメージさせる それを使うとこんなうれしいことが起こりそう これを使うとこんな楽しい時間が過ごせそう 期待を生み出す 地域性を感じられる Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. ポジティブな期待を生み出す 地域の雰囲気、イメージが伝わる 16
ストーリーの構成と類型 ストーリーの構成① ストーリーは、「作り手」「地域」「商品」の3つから 構成される。「作り手」は、その人の想いや願い、これ までの苦労に関するものである。「地域」は、地域の歴 史や文化、これまでの取り組み、地域イメージが含まれ る。「商品」は、その商品が開発される背景やそのイメ ージ、こだわりに関するものである。 ストーリーの構成② ストーリーは単純に「作り手」、「地域」、「商品」 だけが揃うだけでは不十分である。 商品となる「もの」の価値が確立されていること、地 域との関連性、それを伝える方法へのこだわり、それが 害されない準備を行うなど細やかな準備が必要になる。 ①「もの」の価値 (食味、栄養などの品質)が確立されていること ② 地域との関連性 (自然的、歴史的、風土的、文化的、社会的な ど)を有し、地域の人々に愛着を持たれるものであること ③ 「もの」の価値や地域との関連性を伝えるため、適切な表示や パッケージデザイン、マーケティングなど売り方が工夫されてい ること ④「ブランド」とは消費者の信頼により成り立つことを認識し、 その信頼を裏切らないブランド管理(品質・表示)を行なっている こと Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 出所: 農林水産物・食品の地域ブランドの確立に向けて(地域ブランドワーキング・グループ報告書) 平成20年3月14日、農林水産省知的財産戦略本部専門家会議、地域ブランドワーキング・グループ 出所:https://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/b_senryaku/wg/report/pdf/report.pdf 17
ストーリーの類型 ストーリーを考えていく上で参考になるのがストーリーの類型である。類型は主に5つの型に分けられる。 各類型によって重要視すべき要素が変化するため注意が必要である。各類型を参考にしながら、作り手・地域・商 品のストーリーとなる要素について深掘りすることで、商品についてのアピールポイントが明確化する。 原材料こだわり型 原材料のすばらしさや希少性を重視 栽培、農法などを重視 加工方法こだわり型 製法や技術に関するこだわり 郷土料理由来型 地域の伝統的料理や郷土料理から発展 地域文化・生活型 健康アピール型 地域の生産物の健康的訴求 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 歴史、生活様式、文化などから発想 出所:https://j-net21.smrj.go.jp/special/foods07/36.html 18
重要なのは、ストーリーとの一貫性 最終的には、商品内容やパッケージ、ネーミング、カタログ、マーケティングなどを決めていくことになるが、重 要なことはそれらの要素がストーリー・コンセプトと一貫して表現されているかということである。例えば、地域の 歴史性をコンセプトとしているが、使用されている写真などが歴史を感じられないものとなっている場合、一貫して おらず価値が下がってしまう。そのため、最初から最後まで、製品を通して伝えたいストーリーが製品を取り巻く各 要素に、表現されていることが重要である。 ストーリー・ コンセプト Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 出所:沖縄県(2008)『地域ブランドをつくろう!!』を加筆修正. 19
地域商品/サービス=地域のイメージを強化 これまでは「モノづくり」の時代であり、モノの良し悪しによって価値が判断されていた。しかし近年は、「物語 づくり(コトづくり)」の時代へと移行し、製品の背景や利用者が得られるストーリーが重視されるようになってき ている。 ストーリーの無い商品の場合、安さを基準に選ばれてしまうため、差別化を図るためにはモノに意味やストーリー を含めることが必要となる。また、昨今の経済・社会情勢を考えても、ただモノの機能をアピールするだけでは、選 択されることは難しい状況にある。そのため、いかに「選びたい」と思える物語を伝えられるかが重要となる。 物語を作成する上では、地域のイメージと自身の商品/サービスの行き来をどれだけ行えるかが重要となる。地域 ブランディングのなかでは、地域の認知度やイメージの良さが成功のカギとなっている。商品/サービスのストーリ ーにポジティブに働くように地域のイメージを組み込むことで、商品/サービスの付加価値化が進む。一方で、その 商品/サービスのイメージが地域に影響することもあるため、地域の良いイメージがより良く働くようにすることも 重要となる。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 20
