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March 01, 13
スライド概要
チームや部門などで組織的に業務改善を進める際のポイントをご紹介します。
数十のプロジェクトが常時進行している数百名規模の組織で、PMOとして、数年間の取り組みを行った知見に基づいた内容です。
PMO、ITコンサルタント
業務改善のポイント 2013/3 森本
目次 業務改善担当者の心得 自分の業務をコントロールできていること 体系的な改善手法を理解していること 継続性を重視すること 作業を増やすのではなく、減らすこと 客観的なデータを重視すること 中立かつ公平であること 全体最適を目指すこと 複数の課題を解決する本質的な改善を行うこと 改善効果と実施コストを確認しながら段階的に進めること 現場のレベルに合わせた対策をとること 関係者がメリットを実感できるようにすること ツールを重視すること 業務改善の基本的な進め方 1.改善の目的を明確にする 2.業務状況を可視化する 3.業務の課題を抽出する 4.課題の優先順位を決める 5.対策の方針を決める 6.対策の計画を立てる 7.トライアルを準備する 8.トライアルを実施する 9.トライアルの問題を解決する 10.対策を全体展開する 11.結果を確認する 12.今後の取り組みを提案する 2
業務改善担当者の心得 3
業務改善担当者の心得 自分の業務をコントロールできていること o 他人の業務に手を出す前に、自分の業務から o 余裕がないと、中途半端な取り組みしか できない 4
業務改善担当者の心得 体系的な改善手法を理解していること o 業務改善はコンサルティングであり、 相応の知見が必要 o 改善手法はエンジニアリングであり、 世界中で研究が続けられている o 個人の経験ベースの改善は、見落としが多く、 新たな問題を招きやすい 5
業務改善担当者の心得 継続性を重視すること o 一時的な改善は、手間の割に報われない o 改善の効果は、積み重ねによって拡大される 6
業務改善担当者の心得 作業を増やすのではなく、減らすこと o 改善のために新たな作業を設けるのは、 問題を置き換えただけ o まずは、問題の作業を無くす方法を探す o 無くせない作業は、簡易化・集約化・自動化する 7
業務改善担当者の心得 客観的なデータを重視すること o 関係者の感覚と実態は、必ずしも一致しない o 正確な全体像は、データによってのみ 把握できる 8
業務改善担当者の心得 中立かつ公平であること o 関係者全員の協力が無ければ、 改善は続かない o 個々の立場によって、求めるものは異なる 9
業務改善担当者の心得 全体最適を目指すこと o 部分最適が集まっても、全体最適にはならない o 安易な部分最適は、全体最適の妨げになる 10
業務改善担当者の心得 将来の課題を解決する 本質的な改善を行うこと o 発生した課題の対策は、あくまでも応急措置 o 今後想定されるリスクの対策をとることが本質 11
業務改善担当者の心得 改善効果と実施コストを確認しながら 段階的に進めること o コストに見合うことを上位層に示す責任がある o いきなり全体で対策を実施するのはNG o 想定した原因や対策が正しいとは限らない o トライアルでしか気づけない問題も多い 12
業務改善担当者の心得 現場のレベルに合わせた対策をとること o 対策を効率よく実行できる環境が 整っていなければ、現場の負担になるだけ o 基礎ができていて、はじめて レベルの高い取り組みが可能になる 13
業務改善担当者の心得 関係者がメリットを実感できるようにすること o 現場は余計なことをしたくない o 現場は口出しされたくない o 現場は取り組みの効果に疑問をもっている 14
業務改善担当者の心得 ツールを重視すること o 組織の働き方は、業務ツールで決定される o 業務改善の第一歩は、ツールによる可視化から o プロセスありきの業務改善は、古い手法 o ツールが利用されないのは、 ユーザー側の問題ではなく、ツール側の問題 15
業務改善の基本的な進め方 16
業務改善の基本的な進め方 1.改善の目的を明確にする o o o o o o o 経緯 ゴール 対象範囲 誰のため 優先度 予算 人材 - 必ず、改善の目的を上位層に確認する - 途中で目的が変わっていないか、定期的に確認 する 17
業務改善の基本的な進め方 2.業務状況を可視化する o o o o 計画と実績 成果物 コミュニケーションの記録 アンケート - 改善効果の確認に使うことを想定して、客観的 なデータの形で可視化する 18
業務改善の基本的な進め方 3.業務の課題を抽出する o o ゴールと現状のギャップ 解決のポイント - ギャップが存在する項目をすべて洗い出す - 項目数が多い場合は、大項目~小項目に分類 する - 項目に抜け漏れがないことを関係者全員に確 認する 19
業務改善の基本的な進め方 4.課題の優先順位を決める o o o o 体系的な改善順位 影響範囲 ビジネス性 緊急性 - すべて優先というのはNG - 重要だから優先というのはNG - 体系的な改善順位が早く、影響範囲が広く、ビ ジネス性が高く、緊急性が高いものを優先する - 過去の業務ではなく、今後の業務を基準に判断 する 20
業務改善の基本的な進め方 5.対策の方針を決める o o o o プロセスの方針 組織の方針 ツールの方針 ステップ - 極力、課題ごとではなく、全体としての対策の方 針を決める - 体系的なフレームワークを参考にする - 世の中の事例を参考にする 21
業務改善の基本的な進め方 6.対策の計画を立てる o o o o o o タスク スケジュール 体制 予算 KPI リスク - 優先順位の高い課題から、人材と予算を割り当 てる - 個別に取り組めるものは、チームをわける - 必ずトライアルを計画に入れる 22
業務改善の基本的な進め方 7.トライアルを準備する o o o o プロセスの対策 組織の対策 ツールの対策 実施範囲 - 問題が発生しても影響の小さい業務をトライア ルの対象にする 23
業務改善の基本的な進め方 8.トライアルを実施する o o 実績データの変化 関係者の見解 - 実績データから、想定していた改善効果との ギャップを確認する - 想定外の問題が発生していないか確認する 24
業務改善の基本的な進め方 9.トライアルの問題を解決する o o ギャップの分析 対策の見直し - 問題を解決し、効果を証明できるまで、トライア ルを繰り返す 25
業務改善の基本的な進め方 10.対策を全体展開する o o 実績データの変化 関係者の見解 - 実績データから、想定していた改善効果との ギャップを確認する - 想定外の問題が発生していないか確認する 26
業務改善の基本的な進め方 11.結果を確認する o o ギャップの分析 取り組みの妥当性の判断 - 当初の目的と実績データに基づいて、取り組み 全体の評価を行う 27
業務改善の基本的な進め方 12.今後の取り組みを提案する o o o 次のゴール 次の対象範囲 次の対策方針 - 取り組みの結果から、次の目標を設定する 28
END 29