4.インプット:ブランディングアプローチ Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ブランドとは ブランドとは消費者の頭のなかに「ブランド=○○○」と認識されることであり、「顧客満足」の積み重ねと定義 されている。 これまでは、大量生産・大量販売の時代で、大量の広告と宣伝で顧客の認知を形成をしてきた「顧客絶対主義」の 時代であった。そのため、顧客は間違わないので、顧客の言いなりになって「お客さまの言うことには、絶対にノー と言わない」という考えがあった。しかし、総務省「情報流通インデックス」といわれる、流通情報量のうち生活者 が知覚する消費情報量は 0.004%(1/25000)と非常に低いことがわかる。そのため、これまでの顧客絶対主義から、 「顧客中心主義」への進化となっており、顧客自身が気づいていない要望にも応える必要が生まれている。 顧客満足は、以下のような式で表現され、顧客の期待価値をはるかに超える提供価値の創造が望まれる。 顧客満足(CS)=提供価値ー期待価値 ブランド= 高級品 ブランド= 社会にとって有意義な、魅力ある個性(らしさ) Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 22
顧客価値のイメージ 下記の図は、サービスに対する顧客満足を表したものである。 左部分は「残念なサービス」を表しており、顧客の期待価値よりも提供価値が下回っており、次回から顧客から選 択される可能性が下がる。 中央部は顧客の期待価値と提供価値が同程度の部分で、これは「褒められない・ポジティブに捉えられない」とい う評価になる。個人は想像を上回ることを期待しているため、いかにこの差分を意図的に作ることができるかという ことが重要になる。つまり、高価な体験を提供するのではなく、前提として認識されている価値を把握してそれを超 える要素を提供できるかが顧客の満足度を高めるポイントになる。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 出所:宣伝会議 23
ブランディングアプローチとは? ブランディングアプローチは、「ほとんどのニーズはすでに満たされている。だから生活者本人すら自覚していな い“インサイト”を発見し、より良いライフスタイル提案を通して市場そのものを創っていくべきだ」という前提に立 つアプローチである。現在、消費者のほとんどのニーズはすでに満たされている。そのため、生活者本人すら自覚し ていない”インサイト”を見つけ、「どうすれば、顧客にとって最愛のブランドになれるだろうか?」ということを目 指すことになる。 そのためには、以下の図のステップを進んで「お客さまが買う理由」を見つけ出すことが重要となる。まず、自身 の商品/サービスの強みを徹底的に調べ、差別化できるものを見つけ出す。次に、「何を顧客が望むのか」「どうし て購入するのか」「どうすれば自身の強みを活かせるのか」という仮説を作り出し、検証・修正する。 STEP-3 STEP-4 「お客さまが買う理由」 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 出所:宣伝会議 24
総合的な顧客価値を高める ブランドを構築していくには、商品/サービスのネーミングやパッケージ、中身、価格などと同時に、どのように 販売していくか、どのようにPRしていくかなど、様々なことを決める必要がある。そのため、いきなり全部を行う ことは難しい。また、大きくアピールしてしまったことで対応ができなくなるといった問題が起きてしまうと、もう 一度顧客に選んでもらえる可能性が下がってしまうことにも繋がる。顧客の期待を下げないようにするためにも、ま ずは最初に何を行うか、どの部分は他の組織や人と協力して行うかなどを自ら設計して行う必要がある。 消費者広告 (テレビ・新聞など) 対外広報 (PR) ブランド 商品 サービス 消費者向け 販売促進策 (SP) 流通向け 販売促進策 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. ネーミング (名前) パッケージ (見た目) 中身など 価格 出所:宣伝会議 25
ブランディングに求められる視点 商品のブランディングを作っていく上では下記の4つの視点を意識する必要がある。4つの視点はブランドを形づく る上で重要なポイントになっている。意識しない場合4つ目にあるように、顕在化しているニーズや特色の無いブラ ンド化されていないサービスは価格競争を行う必要があるため、似たような商品との価格競争に巻き込まれることに なる。そのため、近年はどの商品を作る上でもブランディングを考えることは重要になる。 原則:発売から終売までを通して商品を育 て、ブランドの消滅まで面倒をみる 発売から売り終わるまでの時間軸が長い カバーすべき領域:ネーミングやパッケー ジ、価格などから広告、PR、SPなど、すべ てに配慮する 商品の軸だけではなく、商品に関する全ての活動を包括していか ないといけない 「顧客が気づいていない“それ欲しかった”と 思われる商品・サービス」を企画開発するこ とが重要 顧客が気づいていないけど求めるポイントである「訴求ポイン ト」を見定める お客さまの気がついている商品やサービス の発売=価格競争へ巻き込まれる可能性が 大きい 価格競争に巻き込まれないように、自分たちの商品/サービスの 価値を理解する Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 26
バタフライモデル 下図の「バタフライモデル」は、三角形内にある7つの要素を考えていくことで、ブランドが実現すべきターゲッ トと企業の「関係性」が明らかになるモデルである。 自身の商品/サービスの価値を理解してもらい、顧客に価値を届けるには、商品/サービスを通じて供給者側の価 値と顧客の求める期待や情緒的価値が交換できる境界を探る必要がある。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 出所:ITmedia (https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1608/24/news031.html) 27
5.インプット:ブランドアイデンティティ Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ブランドアイデンティティ(BI)の定義と要素 ブランドアイデンティティとは、ブランド資産の構築 と活用の戦略的主導要因であり、企業などの組織が創造 し維持しようとするブランド連想の集合である。この連 想は、ブランドが何を表しているかを示し、顧客に与え る約束を意味する。 ブランドの対象となるのは具体的な製品や商品とは限 らない。組織、人、シンボルなどがブランドの対象にな る。 ブランドアイデンティティは、主にブランドの特徴、 ブランドの役割、ターゲットペルソナ、ブランドLifeVision、ブランドパーソナリティ、ブランド提供価値の6 つの要素から構成されている。 商品をブランド化していく上では、6つの要素につい て深掘りを行うことが重要になる。中途半端に設定しま うとブランド価値を失う可能性もあるため丁寧に考える 必要がある。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 製品としてのブランド 組織としてのブランド 人としてのブランド シンボルとしてのブランド ブランドの特徴 製品が持っている特徴・機能 ブランドの役割 ユーザーから見たブランドの役割 (安全性・高級品など) ターゲットペルソナ ブランドを利用する人 ブランドLife-Vision ブランドが持っている世界観 ブランドパーソナリティ ブランドが持つ個性・イメージ ブランド提供価値 喜び・幸せなど感情の動き 出所:デービッド・A. アーカー (1997)『ブランド優位の戦略: 顧客を創造するBIの開発と実践』ダイヤモンド社. 29
6.ワーク:ブランディングシートの作成 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ワーク:ブランディングシートの作成 目的・ねらい 自身のプロジェクトについて、ブランディングシートの各要素をまとめることを通して、自身のプロジェクトの ブランドを見出す ワークプロセス・時間 Step❶ 7つの内容について記入していく(30min) Step❷ 学生メンターと共有し、適宜内容の修正をしていく(10min) Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 31
7. インプット:クラウドファンディング Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
クラウドファンディング種類 クラウドファンディングは、個人や団体といった起案者が支援者から少額の支援金をいただき、自身の活動の資金 にする活動を指す。 大まかには、投資型と非投資型の2種類があり、それぞれ2つの形式が存在する。 投資型 非投資型 ①融資型 ①購買型 希望融資先が 同じ他の資産家と資金を 出しあって支援者に融資する 支援者に モノやサービスなどの リターンを提供する ②ファンド型 ②寄付型 企業が行う資金調達方法で、 個人投資家へ未公開株を提供する 代わりに資金を募る クラウドファンディングの 仕組みを利用した寄付で、支援者 には経済的リターンが発生しない Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 参考:https://congrant.com/jp/blog/20210913.html 33
クラウドファンディングと寄付・融資の違いについて クラウドファンディングと寄付・融資の違いについては、以下の表にまとめられる。 まず、「リターン」について、クラウドファンディングでは設定したリターン品を提供することが一般的である。 一方で、寄付では通常はリターンする必要がなく、融資では利息と元本の返済が必要になる。 次に、「返済」では、クラウドファンディング及び寄付では必要はありませんが、融資では利息と元本の返済が必 要になる。 最後に、「関係性」で、クラウドファンディングでは、支援者がプロジェクトの進捗状況を把握し、場合によって は、プロジェクトに参加することもある。 一方で、寄付では、起案者が支援者にプロジェクトを通して期待に応え る。また、融資では、契約に基づいた公的な関係を結ぶことになる。 クラウドファンディング リターン 支援者に対してリターン品に設定した 商品やグッズ、サービス等を提供する ことが一般的です。 ※寄付型や融資型などは異なります。 返済 関係性 基本的に返済の必要はありません。 寄付 融資 通常、具体的なリターン品は ありません。場合によっては、 利息と元本の返済が必要です。 お礼として手紙・写真などが 送られることがあります。 ※「投資型」の場合は配当や元本返済の可能 性があります。 寄付する仕組みのため、返済 の必要はありません。 借り手は必ず元本と利息を返済 する必要があります。 支援者はプロジェクトの進捗状況など を把握し、時にはプロジェクトの一部 に参加することもあります。 支援者が、支援金を無償で贈 り、起案者は活動でそれに応 える関係となります。 貸し手と借り手の関係が明確で、 契約に基づいた公式な関係とな ります。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 参考:https://camp-fire.jp/academy/articles/crowdfunding-opening-funds-strategy-tips 34
クラウドファンディングのメリットとデメリット クラウドファンディングにおけるメリット及びデメリットは、以下のようにまとめられる。 メリット 1. 誰でも挑戦できる 2. 融資が受けられなくても成功する可能性がある 3. 返済義務がない資金が調達できる 4. 目標金額を自由に設定できる 5. 成功すると信用度が高まる 6. 販売前に認知度向上が見込める 7. テストマーケティングができる 8. 優良顧客との繋がりが見込める 9. 失敗しても手数料等はかからない 10. 失敗しても繰り返し挑戦できる デメリット 1. 成功時に手数料がかかる 2. プロジェクト内容が競合他社に知られるリスクがある 3. 融資よりも手間がかかる可能性が高い 4. 失敗した時のイメージダウンリスクがある 5. 実施すれば簡単にはやめられない Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 35
実施スケジュールイメージ クラウドファンディングの実施スケジュールは、以下の4つの段階で進められる。 基本的には、プロジェクトを練り上げ、クラウドファンディングのWebサイトでページを作成・公開し、PRや広 報活動に専念しながら資金を募っていく。ただし、Webサイトの運営者側から随時チェックが入るため、社会的・倫 理的な配慮が必要になる。また、ページを公開する際には1週間程度は運営者側からのチェックが入ることも留意す る必要がある。 そして、リターン履行し、支援金を受け取った際にも、情報管理の徹底やリターン品の配送作業などの手間がかか る。その際に、自身の知人以外で、周辺にどの程度の応援者がいるかということが、自身の力になる。また、プロジ ェクトの支援者からは励ましのメッセージが来るため、応援になったり、励まされたりする点も、クラウドファンデ ィングの強みである。 プロジェクト 計画・準備段階 企画 サイト 選び プロジェクト 運用段階 プロジェクト 立ち上げ段階 相談 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. アカウント 作成 ページ 作成 申請 履行期間 支援金受け取り 成功 審査完了 公開 PR・広報 リターン履行 ・着金 参考:https://camp-fire.jp/academy/articles/crowdfunding-cafe-opening-steps 36
クラウドファンディングページ作成のポイント 魅力的なストーリー作り -自分の背景やプロジェクトのきっかけを丁寧に伝え、共感を得る。 -課題と解決策、プロジェクトのビジョンを明確に説明する。 -成功している事例では、プロジェクトの価値が個人にとってより良い場合に加えて、 「起案者がプロジェクトを行う背景や共感できるようなストーリー」が作り込まれている。 ビジュアルの重要性 -高品質な写真・動画を用意する(商品やプロジェクトの魅力を伝えるビジュアルが成功の鍵)。 -動画は1~3分程度に収め、プロジェクトの情熱や目的を表現する。 リターンの工夫 -支援者が魅力を感じるリターンを用意する (商品提供、限定版、早期割引特典など)。 -支援者が喜ぶようなストーリーや感謝のメッセージを含める。 プロモーションと支援者への働きかけ -プロジェクト開始前からSNSやメールで情報発信を行う。 -PRとメディア活用SNS、ブログ、プレスリリースを活用し、プロジェクトの認知度を高める。 -友人や家族に協力を依頼し、最初の支援を確保する。 -影響力のある人や関連メディアに協力を依頼する。 -「支援者1/3の法則」を活用し、1/3は知人、1/3は知人の紹介、1/3は一般からの支援と想定する。 -最初の1週間と最後の1週間に支援が集中しやすいため、この期間のプロモーションを強化する。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 37
8. ワーク:プロジェクトシートとランディングページの作成 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ワーク:プロジェクトシートとランディングページの作成 目的・ねらい 自身の目指している事業内容についてプロジェクトシートに要点を記載する。整理した内容を実際のクラウドファ ンディングを意識してランディングページとしてまとめる。 ワークプロセス・時間 Step❶ プロジェクトシートの作成 Step❷ プロジェクトシートに要点を整理した内容を元にランディングページを作成 Step❸ 作成したランディングページを元に発表を行う Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 39
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 40
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 41
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 42
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 43
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 44
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 45
プロジェクトシートのフレーム Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 46
9.実施風景 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved.
ワーク:メンタリング振り返りワーク デモデイの振り返りワークとして、振り返りと今 後のアクション設定を行うことが共有された。 説明を聞きながら、メンタリングを思い返している 受講生も見られた。 これまでのメンタリングについてのメモを取り出し 確認する受講生も見られた。 メンタリングで得た気づきを学生とペアになり共 有を行なった。 メンタリングの振り返りを行う中で気づいたこと をメモに取る受講生も見られた。 振り返り後は、今後のアクションについて設定し た。計画を立てる受講生も見られた。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 48
インプット 事業を行ううえで賛同者や仲間を集めるには、スト ーリーが重要になることが共有された。 受講生は、ストーリーの重要性や作成する上でのポ イントについてメモを取った。 自身の事業に、どのようにストーリーの視点を取り 入れているか考える受講生の様子が見られた。 講座の後半はストーリーを活用して、資金調達を するクラウドファンディングの解説が行われた。 資金調達の方法について聞きながら、事業を行う うえでどの方法を選択すべきか考える受講生が見 られた。 受講生は、資金調達とクラウドファンディングの進 め方について適宜メモを取った。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 49
ワーク:ブランディングシートの作成 ブランディングシートの記入方法について講師よ り説明が行われた。 受講生は、各自のサービスをブランド化するために シートに各種要素を書き出した。 学生メンターも受講生のサービス要素を書き出し、 サポートを行なった。 ブランディングシートは7つで構成されており、1 つずつ丁寧に書き出された。 書き出す要素の不安がある場合は、学生メンター と相談しながら進められた。 書き終わった後は、受講生同士や受講生と学生メン ターで確認が行われた。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 50
ワーク:プロジェクトシートの作成とランディングページの作成 クラウドファンディングを意識してランディングペ ージ作成を行なった。 ページの構成や載せる要素は、担当の学生メンター と相談しながら決められた。 ランディングページ作成後、受講生はランディング ページを使って発表が行われた。 ランディングページでは、資金を集めるものやサ ービスのPRを行うものなどが見られた。 発表を行わない受講生は、他者の発表から構成や 自分のサービスに取り入れる要素を考えた。 発表の最後には講師よりフィードバックが行われ、 サービスやストーリーの方向性を絞り込んだ。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 51
問い合わせ先 四万十町役場人材育成推進センター 担当:中井智之・吉村愛 〒786-0008 高知県高岡郡四万十町榊山町3番7号 E-mail:103060@town.shimanto.lg.jp TEL:0880-22-3163 FAX:0880-22-3345 高知大学地域協働学部コミュニティデザイン研究室(須藤順研究室) 担当:准教授 〒780-8520 須藤順 高知県高知市曙町2-5-1総合研究棟1階 Web:https://www.communitydesign-kochi.jp/ E-mail:j.suto@kochi-u.ac.jp TEL:088-888-8077 FAX:088-888-8043 ※本講座に関する問い合わせは上記までお願いいたします。 ※本資料の無断での配布、外部組織や個人への配布・閲覧、及び二次使用は、固く禁止させて頂きます。 Copyright © 2024 Jun SUTO All Rights Reserved. 52